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龍と桜と鬼

今日も龍儀は桜を見ていた。恋愛なんて経験がないために彼女ですどう接してでのか分からなかった。すると、この前の連中が彼女にお金をせびっていた。彼女は何も言わないでお金を渡していた。

その日は結局、学校では話かけることはなかった。その帰り道、龍儀が歩いていると桜が数人の男達にからまれていた。

「なぁ、ちょっと聞きたいことがあるだけだからさぁ。」

「じゃあ、ここで言ってください。」

「そう言わずに俺達と食事しながらでどうだ?もちろん、お金はこっちが払うからよ。」

「しつこい。」

「そう言わないで。」

桜がいくら断っても男達はしつこくナンパしているようだったので龍儀は男達に近づいた。

「どうした?」

「あん?なんだ、てめえ。」

龍儀が声をかけると一番図体がデカい男が龍儀の前に出た。

「彼女は俺の同級生でね。問題は起こしたくないんだよ。」

「だったら黙って帰るんだな!」

すると、男はいきなり殴りかかって来た。龍儀は拳を避けると男の腹に正拳突きをくらわせた。

男はうめき声をあげながら倒れた。

「てめえ、誰に喧嘩売ったんかわかってんのか!」

「知らん。」

すると、男達はナイフを取り出して龍儀に襲いかかったが龍儀はあっさりと男達を打ちのめした。

残ったのは龍儀を見て怯えている男と龍儀を見て笑っている男だけだった。

「もしかして、君が栄龍儀?」

「そうだが。」

「当ったりー!こんなに早く見つかるとは。」

「?」

「いや、君達のことが知りたいから彼女に声をかけたんだがめっちゃ美人だからみんなナンパみたいになってしまってね。ごめんね。」

「・・・」

笑っていた男は龍儀のことを知ると説明した後、桜に謝っていた。

「こっちだけ知ってばかりだと不公平かな。俺の名前は鬼城雄真。詳しいことはあんたの親父から聞くといい。とりあえず、知りたいことは知ったし帰るか。」

そう言って鬼城は倒れている男達を立たせて帰らした。

「そうだ。後ろのお仲間さん達にも一応言っときな。鬼城雄真が来たと。」

「そうだな。腰抜け。」

「て、てめえ!兄貴に向かってなんだ、その・・・」

腰抜けと言われて仲間の男が怒ったが言われた当人である鬼城は笑いながら仲間を宥めてからチラッとこっちを見た。

「いいねぇ。呼び方を変える楽しみができた。」

そう言って鬼城は仲間の男達を連れて去って行った。

龍儀は鬼城を見た後、後ろに声をかけた。

「出てこい。陽雅翔、重虎。」

龍儀に言われて角から蛇谷と月影が出てきた。

「まさか、尾行がバレるとは。」

「白々しい。隠す気ゼロのくせに。」

「まぁな。」

龍儀が蛇谷と月影に話していると桜が声をかけた。

「何、ナンパの次はストーカー?」

「違う。断じて違う。」

「あ、そう。ありがとう。」

そう言って桜は帰って行った。

「どうする、龍儀。」

「とりあえずは鬼城雄真って男だ。胸のバッジに取り巻きの男共、そして俺や親父のことを知っていた風な口ぶり。恐らく、同業者。」

「だろうなぁ。」

龍儀達は急いで帰って行った。

「とりあえず、神室桜の情報いる?」

「それ今言うことか。後だ。」

「いるんだ。」



家に帰ると龍雅が一人で飲んでいた。

「お帰り。」

「ただいま、親父。一つ聞きたいことがある。」

「なんだ。」

「鬼城雄真って誰だ。」

その名前を聞いた瞬間、龍雅の表情が一変した。目付きは鋭くなり龍儀を睨んでいた。

「その名前、どこで聞いた。」

「この街に来た本人からだ。」

「・・・とうとう、北京連合が動き出したか。しかも、鬼城をよこすとはな。」

龍雅は立ち上がると部屋の外に出て近くにいた組員に召集するように指示を出した。そして、部屋に戻ると龍儀を自分の前に座るように言った。

龍儀は言われた通りに座ると龍雅は真剣な表情で話始めた。

「鬼城雄真。関東最大の極道組織、北京連合が統べる直系150団体、構成員約5万人の中でも最大勢力を誇っている鬼城組の組長だ。」

「組長って、結構若いように見えたが。」

「あぁ、鬼城は北京連合に入って数年で鬼城組を立ち上げ、北京連合最強の組にした男だ。奴は暴力と謀略に長けている。」

「暴力と謀略。とてもそうには見えねぇな。」

龍雅が説明していると組員の一人が召集したことを伝えにきた。それに応じた龍雅はそのまま部屋を出ていった。龍儀もその召集に参加した。

ある一室に栄龍組の幹部達が集まっていた。そこには、蛇谷とその父親、月影もいた。

「お前らに集まってもらったのは他でもない。今日、龍儀がこの街で鬼城を目撃した。」

龍雅の発言で幹部達は騒ぎ始めた。

「鬼城ってあの鬼城か。」

「とうとう北京連合がここにきたか。」

「お前ら!この街は繁華街に港町と立地がいいうえに警察が弱い。だから、この街には犯罪者が多い。俺はこの街を裏から守るためにこの街にいる。この意味、分かるな。」

龍雅の言葉に幹部達は黙って頷いた。龍儀は黙ってその様子を見ていた。



そして、この出会いが龍儀の過去最大の事件の発端になることを龍儀はまだ知らない。

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