表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
25/73

24  契約書

さっさと、契約書を書いてしまおう。

書類は全部で五枚か。

えーと、時給千円で交通費が……。

募集と特に違う箇所はないな。

名前と住所と電話番号と……本籍。あれ本籍って、まぁいいや、適当に書こ。

あと、ハンコ。


よし次。

同意書ね、よくわからんけど、名前書いてハンコ押しとけばいいのかな。

あ、違うなコレ。

保護者の許可がどうとかで、親に書いてもらったあの紙、あれを貼り付けるんだ。


よし次。

秘密保持契約書、個人情報同意書。

あぁ、企業秘密とか個人情報の保護とかそんなのか。

えーと、……。

二枚とも署名捺印っと。


よし次、最後だな。

何だ、これ。

裏の契約書、って書いてある。

こんなの、怪しいってレベルじゃねぇぞ。

ロクでもないアルバイトは、矛盾する契約書を二枚書かせると聞いた事がある。

あの山形さんが代表の会社だから、多少怪しい事をやってても驚かんが、これは酷い。

えー、なになに。


《我社の業務は、秘匿レベルが非常に高く設定されている為……。

うんたらかんたらで、社会的影響も大きく、どーたらこーたら。

社外秘となっている、特殊な機密情報も、リスク管理の為に絶対遵守であり……。

契約期間内の一方的な契約破棄については、どのような理由であっても認められず……。

……であるから、警察や裁判所等の国家機関に対しても、情報漏えいは許されない。》


やっぱ、ものすごく怪しいな。

そのうえ、字が小さすぎて全部は読めん。

胡散臭いサイトの利用規約みたいだ。

読ませる気がないな。

あの人、オレになんかヤバイ薬の売人とか、やらせるつもりじゃないだろうな。


もしや、高校生の女の子が二人って……。

いや、考えすぎか。


山形さんはともかく、タマラさんはそういう事やりそうもない。

契約期間内に辞めると賠償がどうとかって書いてあるみたいだし、山形さんの脅しかな。

その位なら、十分にやりそうだ。


《……例え候補生であっても、実務経験を……こちらから重要な情報提供がある場合は、漏洩や危険思想への安全対策として、許可を得て、監視をする場合がある。この場合は、その時点での思考盗聴までもが対象となっている点に留意し……》


思考盗聴ってアホか。

脅す方法なら、もうちょっと色々あるだろ。

えーと、社外秘って項目があるな。


社外秘1『業務内容の詳細』

社外秘2『死傷者の発生』

社外秘3『契約書を二枚書いた事』


うーん、酷いな。

死傷者の発生って、事故をもみ消すつもりか。

これはやっぱり、ヤバイバイトだぞ。

でも、ビルの入り口で会ったあの娘は、もう、三ヶ月ここのバイト続けてるんだよな。

さすがに、ヤバイ薬とかではないだろう。

仕方が無い、署名捺印するか。




「佐藤君、そろそろ注射しますよ。」


う、やっぱりヤバイ薬か。

オレをヤバイ薬で動けなくして、タマラさんがオレの若い身体にいかがわしい事を……。

そんな訳ないな、予防接種かなんかだろう。


「はい、終了。お疲れ様。早速、明日から来て貰う事になるって。じゃ、山形さんの所に、書類を持って行ってね。」


「ありがとうございました。」


「明日からよろしくね。あ、そうだ。服装は何でもいいけど、動きやすい格好で来て。それじゃあね。」


ウインクっていいもんだな。

オレは書類を持って、山形さんのデスクへと向かった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ