最終決戦
実況:
「全国4021校の頂点を決める、夏の甲子園決勝戦――いよいよ、プレイボールの時間が迫ってまいりました!
舞台は満員の甲子園球場、気温は35度を超える猛暑の中での一戦。対戦カードは、春夏連覇を狙う神奈川代表・横浜学園と、初の決勝進出にしてここまで快進撃を続ける大阪代表・上方第一高校です!」
解説:
「いやぁ、素晴らしい組み合わせになりましたね。何よりこの世代を代表する絶対的エース“松永大輔”くんと、それに挑戦するのは今大会予選から全ての試合でホームランを打ち続けている強打者“村瀬浩”くんという、まさに投打における世代の頂点の真っ向勝負。高校野球ファンにはたまらない決勝戦になると思いますよ」
実況:
「ではまず、春の王者・横浜学園からご紹介しましょう。
このチームを語る上で外せないのが、エース・松永大輔。最速160キロの剛腕。プロのスカウトが“即戦力どころか、今すぐローテに入る”と評する男。春の甲子園では防御率0.33、今大会でもすでに36奪三振を記録しています」
解説:
「しかも春の準々決勝では、BL学園・神重くんとの投げ合いを、延長17回で制してますからね。スタミナもあり、大舞台で力を出せる、ほんとうに完成されたピッチャーです」
実況:
「一方の上方第一高校。こちらは今年の大阪の予選大会では神重率いるBL学園や窪田率いる大阪塔䕃を、この甲子園では荒垣率いる沖縄海洋と綿田と杉本のダブルエースを擁する鹿児島産業といった、並いる好投手を相手に打ち勝ってきた勢いのあるチーム。注目はやはり3番の村瀬浩!」
実況:
「そうですね、先ほども申し上げましたが、村瀬くんは今大会、予選から通じて毎試合・11試合連続でホームランを打ってきました。
あの小柄な身体に、どこまでそんなパワーがあるのか‥‥
また、この大会でもすでに5本のホームランを打っていますから、この決勝でも打てば大会新記録に並ぶわけですよね。
いやー、本当に恐ろしいバッターに育ったと思いますね。間違いなく今の高校生では、松永に一番迫れる存在です」
実況:
「春の大会ではこの両校、直接対決はなりませんでした。つまり今日が初対決。
一度も交わることのなかった二つの野球人生が、いま、甲子園決勝でぶつかります!」
(場内アナウンス:「先攻、横浜学園。1番、センター・宮路」)
実況:
「さあ、それではプレイボールです!横浜学園の攻撃、先頭バッターは1番・宮路!」




