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~・~ 10 (1) ~・~


「……疲れた」


「まだ30分しか経ってないよ?」


今みんなで勉強会中。テストが近いからね。朔はリンクに行っちゃったから不在。勉強しなくて大丈夫なのかな?


「勉強嫌い…sin cos tanって何…」


「三角比?」


「文句言ってねぇでやれよ。お前ら」


「そうだよ。ただでさえ俺ら頭良くないんだから」


「晴信と景は頭良いじゃん」


「俺は文系ができるだけで理系はからっきしだ」


「僕は逆かな。理系できて文系できない」


だから景と俺は分からないところをお互いに教え合う事で勉強が成り立っているのである。


みとはそもそも勉強が苦手で、謙斗は英語だけできるんだっけ?


「国語はできるのに…」


できるの国語だった。あれ、じゃあ英語できるのみとだっけ?


「国語も英語も似たようなもんだろ」


「何いってんの?」


それは本当に何を言ってるの?英語と国語は全く違うでしょ。


「とりあえず朔が帰ってくるまで頑張ろ?」


「朔早く帰って来て〜」


まぁ多分18時くらいに帰ってくるでしょ。


_____________________________________________


「もう無理!頭限界!」


確かに今17時半だし。かれこれ4時間くらい経ってるかな?


「朔はまだ帰ってこないのかな?」


「いつも18時とかに帰ってきてなかった?」


「ならあと30分くらいか」


朔の帰宅時間を予想していたらスマホに一件の通知が届いた。


確認したら朔からだった。朔から連絡が来たの初めてだな。


「あいつ何時に帰ってくるか分からないって」


「え!?大丈夫なの?」


「なんか夜貸し切れるみたいだから夜までやるって」


「オーバーワークじゃない?てか、待って。朔夜ご飯どうするの?」


「え、栄養不足じゃん!確実に!朔の事だから添加物とか言って買わないでしょ?」


夜ご飯届けてあげるべきなんだろうけど俺ら料理できない。どうしよう。


「いや、さすがにあいつも食うみたい」


「あ、良かった。さすがに食べるよね」


「にしても夜まで練習とか…熱心といえばいいのか限界を知らない馬鹿といえばいいのか」


「朔のコーチもさすがに帰すでしょ」


「未成年をそこまで遅く残らせるのは問題だしね」


さて、俺らのご飯はどうしよう。デリバリーしても良いけど朔に習って料理してみる?って言っても麺を温めるとかしか出来ないけど。


「ご飯何食べる?僕は丼物食べたい」


「今日はデリバリーじゃなくて料理してみない?」


「え、料理?晴信できるの?」


「うどんとかならみんなで協力作れるんじゃない?温めるだけだし」


「……やってみるか?」


「朔に任せっきりじゃダメだから俺らも料理多少はできるようになっておくか…」


よし。みんなその気になったし頑張るか。調べながらだったらなんとかなるでしょ。


「具は?」


「……わかめ?」


「だけ?」


「ゴマとか入れといたら良いんじゃね?」


「ハムあるよ!」


あ、じゃあハムとわかめ入れるか。具はこれだけあれば十分だから…汁はどうしよう。出汁入れれば良いんだろうけどどれくらい入れるの?


「出汁って確かわかめから取れたよね」


「本格的に取ろうとしてるの?」


「朔が出汁買ってなかった?」


調味料入ってるところを漁ったら出汁があった。これで出汁取る必要がなくなった。しかもご丁寧にラベルに配分が書いてある。なるほど大さじ3入れれば良いんだね。


「大さじってどこ?」


「え、目分量で良いんじゃね?」


「料理下手なやつが目分量でやらないの」


だから失敗するんだよ。


なんとか大さじを見つけて汁を作る。お湯を沸かしてる間にうどんを温める。


「なんか料理って意外とできるもんだな」


「うどんしか温めてないやつがなんか言ってる」


「お前もお湯沸かしてるだけだろうが」


「まぁまぁ」


うどんを温めるのも立派な料理でしょ。俺らにはそれくらいがお似合いなんだから。朔みたいに茹でるっていう高難易度な事しなくて良いの。


「じゃあお湯入れてうどんも入れるか」


あとはわかめとハムをのせて完成。結構簡単だったな。俺らでもうどんは作れるんだ。


「おぉ〜様になってる」


普通に美味しそう。自分で作ったから余計に。


「他にも作れそうなもんあんじゃね?」


「……炒飯?」


「冷凍じゃないと難しいんじゃない?」


「あ、スクランブルエッグなら作れるんじゃない?」


「素麺とかもいけそう」


「今度作ってみるか」


サラダとかも作れそうだし。朔が楽できるくらいには料理できるようになっておかなきゃだな。


_____________________________________________


腹も膨れ、家事も終わり、今は朔の帰りを待っていた。


「さすがに遅くねぇか?」


「21時すぎだし…そろそろ帰ってくるんじゃない?」


夜道は危ないから迎えに行った方が良いかな?でも、俺らが行っても迷惑をかけるだけかもしれない。


「俺ちょっと外見てくるよ」


「いってらっしゃい」


外に出て当たりを見渡したけど人影すらなかった。大丈夫かな…暗いから迷子になっちゃったとか?いやでもそしたら連絡が来るはず…


ガチャ


「朔に連絡がついた。今から帰るって」


「あ、本当?良かった」


なら家の中で待ってるか。


「熱心なのは良いけどここまで遅いと心配しちゃうよね」


さすがに21時すぎに帰ってくるのはやめるよう言うか。せめて21時前には帰ってきてほしい。俺らもそうしてるし。


「あ、おかえり〜」


「朔今帰ってるんだって?」


「そうそう。聞いたら今帰るって」


「あいつ既読速いのな。秒でついたわ」


常にスマホ見てる感じではなさそうなのになんでそんなに速いんだろう。通知音鳴るようにしてるのかな?


「リンクってここから何分くらいなの?」


「ゆっくり歩いて10分くらい?朔の速さならもっと速いかも」


「じゃあもうそろそろ着くかな」


「そうじゃね?あと数分もすれば…」


ガチャ


え、もう着いたの?さすがに速くないか?


家に着いた瞬間上に行ったみたいだ。部屋に荷物を置きに行ったのかな?


「朔ってただいまって言わないよね」


「恥ずかしいんじゃね?」


「そんな事ある?」


ただいまを言うのに恥ずかしいとかあるのかな。それに朔って行ってきますも言ってるっけ?記憶にないな…


「あ、おかえり〜」


「……え、あ、た、ただいま?」


なんで疑問系なんだ。普通にはっきりただいまって言えばいいのに。


「遅かったね。大丈夫だった?」


「うん。何も問題ないよ」


「次からはもう少し速く帰って来てよね〜」


「…ぅ〜ん……」


朔が返答に困っている。何にそんなに悩んでいるのか。


「今、は…速く帰ることは可能かな。でも7月からは結構難しくなる」


「大会近いの?」


「それもあるし合宿とかもあるからね」


「う〜ん…じゃあ9時過ぎる時は迎えに行くよ!」


「芸能人が夜中出歩くんじゃないよ」


正論だけどそれはスポーツ選手にも当てはまるんじゃないかな。


「えぇ…?でも、危ないじゃん」


「コーチが近くまで送ってくれたから大丈夫だよ。それに僕は男だから夜出歩いてもそんなに危なくないよ」


「男でも女でも夜は危ねぇんだよ」


「…まぁ大丈夫だよ。ていうか、みんな何食べたの?買ったんじゃないの?」


「なんとね…俺らうどん作ったんだよ」


そう言ったら朔が驚いた反応をした…のかな?雰囲気的に驚いてそう。顔には出てないけど。


「…え、作れるの?」


「作れたよ!意外と簡単だった!」


「ならもう夜ご飯作るの僕の分だけで良い?」


「それはちょっと話が変わってくる」


「俺らもう朔に胃袋掴まれてるから」


朔以外の料理を毎日食べるのはちょっとキツイかも。他の人のはたまにで良いんだよ。普段は朔の手料理が良い。


「…なら5人分作るよ」


「お願いね。それ以外の家事だったら任せて」


「分かった」


そう言って朔はリビングを出て行った。多分お風呂入りに行ったのかな。


「あ、朔に渡さなきゃいけないものあったんだった」


「疲れてるだろうし明日に渡したら?」


「確かに。そうするわ」


さて、朔が帰って来たのを確認したし部屋に戻るか。


朔に続いてリビングを出て部屋に戻った。


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