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カナヘビとトカゲ

時は流れ、2人の子を持ち

下の子の保育園で、『カナヘビ』を飼う

という流行があった


カナヘビとトカゲの違いは、

幼い子たちの中で

カナヘビは、おとなしく トカゲは噛む

くらいの意味だったと思う


アースカラーのカナヘビと

メタリックブルーのトカゲ


いつか、幼い人たちは

そんなことすら、忘れていくのだろうな とは思っていた



ある日、我が家とお隣の家とのブロックのこちら側


本当に見事な トカゲが現れた

スルスルと、移動していく









私は、偶々一緒にいた主人と共に、その動きを見ていたのだけれど

 

突然、そのトカゲに触れてみたい衝動に駆られ、家と家の隙間に去ろうとする そのトカゲのしっぽに

そっと触れてみた


『ぴっ』と、


少しだけ、コンクリートの壁面に押し付けるように

そっと、


トカゲは、するりと去っていく

私は、そのまま手を離す


少しだけの違和感をトカゲに

触れた喜びを 自分に



その数秒後、

まるで『何かした?』と言わんばかりのトカゲが、コンクリートの隙間から振り返るように顔を出す


私は、手を広げ『何もしてません』と、明後日の方向を向く


『あ、そう』

と、言わんばかりに去っていくトカゲの姿を見送って


私たち夫婦は、しばらく息を止めた


そして、笑いを堪えて家の中に入り

それぞれ 笑った


喧嘩を売るわけではなく

『あの声でトカゲくらうかホトトギス』

のうたに

『瑠璃蜥蜴 不如帰の音となりて天 蒼し』


と、返してみたくなりました



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