天逆毎篇 十五章 伏見稲荷の階段上ったことあるんだけど、あれまじでやばいよね
そんなこんなで僕は伏見稲荷大社のあの階段を登り切り、僕はウカノミタマノカミに会っていた。神様は下界に降りる時は現世用の依代に意識を埋め込むらしい。ウカノミタマノカミの依代は、なんていうか、警戒心を持たせない…いや、正直に言おう。幼かった。小学校3年生くらいだろうか。いやそれにしても階段登るの辛すぎて途中の記憶ないんだけど。
「おや、君が僕の特権を受け継いでるってことはもしかして、あのコの子孫かの?」
この神様、コに孤と子と娘の三つをかけたのか。頭いいな。っじゃなくて!
「はい。おおおお初にお目にかかかかかかります。ふ、ふふ、ふしみさっさくやでございます。お会いできて光栄です!」
緊張しながら言うと、ウカノさんは苦笑しながら言った。
「緊張せんでよい。おまえはあのコの子孫だし、最近はここに来たくせにお願いとかじゃなくて『神様ならお金なんて関係なく全部願いかなえろよ』とか言ってくる阿呆がいるからの。それと比べればずいぶんと礼儀正しい方だ」
「そ、そうですか」
ウカノさんが冗談を言ってくれたから、ずいぶんと緊張がほぐれた。……冗談、だよな?まってウカノさんの目が笑ってないよ怖いよ。
「今日はどうしたのかい?」
「いえ、近くに寄ったので、どうせなら、と。ご迷惑でしたか?」
「そんなことない。君が顔を見せてくれるというのはうれしいものさ」
僕はつい頬が緩む。いけないいけない。本題に入らないと。
「神様は僕の祖先の方とはどんなご関係なんですか?」
「特権を白狐に与えたんだ。僕を形成するもの――まぁ人間でいえば血みたいなものを摂取させてね。あとは、まぁ、ちょっといい仲だったよ。友達以上恋人未満みたいなね」
なるほど僕の祖先に神様の血が……って!
「つまり僕には神様の血が流れてるってことですか?」
「まぁ、簡単に言えばそういうことになるね~」
なんということだ。神様の子孫なのか。




