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【完結】転生極道は異世界でも家族をつくりたい  作者: 鎌宮 和明
第1章《出会い》ローレライ海賊団討伐編

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交渉

海賊を拿捕したラッガー達が遊撃部隊に向かうとリチェリアが海に浮かんでいた。ラッガーは急いで海に入り、リチェリアを引き上げた後、再び遊撃部隊に向かう。

遊撃部隊に着くとそこは地獄だった。全ての船が大破し、兵士や冒険者、ギルドの人達が血塗れになりながら海に浮かんでいた。ラッガー達が救出しようとすると海の中からグレンとモルガンを抱えた龍儀が出てきた。

「龍儀!」

「ラッガー、手伝ってくれ!息があれば俺が絶対助ける!まずは海に沈んだ人達の救助だ。」

「任せろぉ!それは俺達が一番得意なやつだ!」

そう言ってラッガーは海に入り、瞬く間に沈んだ人達を全員助けた。

「凄いな。」

「もちろんよぉ!俺達、セインフィーネアクアライト支部は海難救助のプロだぜ!」

なんとか全員救助した龍儀達はナクトリアに到達した。


それから3日後

「ありがとう、みんな。君達がいなかったら全員死んでいた。」

モルガンが龍儀やラッガーを集めお礼を言っていた。

「今回の作戦、私達の大敗北だ。確認できる死者、179名、行方不明者、284名。怪我人や重傷者は龍儀達のおかげで0。これがせめてもの救いだ。」

行方不明者の中にはキラリネやディーネ、ルリカ達がいた。

「それから、捕らえた海賊は38人。そこから情報を得ようとしたがダメだった。」

龍儀達が会議しているとリチェリアが入ってきた。

「大丈夫か、リチェ。」

「えぇ、大丈夫。」

「まさか、リチェリア君まで苦戦するとは厄介だな。海賊の規模は確実にあれ以上だろう。しかも、ギルガザムネという龍人レベルがあと二人もいるとは。」

「そもそも、リチェリアがその龍人を倒していれば良かったのだ。そうすれば、ここまでの死者は出なかった。」

会議に参加していた将校の一人がリチェリアに文句を言い始めた。それにつられるように周りの兵士や冒険者達も次々と文句を言い始めた。

「全然ダメじゃねぇか。」

「何が最強の傭兵だ。」

「レベルだって嘘だろうよ。」

周りの文句にリチェリアは何も言わなかった。ただ、握り拳を作り下を向いていた。

「おい、お前ら。リチェを化け物か何かと勘違いしてないか?よく見ろ。リチェは人間だ。化け物でも神でもねぇ。周りより少し強いだけのただの少女だ。決して無敵でも万能でもない。文句があるならお前らがその龍人を倒してこい。」

龍儀の言葉に文句を言っていた者達は黙って目を反らした。

「龍儀の言う通りだ。今回の敗因は私が相手をあまく見ていたことだ。龍人がいるとは思っていなかった、なんてただの言い訳だ。だが、次はない。海賊の情報も少しだが手に入れることができた。そこから海賊達を切り崩していこう。」

モルガンが会議を続けようとした時、外から兵士が慌てて入ってきた。

「大変です!龍人がここに来ました!」

「なんだと!」

モルガン達が外へ出ると兵士が構える先に遊撃部隊を壊滅させた龍人、ギルガザムネがいた。

「君は海賊、龍人のギルガザムネだな。」

「俺の名前まで知っているのか。」

ギルガザムネに警戒しながらモルガンは前に立った。

「私は今回の君達海賊を討伐する部隊の最高責任者、モルガン・ホーキングだ。ここには何の目的できた。」

「交渉しよう。」

「何。」

「こちらが捕らえた人質52人とそちらが捕らえた仲間38人を交換しないか。」

「なるほど。確かに仲間が生きているのは嬉しい情報だな。」

「だろ。もちろん、安全のために一応拘束はしているがみんな元気だ。」

「だが、その情報に信憑性がない。」

「そうだ!海賊風情が!」

「犯罪者!人殺し!」

「89人。」

「?」

「89人の仲間があの戦いで死んだ。それなのに、君達は俺達を人殺しと呼び、自分たちは違うと言うのか。」

「そうだ!俺達は・・・」

ギルガザムネに文句を言っていた兵士を龍儀が止めた。

「やめろ。人殺しなんて0か1だ。一回、殺してしまえばあとは何人殺そうと同じ人殺しだ。そこに理由はない。あるのは殺したという結果と罪だけだ。」

「助かった。話が進めれる。」

「そうだな。では、どうやって君達を信じればいい?」

「まずは、そちらから交換する人質を一人選んでくれ。その者に交渉に応じるかどうかの返事を伝える。次に明日の夕方、こちらで選んだ人質を戦った場所に小舟で送る。そこで一回目の人質交換を行う。無事かどうかはその者に聞くといい。そして、交渉に応じるならその方法をその者に伝える。とりあえず、ここまでだ。後は明日の夕方まで待つ。もし、来ないなら人質は帰ることはない。それと、一回目の人質交換には何人で来てもかまわない。俺の仕事はここまでだ。」

そう言ったギルガザムネが飛び立とうとしたが、足を止めて振り返った。

「あ、言い忘れてた。もし、俺が指定した時間までに帰らなかったら一回目の人質交換すらない。その場合は実力行使で仲間を取り返す。例え、ここが火の海になろうとな。」

そう言ってギルガザムネはリチェリアを見た後、その場を去った。モルガン達はその後ろ姿を見ることしか出来なかった。


「どうしますか?」

「・・・他に方法がない。奴の交渉に応じる。」

モルガンの決定に少しざわつくがモルガンの言う通り他に方法がないため、みんなその決定に従った。

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