第2章 第四話:放課後はショッピングモールへ
始業式が行われた日の放課後、ケイティの日用品の足りないものなどを買うために、太田やその恋人の敦子を含めたいつもの面子でショッピングモールへ来ていた。
必要なものを大大会終わり、休憩とお昼ご飯を兼ねてフードコートへやって来ていた。
フードコートには浩紀たちと同じ永徳高校の学生がちらほら来ていた。
「みんなのおかげで必要なものが大体そろいました。ありがとうございます」
ケイティがみんなにお礼を言う。
そこで浩紀が沙織や太田にケイに自己紹介をしてみてはと提案した。
最初は沙織から自己紹介を始めた。
「私は畑中沙織よ。好きなものは浩紀、将来の予定は杏奈から浩紀を奪って、恋人にすることよ」
「その挨拶この間薫がしてたのとほぼ同じね。二人仲良しね」
そのケイティんの言葉に嫌そうな顔をする薫。
「沙織先輩、私の真似するのやめてほしいんですけど……」
「まあ、狙ってるゴールが同じなんだからそこは諦めなさい。嫌なら薫が浩紀をあきらめることね」
そう言って薫をたしなめた。
不満そうな顔をする薫であったが反論はしなかった。
続いて太田が先に敦子の紹介をする。
「俺の隣にいる子が『花山 敦子』で、俺の幼馴染で恋人だよ。聖マリア女子高校の3年生で俺達とは学校が別なんだけど、仲良くしてやってくれよな」
「OK!『敦子』って呼んでいいですか?」
「はい、敦子って呼んでください、ケイティさん」
敦子がそう返すとケイティが答える。
「敦子、よろしくお願いします。私のことも『ケイ』と呼んでください。他の人もそう呼んでくださいね」
続いて太田が自分の自己紹介を始める。
「俺は『太田 俊』だ。浩紀と同じテニス部で、男子の主将をやってるよ」
「OK!なら『俊』って呼んでもいいですか?」
ケイティの言葉に太田が答えようとするのを、敦子が遮って代わりに答えた。
「駄目です!俊君を名前呼びしていいのは……私だけですから」
敦子はそう言いながら、顔を赤く染めていた。
「OK。なら太田はそのまま太田って呼ぶね」
「ああ、そうしてくれ」
太田も敦子の行動に苦笑いしながら答えた。
ここで杏奈が太田の紹介をつけ足す。
「ちなみに太田はヒロの中学からのテニスのライバルで、今は一番の親友よ」
「『しんゆう』?それはどういう意味ですか?」
ケイティが尋ねると杏奈が答える。
「『親友』って言うのは一番仲がいい相手ってことね。ときには私だってちょっとだけ嫉妬するときがあるんだから……」
と夕から浩紀の顔を見つめる杏奈であった。
ケイティはその言葉を復唱していた。
「浩紀と太田は一番仲良し……。OH!そういうことですね!わかりました。浩紀と太田の関係は……一番仲良し=『BL』ね!」
その場の空気が一瞬固まる。
フリーズから溶けた浩紀と太田が同時に否定する。
「「それ全然違うから!」」
それを聞いたケイティが楽しそうに笑う。
「やっぱり二人は仲良しね」
ケイティがそう言うとみんな楽しそうに笑うのであった。
一通り笑った後、杏奈が声を上げる。
「ほら、馬鹿なこと言ってないでお昼食べよ。それにヒロに太田を取られたら敦子ちゃんが悲しむでしょ。ね、敦子ちゃん?」
唐突に話を振られた敦子は素直に答えてしまう。
「え、俊君と浩紀君ならちょっとだけ見てみたいかも……。って、私何を言って……。今のなしでお願いします」
顔を真っ赤にして慌てる敦子であった。
そんな様子を近くの席から聞き耳を立てている二人組がいた。
そのことに浩紀たちの誰も気が付いていなかった。
そのため、聞き耳を立てていたのは誰なのか、そして何の目的で聞いていたのか、そのこと浩紀たちが知る機会は失われてしまったのであった。
この二人は聞いた話をもとに壮大な計画を立て始めたのであった。
第2章第3話をお読みいただきありがとうございます。
今回はフードコートでの残りのメンバーの自己紹介でした。
最後に出てきた二人の不穏な気配。いったい誰なのかは次回解ります。
是非お見逃しなく。
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