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帝國大戦〜枢軸殲滅!!最終決戦を勝利せよ〜  作者: 007
第2章 反攻準備

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大海戦への道

4年……お久し振りです。

もう待ってる人はいないと思いますが、他の小説も含めてちょくちょく更新していきます。


1941年12月25日午前8時

神聖ロシア帝國ノギンスキー


「中佐、これは凄い贈り物ですね!!サンタクロースのあれですね。」

「プレゼントって言いたいのかしら。」

「そうです。クリスマスプレゼントです。」


石川中尉は坂上中佐に指摘され、笑いながら答えた。

石川中尉が喜んでいる理由は、三式中戦車チヌである。量産体制は整い、前線部隊全てに三式中戦車は既に行き渡った。今から現場での車体変更に伴う訓練を始めるところである。

鹵獲したT-34を徹底的に調べ挙げて開発されたのがこの三式中戦車だ。これさえあれば今までのような負け戦には成らない筈である。そう誰もが信じていた。しかし大日本帝國本土では更なる新型戦車の開発が進められていた。こちらが新型を投入すればそれに対抗するべく、敵も必ず新型を投入してくる筈である。戦争は所詮はいたちごっこである。追い越し追い越されを繰り返すのだ。それに終止符を打つには、敵の生産力を根刮ぎ破壊する戦略爆撃しか無い。生産開発処ではない状況を作るしか無いのである。それを目指し、空軍と国防総省そして国防高等技術研究本部は戦略爆撃機を研究中である。2種類研究されており1機は欧州向けの通称『万万爆撃機』、もう1機はアメリカ向けの『超重爆撃機』である。万万爆撃機は文字通り1万キロの爆弾を1万メートルの高さから1万キロ先に投下する事を目的に研究されている。超重爆撃機はその万万爆撃機以上の性能を出すことが求められている。


「中佐!!これならイガルカまで取り返せます!!」

「当然。ソ連軍に地獄を見せてやりましょ。」


そう言った坂上中佐は視線を変えた。その先には一式自走砲チヘが鎮座していた。一式自走砲は砲兵部隊に配備された新型である。T-34により流産した一式中戦車チヘの名前と車体を受け継ぎ、急遽量産された自走砲である。全長7メートルで全幅3メートル。速度は58キロを出し武装は125ミリ砲1門を装備。最大装甲厚は40ミリ乗員は4名である。機甲部隊の主力たる戦車と自走砲が新型に変更され、部隊の士気は大いに高まった。


「少佐、新型はどうかしら?」

「大佐。これは素晴らしい自走砲であります。」


坂上中佐の言葉に第44砲兵中隊中隊長宮長喜美枝少佐は笑顔を見せながら答えた。


「これならば大佐の部隊を的確に支援出来ます。」

「頼もしいわね。敵に対して漸く十分に戦えるわね。」

「勿論です。期待して下さい。」


坂上中佐と宮長少佐は笑った。漸くまともに戦える装備が手にはいった。戦いはこれからである。




同時刻

大日本帝國領南洋諸島トラック島夏島泊地


此処に連合艦隊の今回の作戦参加部隊が集結していた。連合艦隊だけでは無く、大英帝国海軍東洋艦隊も夏島泊地に停泊していた。更に東洋艦隊だけで無く、4個の艦隊が停泊していた。その艦隊は旭日旗でもユニオンジャックでも無い、別々の旗を掲げていた。




連合艦隊前線司令部3階大会議室


連合艦隊司令長官綾瀬真理亜大将は状況が状況だけにトラック島に駆け付けた。参謀長の林香苗中将も同行していた。その綾瀬司令長官は会議の冒頭に激を飛ばした。


「皆さん、今回の作戦は非常に重要です。アメリカ海軍はその勢力を衰えてはいません。先のガダルカナル海戦で損傷した艦艇も既に修理を終えている筈です。我が国と同等の工業力を有するだけに、修復能力は高いです。連合艦隊各艦艇には対空兵器増設を行いましたが、敵も同等の改修を行っていると考える方が無難です。決して敵を侮ってはなりません。冷静に沈着に行動し、計画を行うように心掛けて下さい。」


連合艦隊司令長官に就任してから2ヶ月。言葉遣いはまだ直らない。まあそれも綾瀬司令長官の良いところでもある為、参加者達は僅かに笑みを浮かべている。


「長官、質問よろしいかしら?」


第1艦隊司令官上戸紗耶香中将は何時もの調子で手を挙げながら口を開いた。尋ねられた綾瀬司令長官は今の立場を思い出した。国防総省海軍庁航海局局長で少将であったのが2ヶ月前である。当然航海局局長で少将であった為、上戸司令官は中将で上官である。しかも航海局局長は事務仕事で実戦部隊でも無い。それが前連合艦隊司令長官の更迭で2階級特進で連合艦隊司令長官である。綾瀬司令長官のみならず上戸司令官も言葉遣いになれていない筈である。『猛牛紗耶香』と言われる上戸司令官である。大胆で豪快な性格をした上戸司令官は急に上官になった綾瀬司令長官に困惑したのも無理もない。言葉遣いはそんななかでも軍人として上官への対応として多少気を遣っている表れである。それを受け綾瀬司令長官は笑みを浮かべ答えた。


「どうぞ。」

「今回の作戦、作戦書を読むと『アメリカ海軍の空母を優先して撃沈する。作戦海域は南鳥島沖。』とありますが。何故敵が南鳥島に来ると分かったのか是非とも教えて……くれますでしょうか。」


上戸司令官は後半部分でやや言葉を濁しながら訊ねた。言葉遣いに慣れないのはどちらも同じである。


「それについては参謀長から説明があります。」

「それでは御説明を。」


綾瀬司令長官に言われ、林参謀長が席を立った。


「今回の作戦に於いてアメリカ軍の暗号を解読して立案されました。先月からアメリカ軍の暗号無線が飛び交い、次期作戦が近いとの判断が出ていました。しかし肝心の目標地点が判明しませんでした。[AF]これが目標地点でした。そこで罠を仕掛けました。太平洋の前線基地、島ですね。これに順番に弱点を平文で発信させました。ペリリュー基地は[米が不足している]、等ですね。そして南鳥島が発信した[貯水槽が破損し飲料水が不足している]との平文をアメリカ軍は[AFでは飲料水が不足している、作戦に於いては此れを考慮されたし。]と暗号で報告しました。これによりAFが南鳥島と分かり、今回の作戦が立案されたのであります。」



林参謀長はそう説明した。


その通りなのである。

史実に於いても如実に現れている。新野哲也氏の著書『日本は勝てる戦争になぜ負けたのか』の中で『第7章第二次大戦は汚い謀略戦だったーチャーチルの謀略、暗号戦で最後の勝者となった』には『当時、アメリカには日本軍の極秘情報をさぐりあてる諜報機関も、海軍の暗号を解読する能力もなかった。』とある。その一方で『イギリスの諜報ネットワークと情報力は、イギリス極東連合局、FECBが香港ストーンカッター島の傍受基地を通して、日本軍、とりわけ、海軍のうごきを捕捉していたことからもわかるように、モンロー主義をとっていたアメリカとは、比較にならないほどすぐれていた。』とある。

と言うわけで、この話は大日本帝國と大英帝国は同盟を結んでいる。日英同盟は偉大なり、となる。


林参謀長の言葉に、大英帝国海軍東洋艦隊マースフェリペル司令長官が手を挙げた。

フェリペル司令長官は痛々しい姿であった。開戦初頭に台湾沖にてアメリカ合衆国海軍亜細亜艦隊と海戦を行った東洋艦隊は、旗艦プリンセスオブウェルスに艦橋直撃弾を受けた。一時消息不明となったフェリペル司令長官だが、海戦終了後味方駆逐艦に救助され、ノーラユリス参謀長も救助された。しかし残念ながらマーチ艦長は戦死した。プリンセスオブウェルスは艦橋大破により漂流していたが、その後香港まで曳航された。全てに於いて満身創痍であった。フェリペル司令長官は窓硝子の破片で右目を失明し左腕も喪った、昏睡状態となり意識を取り戻したのは9日後であった。ユリス参謀長は左足と右腕を喪った。しかしそれでも2人は復活した。死んでいった仲間達の仇をとる為に、不屈の意思を出したのである。東洋艦隊も復活した。大英帝国海軍地中海艦隊が情勢悪化に伴い、東亜細亜に移動してきたのである。その為フェリペル司令長官はライオン級2番艦プリンセスオブウェルスから、グレートブリテン級2番艦イングランドに東洋艦隊旗艦を変更したのである。プリンセスオブウェルスは未だ香港の船渠に入って修理改装中である。


「林参謀長の言われた通り、香港の極東司令部との作戦により暗号は今の所は解読出来てます。アメリカが気付くと再び解読不可能になると思いますが、その時は更に解読するまでです。」


フェリペル司令長官はそう言い切った。その言葉に中華連邦海軍第1艦隊司令官の芽衣(ヤーイー)中将が頷きながら口を開いた。


「敵の情報が筒抜けなら、私達も安心出来ます。北京が活躍出来るのは楽しみです。」



北京は中華連邦海軍の誇る48センチ砲搭載の超弩級戦艦北京級1番艦である。今回の作戦に於いて中華連邦海軍は北京を主力とする第1艦隊を派遣している。中華連邦は亜細亜に於いて大日本帝國に次ぐ軍事力を保有しており、満州帝国とタイ王国も軍事力は侮れない実力を保有している。満州帝国海軍も40センチ砲搭載の弩級戦艦神栄を主力とする第1艦隊を派遣、タイ王国海軍も40センチ砲搭載の弩級戦艦トンブリを主力とする第1艦隊を派遣、神聖ロシア帝国海軍も40センチ砲搭載の弩級戦艦ホワイトベアーを主力とする第1艦隊を派遣。

アメリカ合衆国海軍の戦力を遥かに上回る海軍がトラック島に集結しているのである。並の国ならこの規模を見ただけで降伏するだろう。



「参謀長より作戦の詳細を説明してもらいます。」


綾瀬司令長官の言葉に大会議室の空気が変化した。

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