表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】転生極道は異世界でも家族をつくりたい  作者: 鎌宮 和明
第1章《出会い》 桜色の戦争編
18/423

虹色の終戦

龍儀とリチェリアが森に入ろうとする時、雨が降って来た。

「雨かぁ。」

「通り雨よ。すぐに晴れる。」

「そうか。」

「さっきはありがとっ。」

「ん?」

「行きましょ。」

「そうだな。」

「お~い。お熱いとこ悪いが俺達ももちろん行くぜ。安心しろ、ちゃんと生き残るさ。」

後ろを振り向くとライカ達やドーベル、ダークエルフ達が戦闘準備を整えていた。その中からフラガが龍儀の前に出てきた。

「龍儀さん、すみませんでした。僕のせいで皆さんに迷惑をかけてしまいました。」

「あぁ、もう大丈夫だ。お前の気持ちも分かる。だから、一人で背負いこむな。」

「・・はい。」

「それじゃ、行こうか。まずは俺とリチェリアで敵陣に突っ込む。その後、援護してくれ。」

「はい!」

龍儀とリチェリアはそのまま森に入って行った。



二人が森に入ってから数分後、奥から爆発音や金属音などが聞こえてきた。カメリアスガルドとネクヴァスの軍隊が戦っていたのだ。

「これは丁度いい。奇襲かけるにはうってつけだな。」

「そうね。」

「一応、あまり殺さないようにな。なにも知らないで死ぬのは可哀想だろ。」

「意外と優しいのね。」

「おかげさまで随分と甘ちゃんになっちまった。安心しろ。何かあったら守ってやる。」

「あら、ありがとう。なら、300年分の悪夢からも私を守ってね。」

「マジかよ。どうやら、俺は永遠にお前さんには勝てないようだな。・・・行くぞ。」

龍儀の合図で龍儀はネクヴァス、リチェリアはカメリアスガルドに奇襲をかけた。

「カ、カメリアスガルドの傭兵だー!」

「ネクヴァスの傭兵が来たぞ!」

奇襲は成功し、戦場は大混乱に陥った。

龍儀はネクヴァスを、リチェリアはカメリアスガルドを相手に暴れまくっていた。森の中では槍などの長物は役に立たず、動きまくる二人に兵士達は相討ちにならないようにするのが精一杯だった。軍隊と戦っているうちに二人は拓けた場所に出た。

「この森にこんなところがあったんだな。」

広場に出た二人は兵士達の攻撃をバク転しながら避け中央に向かった。広場の周りを軍隊が囲むと二人は背中合わせになり、武器を構えた。

「な、ネクヴァスを裏切るのか!リチェリア!」

「そもそも、ダークエルフを奴隷にしようとする国に遣えたいなんて思わない!」

リチェリアの言葉にシオマ将軍は狼狽え、何も知らない兵士達は戸惑っていた。それはカメリアスガルドの兵士達も同じだった。龍儀はその様子を見て静かに笑った。

「迷いがあるのなら、覚悟がないのなら帰れ!俺も逃げる奴を殺す覚悟はない!ここからは向かってくる奴は全て斬る。」

その言葉に多くの兵士達が退いていた。カメリアスガルドの冒険者達も国に不審感を持ち始めていた。それでも、二人に向かってくる兵士はたくさんいた。龍儀は槍を避け兵士を殴った後、拳銃(デザートイーグル)で兵士の兜や武器を弾き飛ばし顔を蹴り、鎧を斬り、血塗れになりながらも戦っていた。リチェリアは魔法を駆使して兵士達をぶっ飛ばしたり、レイピアで刺したり、氷の剣を作り斬り裂いたりして戦っていた。兵士が戦いていると森の中から矢が大量に降ってきた。兵士達が見るとダークエルフ達やライカ達も参戦してきた。初めて見るダークエルフに驚く兵士や冒険者達だが、中にはダークエルフを見た瞬間に生け捕りにしろと命令を出す者もいた。龍儀はその者に向けて発砲し頭を撃ち抜いた。

乱戦になるなか、いきなり上空に大きな影が現れた。その影をよく見ると大きな翼の生えたドラゴンだった。そのドラゴンの背中には数人乗っていた。

「マックス、あの人でいいんだな。」

「はい!」

「わかった。バーナード。」

「かしこまりました。」

バーナードと呼ばれた40代の男性が何かを唱えると龍儀とダークエルフ以外のその場にいた者が光の鎖で拘束された。

「な、なんだこれ!」

「動けねぇ!」

「嘘、これ《シャインチェーン》。まさか。」

ディーネがドラゴンを見上げるとドラゴンは龍儀の前に降りてきた。そして、ドラゴンから3人の人影が降りてきた。一人は40代のスキンヘッドの大男、一人は気品ある服に堂々とした男性、そしてマックスだった。すると、ドラゴンの体が光だし、一人の女性に変身した。彼女を見ると紅色のロングヘアーをしていて、ドラゴンの翼としっぽが生えていた。

「お久しぶりです、龍儀さん。」

「マックスか。」

「はい!」

「それじゃ、後ろの人達もセインフィーネのメンバーか?」

「その通りです!」

すると、堂々とした男性が龍儀に近づいてきた。

「はじめまして、栄龍儀さん。私はセインフィーネギルドマスター、レオナルド・クロムウェム。彼はバーナード・ラッセルマン、彼女はミネルヴァ・ワーテリアスだ。よろしく。」

「はじめまして。」

「よろしくね。」

「あぁ、よろしく。」

レオナルドは自己紹介をして握手を求めた。龍儀はそれに答え握手した。そして、レオナルドは真剣な顔で龍儀に語りかけた。

「まずは君に言わせて欲しい。すまなかった。」

「・・・」

「私のミスでセインフィーネの信頼を地に落とす結果を招いてしまった。そして、ありがとう。君のおかげでセインフィーネは信頼を全て失わずに済んだ。」

「・・・いや、大丈夫だ。逆に安心した。セインフィーネがみんな、あいつみたいな奴だったどうしようかと思っていたからな。」

「ありがとう。早速だけど仕事に入る。」

「仕事?」

「あぁ、両国を調べたら目的は領地奪還ではなくダークエルフの奴隷化だとわかった。よって、この戦争はブルームスフィア連盟国憲法に違反するものとし、両国の責任者及びその関係者全員を拘束する。セインフィーネギルドマスター、レオナルド・クロムウェムの名においてこの戦争はここで終結とする!」

レオナルドの言葉でその場にいた者全員が戦うことを止めた。

「凄いな。」

「いや、君の方が凄いよ。誰かのために国と戦うなんて普通はできるものじゃないよ。」

「後先考えないタイプでね。それより俺の仲間を解放してくれないか。」

「そうだったな。君の仲間はダークエルフ達と一緒にいる人達だね。バーナード。」

「はい。」

バーナードが返事するとライカ達は光の鎖から解放された。すると、ディーネが怪訝な顔でマックスに近づいた。

「何で私まで縛るのよ、マックス。」

「それはバーナードさんに言ってよ、お姉ちゃん。」

「お姉ちゃん?」

「従弟よ、マックスは。」

「なるほど。そうだ、レオナルドさん。」

「なんだい?」

「彼女も解放してくれないか?仲間なんだ。」

そう言って龍儀はリチェリアの肩を叩いた。その様子を見たネクヴァスのシオマ将軍が猛反論してきた。

「ま、待て!その女は我々ネクヴァスが雇った傭兵だぞ!証拠だってある!その男は嘘をついている!レオナルド殿、騙されてはいけません!」

猛反論するシオマ将軍に龍儀は少し考え、目を反らしていたリチェリアに近づいて



キスをした。

「「「「「!」」」」」

リチェリアを含め全員が顔を赤らめ驚いている中、バーナードだけ暖かい目で見つめていた。

長いキスが終わった後、龍儀はレオナルドの方へ顔を向けた。

「レオナルドさん、これが証拠にならないか?」

「いや、龍儀さん。そんなことしなくても、あなたの方を信じますよ。その、バーナードさん。」

「うむ!」

光の鎖から解放されたリチェリアは口を抑え赤面しその場にへたれこんだ。

「そうなのか?」

「えぇ、私の恩恵(アビリティ)は[真眼]相手の状態がオーラで見えるです。だから見ただけで嘘や悪意が分かるんです。」

「便利だな。」

「はい、あなたは変わったオーラを持ってます。黒いオーラなんですが、普通は黒く濁っているのが龍儀さんの場合、黒く輝いています。」

「そりゃ、黒が好きだからじゃないか?」

「なるほど、納得。」

「青春ですねぇ。」

「さすが、妻子持ちのバーナードさん。全く動じてないや。」

龍儀と話した後、レオナルドはダークエルフ達の方へ歩いた。ルドルフがダークエルフ達の前に出るとレオナルドもルドルフの前で止まった。

「セインフィーネギルドマスターのレオナルド・クロムウェムです。ここにダクトリア大森林不可侵条約を作り、あなた達の平和を守ることを誓います。」

「そうですか。分かりました。あなた達を信じましょう。」

「ありがとうございます。」

レオナルドはルドルフにお辞儀をすると龍儀達の方へ戻ってきた。

「さて、両支部のメンバーがここに来るから後は頼んだぞ、バーナード。」

「はい。お任せを。」

「それでは龍儀さん。折角ですので送りましょうか?」

「そうだな。じゃあ、御言葉に甘えてアクアライトまでお願いしたい。」

「了解、ミネルヴァ。」

「えぇ、わかったわ。」

そう言ってミネルヴァはドラゴンに変身し、龍儀達を乗せた。

「馬車で4日かかるのをドラゴンなら半日で着くので安心して休んでください。」

「そうだな。」

「あの、龍儀さん。」

「なんだ、グレン?」

「さっきからリチェリアさんが一言も発さないのですが。」

そう言われてリチェリアを見ると顔を真っ赤にしたまま俯いているリチェリアがいた。

「あぁ、すまなかった。いやだったか?」

「・・・いや、今までされたキスの中で一番効いたというかなんというか・・・」

「龍儀、確かにいきなりはないわよ。見なさい、ライカもグレンもマックスもあのルリカまであなた達をまともに目を合わせれないのよ。」

「・・・悪かった。俺も初めてだからよくわからなかった。」

「そういう問題じゃない。」

「あはははは。あ、皆さん見てください。虹です!」

マックスに言われて見るといつの間にか雨は上がり、太陽の周りに虹の輪が出来ていた。

「レインボーサークルか。初めて見るな。」

「キレイ・・・」

「あぁ、終戦には相応しい景色だな。」

レインボーサークルを見ながら龍儀達はアクアライトへ帰るのだった。




「そういえば、何か忘れてるような。」

「何だっけ?」

「さぁ?」








「おい!俺も龍儀の仲間だ!解放してくれ~!」

「分かりました。落ち着いてください。」

忘れられたドーベルが虚しく叫んでいた。

レオナルドのステータス


《レオナルド・クロムウェム Lv235》

HP 26900/26900 MP 1855/1855

AT 2745 DF 2020 SP 1905

アビリティ[真眼]

相手の状態がオーラで見える

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ