第44話 面倒くさがりや最終形態
いったいどのくらいの層が見てくれてるんでしょうか?
その日の夜
「作戦、長篠って言われてもなぁ。まあ、大方相手の作戦が長篠の戦いの例のやつってことだろ。この時代の歴史書がどんなもんなのかは知らんけど、現代の教科書に作戦の詳細がびっしり書かれてるんだよ!」
「でもそれを打破できる作戦があるのかってことが問題だ。何しろあの戦は勝ってるんだから、その上の作戦を見つけなきゃな~」
そんな事を喋りながらもらった本のページをパラパラとめくっていた。
「何か良いのはあるかな~?お!これ良さそうじゃね!よし!これを一ヶ月後に持ってきゃいいか!よし、おやすみ!」
他の作戦を検討することもなく、眠たかったのでさっさと布団の中に潜り込んだ。
「あれでいいよな~。うん。大丈夫、大丈夫・・・・グゥ」
一ヶ月後
「どうぞ。こちらへ。」
「ども!」
三回目にして慣れてきた。幹部たちを除いて。
「え~それでは、今回の抗争の作戦を考えてまいりました。発表の方をさせていただきます。
まず、相手側の作戦は工作員の暗号から察するに長篠の戦いにて織田・徳川連合軍が武田軍を破った際に使った作戦と思われます。この作戦は向かってくる騎馬隊に対して無数の鉄砲による弾の餌食にする、というものです。」
「では、私が考えてきた作戦の説明をします。
最初に鉄筋さん。」
「なんでもすか?」
「鉄筋さんには鉄の厚い板と大きな土の色と同化できる布を作ってもらいたいです。」
「わかったでもす!」
「今話した鉄の板で全軍のうちの二割ほどが鉄砲の猛攻から耐えていただきます。」
「鉄の板が貫通されるんじゃ?」
「そこそこの厚さがあれば余裕で耐えられます。」
「そして、残りの八割は敵軍が前に集中している間に敵の横に張り付いてください。このときに使うのが布です。また、そのときに土煙があげられれば隠れる事ができます。」
「いやいや!さすがにばれるんじゃないんですか?」
「そこは鉄砲の弾を耐えてもらってる人達次第ですね。どうにか注意を完全に引き付けていればばれません。」
「そして、あとは合図で敵を叩くだけです。」
「なるほどな。これまでの作戦を考えるとは。
鋼の目は間違っていなかったらしいな。」
「もったいなきお言葉。ありがたきしあわせ。」
「よし!お前ら!この作戦で今回の抗争をやっていく!異論は無いか!」
『はっ!』
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