新たな春!?
ある日、龍儀達三人は屋上で寝転んでいた。
「明日から6月だなぁ。」
すると、蛇谷がボソッと呟いた。
「なんだ、いきなり。」
「いや、神室に会ったのがゴールデンウィークより前だったらもっと仲良く出来たのかなぁって思ってな。」
「いや、いつ出会おうがやくざの息子とわかってしまったら普通は桜のようになる。」
龍儀は起き上がると先に教室に戻って行った。龍儀が向かっていると一人の女子高生がいた。彼女は龍儀を見た瞬間、いきなり近づいてきた。
「はじめまして、栄先輩。私と付き合ってください!」
彼女は近づいてくると龍儀の腕に抱きついてきた。
「誰だ?」
「ごめんなさい!私は1-Bの海老名美春です。好きな食べ物はモンブラン。上から91,59,89でーす。」
海老名は龍儀から離れるとあわてて自己紹介を始めた。
「何故、俺に?」
「前、ここに来た時に初めて栄先輩を見て一目惚れしたんです。カッコいいんです!」
海老名は再び龍儀の腕に抱きついて胸を押しつけてきた。その様子を蛇谷と月影はじっと見ていた。
「どう思う、あいつ。」
「怪しい。」
「だよな。」
二人は龍儀と海老名を見ながら話合っているといつの間にか二人がいなくなっていた。
「あれ、龍儀?」
「蛇谷、もうすぐで昼休み終わるぞ。」
「え?」
蛇谷と月影はそのまま教室に戻って行った。
「さてと、あの女は龍儀にとっての春になるか冬になるか。」
蛇谷は戻りながらボソッと呟いた。
帰宅後
「龍儀、あの女と付き合うのか?」
「さぁ、わからん。桜より魅力的に感じないからなぁ。どうすればいい?」
「とりあえず、様子見だな。」
龍儀と蛇谷は海老名について考えていた。龍儀は桜のことが忘れられないのか悩んでいた。すると、二人のところに龍雅が入ってきた。
「どうした?何、悩んでいる。」
蛇谷が龍雅にことの顛末を話した。
「なるほどなぁ。龍儀、そういう女には気ぃつけな。そういうのは大抵裏がある。」
龍雅は座ると龍儀に注意喚起した。すると、龍儀は龍雅に質問した。
「親父、俺の母さんはどんな人だったんだ?」
「そうだな。初めて会ったのは俺が極道になる前、高校生の時だった。丁度、この時期だったな。」
そう言って龍雅は思い出を語り出した。
しばらくして話が終わると龍儀と蛇谷は部屋を出て行った。一人残った龍雅は懐に持っていた写真を見た。
「あれから龍儀は大きくなったぞ、遥。」
その写真には龍雅が美しい女性と一緒に写っていた。龍雅はその写真をしばらく見た後、懐にしまうと自分の部屋に戻って行った。




