再会
海賊の戦力 約500人
ギルガザムネがモルガン達と交渉にいっている間
ディーネ達は海賊船の牢屋の中にいた。牢屋は広く、捕まった全員が入れた。捕まった者の中には遊撃部隊αだけではなくβやγの人達もいた。皆、魔封石の首輪を付けられ後ろ手に縛られており身動きがとれなかった。
「かなりヤバくない。」
「えぇ、状況は深刻ね。」
ディーネ達が話していると奥から数人の海賊が入ってきた。その先頭には透明化魔法を使っていた海賊がいた。
ちなみに、その海賊の頭にはたんこぶができていた。
「よぉ、居心地どうって聞くまでもないか。」
「えぇ、最悪ね。早めに私達を解放しなさい。」
「悪いが無理だ。今は、な。今、俺達の仲間が交渉にいっている。交渉が上手くいけば全員解放する。」
「へぇ、あなた達の顔を見た私達を解放するつもりがあるの。」
「ある。そもそも顔を見られるや指名手配される程度は問題ない。透明化魔法などで隠れるのも奇襲しやすいからだしな。」
海賊が説明しているとルリカと目が合った。すると、海賊はルリカを指差した。
「あぁ、君。あの時の。まさか、王女様とはねぇ。ルリカ・フィリルティア様。」
「何で、私のことを?」
「あなたに会いたい子がいるんだ。いたよ、王女様!」
海賊がそう言ったら海賊達をかき分け、一人の少女が現れた。彼女を見ると金髪に黄金色の瞳、透き通るような純白の肌をしていた。その姿はルリカと同じ
「もしかして、ハイエルフ!」
「嘘、ハイエルフが海賊にいるの。」
「え、ミリファ。ミリファなの!」
「はい、ルリカ様。私は数年前に人間に奴隷にされたミリファ・アルファシアです。」
「何であなたが海賊に!?」
「それは・・・」
ミリファはことの経緯を話した。
フィリルティアが人間達に襲われた時、ミリファはフィリルティアから脱出、森の中を逃げていた。その時、一緒に逃げていたルリカ達とはぐれてしまい、一人で逃げていたが、人間に捕まってしまいそのまま奴隷として連れていかれた。
そして、奴隷の印を付けられ、海外に売るための商船に化けた奴隷船に乗せられた。希望もなく他の奴隷達と一緒に売られる覚悟をしていた。すると、外が騒がしくなった。
しばらくして静かになると扉を壊して一人の男が入ってきた。男は上半身裸で筋骨粒々だった。
「ん、これ商船じゃねぇ。奴隷船だぞ!」
男の声で次々と男達が集まってきた。男達は話し合いをした後、奴隷達を外に出した。
外に出ると奴隷商人や兵士達の死体が転がり、周りに物騒な男達がいた。
そして、彼らに助けられたところで話を終えた。
「え、そこで終わり?」
「はい、私がいるのもここにいる海賊達のおかげです。海賊達は故郷に戻すことも提案しました。けど、私はここに残って海賊になることを選びました。ルリカ様には申し訳ありませんけど私はこの人達に救われた。だから、この人達の役にたちたいと思ったのです。なので、あなた達にこれ以上情報は渡しません。」
「ミリファ・・・」
「うちにはな、そういう境遇の子がたくさんいる。俺達はどんな奴でも受け入れる。そうやってここまできた。」
「ガットさん・・・」
海賊達の奥からミリファの話に出てきた筋骨粒々の男が現れた。
「俺はガット。この海賊船の中で一番強い男だ。」
「何しにきたの?」
「さっき交渉にいった仲間が戻ってきたから人質交換する人を選びにきた。」
そう言ってガットは兵士を二人選び、連れ出した。その後は海賊が数人、交代しながら監視していた。
ギルガザムネが海賊船に戻った後
ガットと熊の獣人の海賊が待っていた。
「おい、ギル。あん時、撃つなら撃つと言ってくれ。生きた心地しなかったぞ。」
「悪い。あのまま長引くのはまずいと思ってな。」
「それで、どうだった、ギル。」
「あぁ、問題ない。後は明日だな。」
「そうか。で、どうした?なんか変だぞ?」
「ん?あぁ、相手にいい女がいてな。一目惚れだ。」
「え、あのギルガザムネが恋!?」
「お前らぁ!ギルガザムネが恋をしたぁ!明日は海が荒れるぞぉ!」
「・・・」
「ちょっと待て!無言でプラズマブレスを撃とうとするな!」
「まったく、俺は寝る。交渉の時間になったら起こしてくれ。」
そう言ってギルガザムネは船室に向かった。
「ギルガザムネが恋する女ってどんな女なんだ?」
「さぁ、案外ゴリラみたいな女じゃね。」
「なるほど、あり得る。」
その後、二人は火炎弾の餌食になった。
海賊船牢屋内
海賊の見張りが交代した。次は若い女性の海賊が見張りをしていた。ここぞとばかりにキラリネが彼女に質問した。
「ねぇ、ただ待つのも退屈だし、お話しない。」
「いいわよ。情報以外ならなんでも話してあげる。」
「ここはどこ?」
「残念。それは教えてあげない。」
「じゃあ、あなたは何故、海賊になったの?」
「それは教えてあげる。元々、私は孤児なの。頼れる人がいない中で必死に生きてきた。そんな時に港を襲っていた海賊に拾われたのよ。おかげで今はこの通り、元気でここにいる。」
「へぇ、ちなみにあなた、名前は?」
「ネイリスよ。よろしくね。」
それから少しの間、ネイリスと話し合いしたが、有力な情報は得られなかった。
そして、熊の獣人が入ってきた。
「おぅ、交代だ。」
「わかったわ、ザンツァー。楽しかったわよ。また、今度ね。」
そのままネイリスはザンツァーと見張りを交代した。
「ねぇ、どうしたの?焼けてるわよ。」
「ギルをからかいすぎた。」
「自業自得ね。」
そして、翌日の夕方
龍儀達はラッガーと殴り合った海賊を連れて指定場所に向かっていた。その場所に着くと小舟が二隻あり、両方に兵士が一人ずつ座っていた。その上にはギルガザムネが飛んでいた。
「ギルガザムネだな。約束通り連れてきた。」
「ダイレスか。どうだ。交渉に応じるか?」
「はい、交渉に応じると言ってます。」
「そうか。」
仲間を確認したギルガザムネは兵士の一人を抱えた。
「こちらの人質を解放する。後のことはこいつに聞け。」
「両方じゃないのか。」
「片方は保険だ。後の交渉で解放する。」
そう言ってギルガザムネは残りの兵士とダイレスを抱えて飛んでいった。
「大丈夫か?」
「はい、みんなは無事です。」
「一応、海賊達は嘘を言ってないか。それで、海賊は何て?」
「3日後の夕方にここに海賊の仲間を全員船に乗せて来いと。その際、動向していいのは5人までと言っていました。」
「わかった。3日後だな。」
こうして、次の交渉が決まった。
海賊団の主な戦力(登場している海賊限定)
筋骨粒々の男 ガット・バンバリオ(33)
龍人 ギルガザムネ・クルスメラギ(25)
透明化魔法を使う男 ゼロン・フォーゲーテ(27)
熊の獣人 ザンツァー・ゴーギャン(41)
ハイエルフ ミリファ・アルファシア(16)
キラリネ達と会話した女性 ネイリス・トボルグ(20)




