開戦
龍儀達が集まった次の日の朝
「とりあえず、杞憂に終わったね。」
「今日は、が付くけどな。」
龍儀達は城を出て街中を歩いていた。昨日から限界態勢をとっているため街は静かであった。
龍儀達が歩いていると前からマックスが来た。
「お久しぶりです。」
「久しぶりだな、マックス。」
「こんな時じゃなかったらおもてなしできたんですけど。」
「気にするな。」
龍儀達はそのまま街を歩いている。すると、今度はオルガロッドがやってきた。
「どうした?」
「いえ、ただ龍儀さんに会いたいと思いまして。」
「そうか。」
龍儀がオルガロッドと話をしているとジョンソンが後ろからやってきた。
「龍儀殿。」
「どうしました?」
「実はあなたにお話がありまして。」
「お話?」
「はい。実は、龍儀殿達がメナールに着く数日前にメナール支部リーダーのニルクスさんが暗殺されたんです。」
「何?」
ジョンソンの報告にライカ達は驚いていた。ジョンソンはそのまま話を続けた。
「ニルクスさんはメナールの人達から絶大な人気と信頼を得ている人でした。殺される理由が見つからないんです。それに、抵抗した形跡がありませんでした。」
「ということは顔見知りか。」
「または抵抗する前に暗殺されたのどちらかです。」
ジョンソンはそう言いながら龍儀の顔を見た。
「そして、彼の体から龍儀殿が使っているデザートイーグルという名前の武器とほぼ同じ弾が検出されました。」
「!」
ジョンソンが最後に言ったデザートイーグルという単語に龍儀は反応した。
「まさか、リューギが犯人だというのか!?」
「それはあり得ない。暗殺されたのはカメリアスガンド公国とネクヴァス公国の戦争が終わり、龍儀殿達がアクアライトを出発したあたりだと調査でわかっている。」
「でも、犯人に心当たりがあるんじゃないか?」
ローレライの質問にジョンソンは頷いた。
「彼は両肩と両足を撃たれた後に頭を撃たれています。その精度は高くすぐに殺してないことから何かを求めている可能性があります。そして、ニルクスさんの恩恵は[変声]声を自由に変えることができるです。」
ジョンソンから得た情報から龍儀達はある男を思い浮かべた。その男はあの時にメナールにいて明らかに変な声をしていた人物。
「ライオット。」
「えぇ、暗殺事件の後に声が明らかに変な男がいた。あれは我々への挑発なのかどうかは分かりませんが今、ライオットを暗殺の犯人として捜査しています。」
「そういえば、ライオットが龍儀と同じ武器を持ってたな。」
「何?それは本当か!?」
「あぁ、わざとらしく私に見せびらかしていたぞ。」
「これでほぼ確定か。」
龍儀達はニルクス暗殺事件の推理をしているとマックスが龍儀に話かけた。
「龍儀さん、実は他にも気になる事件がありまして。」
「何だ。」
「8年前に起こったヘイサゼオン領主、メレニス・ユーザードとルドザニア王国貴族、ゼルストリア・シルフォニア公爵殺害事件です。その事件で使われた凶器が龍儀さんが使っていた武器とほぼ同じものでした。」
「え!?」
「・・・」
「本当は他言無用なんですけど龍儀さんにはどうしても話さないといけないと思いまして。」
「それもライオットの犯行だと思うか?」
「分かりません。」
「そうか。なら、俺達で調べるか。」
龍儀達はマックス達と別れてしばらく街を歩いていたり、事件を調べたりしていた。
そして、夕暮れ時に龍儀が図書館にいるとレオナルドがやってきた。
「久しぶりだね、龍儀君。」
「えぇ、久しぶりです。」
「調べ物?」
「えぇ、ここ最近の不審な殺人事件を調べていました。」
「例えば?」
「8年前に起こったヘイサゼオン領主とルドザニア王国貴族の殺害事件とか。」
「マックスから聞いたのかい?」
「そういえば、あなたに嘘は効かないんでしたね。その通りです。」
「そうでもない。君の嘘は分かりにくい。それはあのライオットという男も同じだ。あの男の色は黒というより漆黒、限りない闇だった。あの男は平気で人を騙し、傷付けることができる男だ。なんとしてもあの男を止めないと。」
レオナルドがそう話した時、外が騒がしくなった。二人が外に出ると兵士達があわてていた。レオナルドがそのうちの一人に声をかけた。
「何があった?」
「レオナルドさん、大変です!魔族が街中に侵入してきました!」
「何!?」
「どうやら、転移魔法を使ったみたいでいきなり現れたとの報告が!」
「転移魔法を使った・・・シルフェウスの時と同じ攻め方だな。」
「現れた魔族は?」
「ゾンビやスケルトンです!」
「じゃあ、シルフェウスの奴じゃないな。」
龍儀達は魔族が現れたところへ向かった。
魔族達はセインクロス内にランダムに4箇所、外に3箇所、計7箇所に現れた。
龍儀はその内の1つに向かった。そこではラッガー達がゾンビ軍団と戦っていた。
「ラッガー!助太刀にきたぞ!」
「待ってたぜ、龍儀!」
龍儀はゾンビの首をはね、ラッガーはゾンビを燃やしていた。そこにラメリアが援軍としてきた。
「なぁ、こいつらどうやって動いているんだ?」
「ゾンビやスケルトンはネクロマンスという屍を操る魔法で動いています。なので、この辺りにその魔法を使う術者、ネクロマンサーがいるはずです。」
「わかった。要はそいつを倒せばいいわけだな。」
「はい!」
龍儀達はゾンビやスケルトンを倒しつつ、ネクロマンサーを探していた。
ドーベルとイナリは街中を走りながらゾンビ達を倒していた。
「腕を上げたなぁ、イナリ!」
「はい!」
二人が走っていると曲がり角からシーナがぶっ飛ばされた。
「にゃあ・・・」
シーナがうめき声を上げていると曲がり角から奇妙な仮面を付けた男、ライオットが現れた。
「おや、久しぶりですねぇ、お二人さん。」
ライオットを見た二人はすぐに臨戦態勢をとった。




