百九十三話
ユウ先輩VSベンガルさんの戦いの次の日!
俺達は再び海岸の舞台にやってきている。
今日はユウ先輩VSシュガールさんだ!そんな楽しみな日なのに俺は少し寝不足気味だ。
「ふぁ〜あ」
「おや、眠そうですねダイ。昨夜は眠れませんでしたか?」
「いや、違うっすよノリ先輩。昨夜ユウ先輩にちょっとやる事を頼まれたっす。それで少し寝るのが遅くなったっすよ」
「やる事?何を頼まれたのですか?」
「ふっふっふ、それは今からの試合を見てのお楽しみっすよ」
「そうですか。なら楽しみにしておきましょうか」
「何を話してるんだい?ほら、ユウとシュガールの戦いが始まるよ!」
「ベンガルさん、何でこっちにいるっすか?向こうのマレー爺さんの側の方がいいんじゃないっすか?」
「あそこにいると色々面倒なんだよ。それにこっちの方がユウの考えをアンタ等に聞けるからね」
「ユウ先輩の考えっすか?ノリ先輩分かるっすか?」
俺の問いにノリ先輩は首を振る。
「ユウ先輩の考えは私達でも分かりません」
「何考えてるか分からないっすよ!あの人とんでもない事をよくするっすから」
「そ、そうなのかい?」
「ええ、そうなのです。おっと、そろそろ始まりますよ」
そう言われて舞台を見ると、ユウ先輩とシュガールさんが舞台で向き合っている。
「さてと、シュガール。準備はいいか?」
「勿論です。今日の試合は楽しみにしてたのですから!」
「なら、やるか!」
「ええ、お互いに楽しみましょう!」
両者が少し距離をとった。そして、審判が声を上げる!
「それでは!ユウVSシュガール!開始!」
大歓声と共に試合が開始された。シュガールさんは神器を構える。シュガールさんの神器は槍だ。見た目は青龍偃月刀だな。
だからユウ先輩は俺にアレを作らせたのか。
対するユウ先輩を武器を構える。シュガールさんの神器と似ている青龍偃月刀を!それを見てシュガールさんがビックリしている。
「まさかユウもその槍を使えるのですか?」
「神器では無いけどな。これは俺のいた世界の有名な武人が使っていた武器の模倣品だよ」
そんな会話を聞きながら、ノリ先輩が俺に話しかけてきた。
「もしかしてアレですか?ダイが寝不足の理由は?」
「そうっすよ。昨日、ユウ先輩に頼まれたっす!最終調整をしてくれって!」
「前から作ってたのですか、あの青龍偃月刀は?」
「はいっす!だってカッコいいじゃないっすか!」
「ちなみにユウ先輩はダイが青龍偃月刀を持っているのは知っていたのですか?」
「・・・教えてないっすよ。だからめちゃくちゃ驚いたっす」
「相変わらずですね。ユウ先輩は」
「オイオイ、そんな事よりユウは槍もつかえるのかい!刀と拳、それと双剣は使ってたけど!」
「ユウ先輩、大体の武器は使えますよ?」
「むしろ使えない武器を探す方が難しいっすよ」
「そ、そうなのかい!流石ユウだね!」
ベンガルさんがキラキラした目でユウ先輩を見ている。ちなみにマシロもキラキラした目でユウ先輩を見ている。
そんな話をしている間にもユウ先輩とシュガールさんのぶつかり合っている。
槍同士がぶつかり合う度に火花が散る!
「成程、使えるのか少し心配でしたけど大丈夫のようですね」
「当たり前だろ。お前を相手に使えない武器は使わんさ」
「けど、本気では無いのでしょう。貴方の本気は徒手空拳と聞いています」
「そうだな」
「私には本気を出す必要は無いって事ですか?」
「いや、どちらかと言うと徒手空拳の方が得意ってだけだ。槍も使えるぞ。ただ、どうしても徒手空拳を使わせたいなら・・・」
「使わせたいなら?」
「俺の槍を弾き飛ばしてみな!そうしたら徒手空拳になるからよ!」
「上等ですわ!やってあげますわ!」
「かかって来い!」
二人が激突する。やはり槍同士、間合いが遠いな。しかし、ユウ先輩槍も使えるとは!本当に何なら使えないんだあの先輩は!
少し打ち合った後、シュガールさんが少し距離をとった。
「流石はユウですね。このままではキリがありません」
「ならどうする?諦めるか?」
「ご冗談を!こうするのです!神器解放!やりますわよエメラルド!」
(君の想い人は強いね!さあ、行こうかシュガール!)
シュガールさんが神器解放をした!ここからが本番だな。
「やっと神器解放かよ!さて、あれからどれ程強くなったか楽しみだぜ!」
「・・・私とベンガル、強さはほぼ同格です。つまりこのままでは貴方に勝てません!」
「ならどうする?諦めるのか?」
「いえ、こうします!神獣化発動!」
シュガールさんの言葉の後、凄まじい魔力が吹き荒れる。シュガールさんも神獣化出来るのか!
神獣化したシュガールさん。背中に翼が生えている!龍の翼か!それを見たユウ先輩の反応は!
「おお、カッケーな!翼が生える神獣化は初めてだぜ」
「・・・では行きます!」
飛び上がったシュガールさんがユウ先輩に突撃する!ってかシュガールさん空飛べてるやん!
「シュガールさん!空飛んでるっすよ!凄いっす!」
俺の問いにモイラさんとマンバさんが答える。
「ええ、飛んでますね」
「飛んでるねえ」
「えっ!何で皆そんなに無反応なんっすか!凄くないっすか!」
「いや、お前等も飛んでんだろ。あの飛行機とかいう物で。だから今更なあ」
「ええ。今更驚く事もないかと」
「なになに、お前等空飛べるのか!今度アタイも乗せてくれよー!」
「別にいいっすけど、ってそろそろ試合を観ましょうっす!」
空からシュガールさんがヒット&アウェイでユウ先輩に攻撃している。アレはどうするんだ?カウンター狙いかな?
「ちっ!空からの攻撃は本当に厄介だな!だが!」
そう言うとユウ先輩は青龍偃月刀の刃の部分に魔力を溜めている。アレをどうするんだ?
「喰らえ魔刃弾!」
ユウ先輩が青龍偃月刀を振るうと刃の形をした魔力がシュガールさんに向かって飛んで行く!遠距離攻撃技か!
シュガールさんは魔刃弾を綺麗に避けた!流石にアレには当たらんよな。
「こんな物で私はやられないわ!」
「だろうな。ならコレならどうだ?魔刃弾、篠津く雨!」
ユウ先輩が凄い数の魔刃弾をシュガールさん目掛けて放つ!しかし、シュガールさんはその全てを躱す!避けられた魔刃弾は空へと消えていく!
「どれだけ魔力がありますの!これじゃあ空にいる利点がないわ!」
(それにシュガール。君の魔力も尽きる。早く決着をつけないと負けるよ)
「わかっているわエメラルド!こうなったら!」
シュガールさんは空から舞台に降りてきた!さて、こっからどうなるか!
再び対峙する二人!
「それじゃあ、そろそろ終わりにするか!シュガール!」
「ええ、そうですねユウ!」
ユウ先輩が幽幻歩でシュガールさんに近づく。迎え討つシュガールさん!どうするシュガールさん!
「この技は昨日見ました!これでどうでしょうか!」
シュガールさんは槍で薙ぎ払った!歩いていたユウ先輩の幻影が全て薙ぎ払われた!しかし、そこにユウ先輩はいなかった!
「つまり、ユウは私の背後ですね!これで終わりです!」
シュガールさんは背後を薙ぎ払った!しかし、そこにユウ先輩はいなかった!
「なっ!一体何処に!」
「空高く舞う龍も、地に伏せた虎には攻撃が当たらなかったな!」
声の方をを見ると地に伏せたユウ先輩が、シュガールさんの前にいた!横の薙ぎ払いを伏せて躱したのか!
地に伏せた状態から飛び上がる勢いを利用して、ユウ先輩は青龍偃月刀をシュガールさんに向かって斬り上げた!
「喰らえ昇龍斬!」
シュガールさんは防ごうとした。しかし、ユウ先輩の攻撃が威力が高かったのと、咄嗟の事で体勢が整ってないため防御は弾き飛ばされた!
ユウ先輩は勢いのまま飛び上がり、青龍偃月刀を振り下ろした!
「トドメだ!龍墜斬!」
空からユウ先輩が斬りかかる!シュガールさんは青龍偃月刀で受け止めようとしている!先程よりも力を込めているのが、俺でも分かる。コレなら受け止められる。そう思っていたら予想外の事が起きた。
ユウ先輩の青龍偃月刀とシュガールさんの青龍偃月刀がぶつかった瞬間、ユウ先輩は青龍偃月刀を手放した!これにはシュガールさんもビックリしている。
ユウ先輩の斬撃を受ける為にシュガールさんは両手を上げている状態だ!つまり、腹部はガラ空きだ!
着地と同時にユウ先輩のシュガールさんの腹部に攻撃を当てる。
「松山流徒手術奥義!破軍!」
昨日のベンガルさんを倒した時と同じ技を当てた!
シュガールさんは吹っ飛んでいった!コレは勝負ありだな!
次の瞬間、審判の大声が響く渡る!
「勝負あり!勝者、松山遊星!」
次の瞬間、大歓声の波がおきる!やっぱりユウ先輩の勝利か。強いな、やっぱり。・・・最近、ユウ先輩の戦いを見ていて思う事がある。俺はユウ先輩と戦いたいのかもしれない。元の世界に戻ったら魔法は使えなくなる。その前に一度本気で戦ってみたい。俺がこんな事を思うなんて不思議だな。
さて、このあとはどうするんだろ?まあ、後で皆と話し合うか!俺的にはゆっくりしたいけどな!
次回に続く!




