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スタート 0.3  作者: プーリ
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53

「おかえり!」

 練習で水面に出るとお客さんの声が聞こえた。

 数分後には罵声に変わらないように祈りつつ、試運転を繰り返す。

 出足は良く、周り足はイマイチながら、伸びはついてくる。

 これなら、あの日を払拭できそうだ。

 プロペラを叩きながらも手応えを感じる。

 ここからまた始まっていく。

 手袋をサイン入りの手袋に変え、気合を入れ直しボートへ向かう。

 1ヶ月ぶりのレース、ドキドキは止まらない。

「始動!」

 職員の声に合わせモーターを始動させる。

 前を向き、シールドを下げ、ヘルメットを2回コツンと叩く。

 いつものルーティンで、未来へと出走していく。

 今を超えていくために、感謝とともに。

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