北京連合
鬼城と出会った次の日
東京にある北京連合の拠点、北京ビル
その最上階に多くの男達が座っていた。そして、一番奥の椅子にある男が座っていた。その男の名前は北大路京太郎。表向きは貿易や株の売買などで成り上がった大富豪、しかし裏では関東のほとんどのやくざを統率している北京連合の会長である。
その北大路の前に鬼城が現れた。鬼城はアタッシュケースを前に出して開けると中には一万円札がびっしりと並べられていた。
「今月の上納金です。」
「ご苦労、鬼城。それで天倉市のやくざの件はどうなった。」
「はい。既に若頭と思われる組長の息子と接触。また、天倉市に拠点を作ることも成功。後はゆっくりと侵食するのみです。」
「相変わらず行動が早い。いい情報を待ってるぜ。」
「畏まりました。」
そう言って鬼城は部屋を退出していった。鬼城がいなくなると幹部の男が北大路に直談判した。
「会長、あの男に任せていいんですか!?あの男は会長の座を狙っています!」
「だろうなぁ。」
北大路は冷静にタバコを吹かし話を続けた。
「奴は野心の塊だ。しかし、奴は飼い殺しにされてもいいと思っている。奴は矛盾の塊よ。俺は奴の尋常ならざる野心とそれを実現するための能力が気にいった。だろう、稲沢。」
稲沢と呼ばれた男は北大路の問に答えた。
「えぇ、あいつは有名国立大法学部を主席で卒業しているくせに俺の部下を半殺しにして自分を売り込んだイカれた野郎だ。しかも、一人で極道組織を壊滅させたうえにその極道組織がやっている商売を根こそぎ奪って自分のモノにするえげつない奴ですよ。」
「それをしたのが22歳だから驚きよ。あれから僅か数年でウチの直系150団体の中でトップになったんだからよぉ。」
「その鬼城がいりゃ、少しは楽にあの場所が取れますね。」
「そうだ。あそこは貿易に便利な港町に飲食店や遊戯場、キャバクラ、ソープランドなどの風俗店がある繁華街があってここから高速道路に乗れば1,2時間で着く交通がいい。何よりあそこの警察は無能だからな。なんとしても欲しい。」
北大路は笑いながらタバコを吹かしていた。
北京ビルから出た鬼城は仲間と共に車で天倉市に向かっていた。
「で、龍儀ちゃんの様子はどうよ。」
「はい。普通に学校に通っているとのこと。」
「そりゃそうか。学生の本分は勉強だからねぇ。」
鬼城は前の助手席の男からタバコを受け取った。すると、タバコを見た鬼城は助手席の男に質問した。
「このタバコ、いつもの奴じゃないだろ。」
「す、すみません!」
「まぁ、いいか。さてと拠点に帰ってこれからのことを考えないとなぁ。」
鬼城がタバコを吹かしながら喋っていると隣の男がおそるおそる声をかけてきた。
「あ、あの~兄貴?」
「ん?」
「なんで、拠点をラブホテルにしたんですか?」
「面白いじゃん。」
車は高速道路に乗って天倉市に向かって進んでいた。




