えみの告白
会社を出ると・・・ひろみの携帯がなった・・・えみからだった。
「もしもし・・・」
「あっ・・・ひろみちゃん? ごめんね・・変な写真が載って・・・」
「はぁ~まぁ」と力なく答えるひろみ
「ところで、今から会える?」
「えっ?でも・・・」
とひろみは断ろうとした。
「大事な話があるから・・・お願い・・・・」
「でも・・・どこに行ったら・・・」とひろみが聞くと
会社を出ると・・・
ひろみの携帯がなった・・・
えみからだった。
「もしもし・・・」
「あっ・・・ひろみちゃん? ごめんね・・変な写真が載って・・・」
「はぁ~まぁ」
力なく答えるひろみ
「ところで、今から会える?」
「えっ?でも・・・」
ひろみは断ろうとした。
「大事な話があるからお願い・・」
「でも・・・どこに行ったら・・・」
ひろみが聞くと
目の前の車のドアがあいた・・・
そして
えみがあらわれた
「ここよ・・・」
そして、二人は、車に乗った・・・・
助手席でひろみは、うつむいたままだった。
「しばらく、ドライブ・・・マスコミが追っかけているの・・・」
「あの・・・」
ひろみが聞こうとしたら
「新聞のことなんですけど・・・でしょ?」
えみがひろみの話をさえぎった。
「です。」
ひろみは両手をぎゅっと握った。
「新聞のこと・・・ごめんなさい」
えみは、ちらっとひろみを見た。
そして
「気にしないで・・・」と続けた。
「えっ・・・」
ひろみは少し顔をあげ、えみの方を見た
「だから・・気にしないで・・・」
「気にしないも・・・なにも・・・」
ひろみは、また、うつむいてしまった・・・
えみは、少しため息をついて、車をとめた。
「別れのキスなの・・」
「え・・・」
「今まで・・・うやむやにしてたの・・・私達・・・・」
「なんで・・・」
「うやむやのほうがお互い都合がよかったの・・・・」
「そんな・・・」
ひろみは言葉を詰まらせた・・・
「慰めてもらったり・・・励ましてもらったり・・今まではね・・・」
「・・・・」
ひろみは言葉が出なかった
そして
私のせいだと思った。
「だから、お互いはっきりと、終わらせないと・・・」
「えっ・・」
えみのを方を見るひろみ
えみは涙を流していた
「今までは・・・・よかったんだけど・・・」
言葉を詰まらせながら・・えみは続けた
「これからは、お互いにはっきりしないと・・・進めないの・・・お互いに・・・だから・・・」
しばらくえみは涙で声がでなかった。
「・・・昨日あんなこと言ったばかりなのに・・・こんなことなって、ごめんね、ただ、それを伝えたかったの」
ひろみは、なにも答えることができなかった
しばらく
二人の間に沈黙の時間がながれた。
そして
えみは最後に
「だから・・・りょうちゃんのこと・・・おねがいね・・・」
えみは、涙を拭いて、笑顔で、ひろみのほうを向いた。
ひろみは、答えに迷っていた。
「ホントに頼むね・・」
えみが念を押した。
ひろみはえみの気迫におされ
「はい・・」と答えた。
「もし、りょうちゃんを悲しませたら・・・ゆるさないわよ・・・」
「はい・・」
ひろみは、もう一度、答えた。
えみは、再び、車を走らせた・・・
「ところで・・・ひろみちゃん・・・」とえみが改まって、ひろみに声をかけた。
ひろみは、不思議そうにえみをみた。
「お願いがあるんだけど・・・」
「いいですけど・・・なんですか?」
「キスしていい?」
「えっ・・・?」
ひろみは、ぎょっとした
「だから・・・キスしてもいい?」
「えっ ・・・ なぜ・・・」
「昨日のキスの写真を帳消しにするのに・・・手伝ってほしいの・・・」
驚いているひろみを無視して、えみは話を続けた。
「車の中だからふりをするだけで・・・そこを写真にとってもらえば・・・
あとは、わたしが。フォローするから・・・」
「わかったわ・・・」
ひろみも納得した。
そして
車をとめて・・・キスをするふりをした
この写真は、後日、新聞をかざった。
「えみさん・・・・」
今度は、ひろみから話し出した
「わたし・・・海が見たいから・・・海へつれてってください・・・」
「でも・・・もう時間内から・・・おいて帰るわよ・・・」
「いいですよ・・後は、自分で帰れるから・・・・」
「わかったわ・・・」
「えみさん・・・ありがとう・・・じゃあね」とひろみは、海の近くで車を降りた。
しばらく、一人で歩いた・・・・そして、海辺の近くの喫茶店で時間をつぶしていた・・・
中村は、頭を抱えていた・・・・
ひろみのうわさと自分のこと・・
最悪だ・・・とため息をついた
「また、ため息か?・・・ちょっとは、気分転換をしたらどうだ?」
同僚にいわれた。
「そうだな・・じゃぁ・・頼むわ・・・」
中村は席を離れた。
気づいたらひろみの部署の前にたっていた。
そして、ひろみの姿を探していた。
それに気づいた由美は、
「何か用ですか・・・」
聞いた。
「別に・・」
中村はその場をさった。
自販機の前のいすにコーヒー片手にボーっとうつむいて座る中村・・・
少し目の前が暗くなったと思ったら・・・
女性の足元が見えた・・・
ひろみか?と思い顔を上げると・・・
そこには由美の姿が・・・
「中村さんでしょう?」
「はい。・・・」
「ひろみのことなんですけど・・・」
「ああ、あのうわさね・・・」
力のない言葉を返す
「あれ、大塚さんの自作自演みた」
「えっ・何でそんなことを・・と驚く中村
「う~ん、中村さんがが、ひろみを探しているのを見て・・かな?」
「そんなふうに見えた?」
「なんか・・・主人を亡くした迷子の子犬のように・・・」
中村は言葉を失った
そう図星だったのだ。
「ちょっとオーバーだけど・・・ひろみは帰ったから、それと、今週出てこないから。」
「それじゃ?・・・」
「とりあえず今週は・・・こないわよ・・そんなに気になるならひろみに連絡してみたら。」
いって由美は、去っていった。




