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第1話 クラスの女帝は、俺の部室に入り浸る。

はじめまして。眠たい抹茶ラテと申します。初めての作品となります。至らぬ点もたくさんありますが、読んでいただけたら幸いです。感想やレビューもお待ちしております。よろしくお願いいたします。

教室がざわめいている。


「ねぇねぇ、放課後どうする?」


「遊び行くよねー?プリ撮るーー??」


クラスの一軍であるギャル軍団の会話が教室に響き渡る。実に恐ろしい。


「ちょっとー?澪央聞いてるー?」


その軍団の中でも、一際(ひときわ)目立つ人物がいる。


黒瀬澪央(くろせみお)だ。

髪は光を失った銀のようなくすんだ灰色で、手足は長くスラっとしている。


出るとこは出て、引っ込むところは引っ込んでいる。まさに理想的なスタイルだ。


「ああ、ごめんって、聞いてる聞いてるー」


その声は少し気だるげで、それでいて耳に残る。


そんなクールな印象がある彼女は人気こそ高いが、近寄りがたい雰囲気を漂(ただよ)わせている。


このことから学校では「女帝(じょてい)」と呼ばれている。


「ごめん、今日予定あるからまた今度ね。」


「もうまたー?まあ仕方ないけどさーたまには遊んでよねーーー」


そんな会話が教室で繰り広げられている中、部室へ移動し、「魔法少女ミラクル☆ハート!」の最新話を鑑賞中している。


そんな俺の名前は白川和泉(しらかわいずみ)。


「これでとどめよ!!四肢断裂(ししだんれつ)してやる!!くらえハートシグナルビーーーーーム!!」


「ぐわぁぁぁぁぁ!!!畜生(ちくしょう)、これで今日は勘弁《かんべん》しておいてやるよ!このクソ野郎ぉぉ!!」


魔法少女のアニメらしからぬセリフが部室に響き渡る。


この設定ゆえに、子供だけでなく、むしろ大人たちからの支持を集めている作品である。


俺は一人であることなんて気にしない。


「ルミナぁぁぁぁぁ!!!!最高の断裂(だんれつ)だぁぁぁ!!!!」


いつも通りアニメに熱中し、声を上げていた。


「ルミナ・ハート」はこのアニメに登場する主人公の魔法少女。


ピンク色のフリルドレスに身を包み、ゴツい魔法のステッキを武器に戦う。俺の一推しだ。


「ルミナぁぁぁ!!!!今週もかわいいよぉぉぉん!!!!!」


「っとやべ漏れる漏れるトイレーっと」


アニメが終わり、俺はそそくさとトイレへ向かう。


用を済ませ、スッキリした俺は部室へ戻ろうとし、扉を開けたその時だった。


「あ、やっほー」


そこにいたのは灰色の髪をなびかせる一人の少女。いや「女帝」だった。


「またかよ。はあ。」


「ええ、いいじゃーん。一緒に見ようよ」


___実はこいつ黒瀬澪央(くろせみお)は俺の幼なじみである。


「またかよ、二年生になってからずっとじゃないか!!」


「いいじゃんかー。私もミラクル☆ハートみたいんだもん」


学校では「女帝」と呼ばれている黒瀬澪央だが、実はかなりのアニオタである。


「ねぇねぇ見た??今週のミラクル☆ハート。」


「いや見たけど!おもろかったけど!いやそうなんだけど!黒瀬お前、最近来すぎだろ。」


二年生になり漫画研究部は俺一人。


そのこともあり最近、黒瀬澪央は毎日のように部室、すなわち俺の世界に入り浸ってくる。


放課後の予定とはこのことだ。


「いーのいーの。和泉も嬉しいくせに。ほら鼻の下伸びてるよ。」


そのからかうような笑みを浮かべた黒瀬の言葉に、俺は動揺(どうよう)を隠せなかった。


「は!?うるさい!!俺はルミナ一筋なんだよ!!!」


少し低い笑い声が響き渡る。


「ほらほら赤くなってるよ。必死そうじゃん。いーずみっ」


このように俺は黒瀬にいじられてばかりである。


「もう嫌だぁ!出てってくれよぉもぅ!!」


_____学校では誰も知らない。 


幼なじみの俺だけが知っている。


これが本当の「黒瀬澪央」である。


お読みいただきありがとうございました。続きも不定期ですが更新していきたいと思いますのでよろしくお願いします。

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