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コツコツ貯めた私の戦闘ボーナスで『VRMMO』のトップティアの【女神】に!?  作者: うわのそら
episodeⅢ 【ディメンション・ゲート】
35/76

035 初イベント開幕!


「……って。訳、」


「えっ……、」


先程接敵した敵である『ミサキ』まいらの口から彼女の事を細かく聞いたステラは戦慄する──彼女の正体とその強さに。



「『うぇええー!!!』」


「すてらこえおおきーー!! 静かにして!! リゼ、珍しく調合の練習してるんだから!!」


「なんだよー、ステラ大きい声出して」


「あ、ご、ごめんなさい皆さん……」


ステラの顔が曇る。


「ま!! ちょー超超、厄介なヤツに目をつけられちゃったけどステラ、頑張りな! ははは」


まいらはステラの怯える反応に大笑い。



「あの『ミサキ』さんが十戦華(テンス)ギルドのトップ……『大天空』の団長『閃光一閃』の方だったなんて……ひぃ……」


閃光一閃、ワールドチャットに難解クエストの最速クリアタイムを毎回ソロで流しているその人だった。

そう、ステラはそんなサーバートップの人であるミサキに目を付けられていたのである。最早、厄介事に巻き込まれるのはステラの才能だ。


「大丈夫……私達が居るでしょ? ステラ」


「うぃー!! そだよ、すてらー? 私達強いじゃん? すてらは安心していーよ!」


「だな」


「ええ、それにステラちゃんも注目のジョブ持ってるんだし。家のギルドの力にきっとなれるわよ」


心強いギルドメンバーのメンバー全員がステラを勇気付ける。


「……みなさん!! 私、今回のイベント()()ミサキさんを返り討ちにする位の勢でがんばります!!」


「ステラ!! ──そう来なくっちゃ!!」



「はい!! 皆さんよろしくお願いします!!」


そう言ってステラはギルドメンバーに向け、頭を下げる。


その日のギルドでの会議は終わり、皆静かにログアウトするのであった──。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※



第3回イベント『次元扉(ディメンションゲート)』当日。


時はミサキ襲撃事件より、三日後の夕方。


──シュン。


ステラが『ENDLESS×ONLINE』の世界へとログインする。


「みなさん!! 遅くなりました!! おはようございます」


「おはよー!! ステラ!!」


「うぃー、すてらー〜おはよー!!」


「ステラおは」


「おはよう、ステラちゃん」



ギルド『龍の双翼』のメンバー全員がステラへと返事を返す。


全員ギルドハウスに集合した所で、まいらはスマホデバイスを取り出し、なにやら操作を始めた。


──ピコン。


────シュイィーーン。


突然目の前に亜空間へと続くであろうゲートが開かれる。そのまるでブラックホールの様な穴はバチバチとしていて、何やら不気味だ。


「え! もう行くんですか!? まいらさん」


「うん! そのつもりだけど?」


「皆さん……本戦前に作戦練ったり、ウォーミングアップしたりとかって?」


「あらー〜ステラちゃん。うちにそんなものある訳ないでしょ? ふふ」


「いこーいこー! リゼたのしみー」


「……そ、それもそうでしたね……うぅ。怖いよぉ〜」


「へーきへいきー!! ()()()早くこの新ジョブの性能試してみたいしね、ふふ」


「そう言えばまいらさん……そのツノ……」


「えへへ、鬼とドラゴンのハーフになっちゃった」


そう告げられた、ステラがまいらの全身をよく見ると真っ先に目に入ってきたのは『ツノ』の存在であった、白銀のドラゴンの翼は健在であるが、ツノはドラゴンの物から『鬼』の鋭いツノへと変貌していたのである。


「まいらさん、めちゃくちゃ凄い組み合わせですね……」(どんどん凄いことになって行きそうこの人……)

「ふふん、いーでしょ」


「それが噂の『新ジョブ』ですか?」


まいらは特典によって無料で転職しており、早速『魔法使い』から『バーサーカ・オーガ』の新ジョブへと乗り換えており、衣装の姿も魔法少女のような見た目から、動きやすそうでシンプルな戦闘服へと姿を変えていた。


「そう! 機動性を重視したジョブで種族『鬼族(ブラッド・オーガ)』推奨の職業なんだけど、多分きっとドラグヒューマンにも合うわ! 確証は無いけど!!」


「あ、それで……混血みたいになっちゃってるんですねまいらさんの見た目……」


「そーなのよー、別に種族は変えてないんだけどね、このジョブ、……主張が強いわね」


「あはは! そうみたいですね。でも一味変わったまいらさんの事私早く見てみたい気がしてきました!!」



ステラがそう言うとまいらはこう答える。




「ううふ、でしょ? 私も早くこのジョブがどんなものなのか試したいわ。さ皆。早く行きましょう!」


そう言って、ゲートの前まで皆を押し出すまいら。



──ズッ。


みんながホールに吸い込まれる寸前に、かぷちーのがまいらを呼び止める。



「そうだ、団長これ」


──ヒュン!


かぷちーのがあるものをまいらへ投げる。


「ん?」


放物線を描いたそれをまいらは華麗にキャッチ。


「え、何これ。かぷちーのまさかコレくれるの?」


「うん、あげる。」


まいらが受け取った()()は近距離武器『鬼ノ双剣(オーガ・ソニック)』だった。


「え! 凄い。でも、これどうしたの?」


「ん? 前から結構『鬼』系のアイテム集めてたじゃんボク。それで作った」


「嘘!! あれって私の為だったの!?!? てっきりかぷちーのが新しいジョブと種族になるためだと思ってた」


「いーや。あの職種絶対団長が選ぶかなと思って、予告段階でアイテム収集してたの。だから使って?」


「あらあら、優しいわね。かぷちーの、考え無しで事前準備ナシナシのまいらのために集めててくれたのね? うふふ」


「まーね」


この日の為に集めてたんだよね、と言わんばかりの笑顔を見せ、サプライズが成功した喜びをひとりかみ締めニカっと笑うかぷちーの。


「かぷちーの…… 大好きだぞこんにゃろー〜!!」


「わ、ちょっ。団長くっつくなって気持ち悪い!」


「だめー! 話さないんだから!!」


「わー、リゼも混ざるー!!」


「ふふ」


初参加イベントを前にステラは、拾われたギルドがこのギルドで本当に良かったと改めて思うのであった──。




「それじゃあ、皆。行くよ!! 『次元ノ扉(ディメンションゲート)』へ!!」



「はい!!」



こうして、ステラの初イベントはその幕を開ける。


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