最終話:俺達の戦いはこれかららしい
本文には生成AIによる文章が使用されています。
キャラクターの台詞、設定、プロットは自身で考え
地の文等の情景や細かい描写等の文章を使用し、一部修正、書き足しをしています。
頑馬が目を覚ますと、そこは豪華な天蓋のあるベッドの上だった。 視界に飛び込むのは、見事な刺繍が施された純白のカーテン。 体を起こすと、ボロボロだった体はいつの間にか傷一つない。
「あれ?ここは……」
自分の手の甲を裏返す。 焦げも煤も、綺麗さっぱり消え去っていた。
「勇者様!気がつかれましたか!」
「うおっ!?」
横から響いた野太い声に、頑馬は心臓を跳ね上げる。 驚き振り向くと、そこにはマッセを始めとする女戦士達が片膝をついていた。 ずらりと並ぶ、恐ろしく肉厚な大腿筋。 部屋の空気が、彼女たちの熱気でわずかに歪む。
「お初にお目にかかります、勇者様。
私はフィレン王国アマゾネス軍の隊長、カ・マッセと申します」
「へ?勇者?」
いきなり呼ばれた二つ名に戸惑う頑馬。
ベッドのシーツを胸元まで引き上げ、おそるおそる視線を泳がせる。
「勇者様、まずは助けて頂いたお礼を!」
マッセが勢いよく立ち上がる。 顔立ちは整ってはいるが見上げる程の巨躯と引き締まった腹筋が見えて頑馬は度肝を抜かれた。 室内のライトを浴びて、彫刻のような筋肉がぎらりと輝く。
(で、でっか!本当に女なのこの人!?)
頑馬はごくりと唾を飲み込み、完全に気圧されていた。
「え?あ、あの…」
「貴方のお陰で、王国の危機は去り、多くの部下達が助かった!本当に、ありがとうございます!!」
そう言ってマッセは感謝の気持ちを込めて全力で頑馬を抱き締めた。
頑馬の顔面がビキニアーマーの谷間に埋められ一見役得の様な光景。
鼻腔を満たすのは、むせ返るような汗と鉄の匂い。
ちなみにこの世界のアマゾネス軍の腕力は現実世界の成人女性の約5倍である。
ボキバキベキ
「ぎゃあああああああ?!!?」
体中の骨が折れる音と激痛で顔面の感触など味わう余裕などなかった。
視界が真っ赤に染まり、脳天を突き抜ける衝撃に白目を剥く。
マッセが腕を離すと、スキルの効果ですぐに骨折は治る。
体内で淡い光が明滅し、一瞬で骨が結合した。 息をつく間もない。
「勇者様!私からも感謝を!」
「私にも!」
他の女戦士も頑馬に感謝の念を伝えるべく、鍛え抜かれた筋肉を見せながら迫りくる。 丸太のような腕が、次々と視界を遮った。
「えっ、ちょ、まっ…ぎゃあああああああ!!!」
ボキベキバキ
暫くの間、部屋の中にアマゾネス達の感謝のハグによる骨折の音と悲鳴が響き渡った。
「マッセ様、女王様が勇者様とお目通りをしたいとの事です」
やがて女戦士達が一通り感謝のハグを終えた頃、別の女戦士が部屋に入ってきた。
カシャリと、重い鎧の擦れる音が静かに響く。
「わかった、すぐに行くと伝えろ。
勇者様、目覚めたばかりで申し訳ありませんが、すぐにお着替えを」
「わ、わかりました…」
ベッドの上でピクピクと痙攣する頑馬。
指先を小さく震わせ、天井を虚ろに見つめる。
その横に鏡が出現し、アメニタが言った。
「良かったですね。望み通りのウハウハハーレムですよ」
画面の向こうで、彼女は楽しげに爪をいじっている。
どこまでも他人事な、涼しい笑顔だ。
「……こういうのじゃないです……」
頑馬が力なく答えた。 口元から、うっすらと白い魂の欠片が漏れ出していく。
用意された服に着替えた頑馬はマッセに案内され、玉座の間へと着いた。
豪華な王宮の部屋。 赤い絨毯の先の玉座に女王はいた。
王冠を被り亜麻色の髪をした美女。
ただしドレスの下からマッセに負けない位の不自然に大きく盛り上がった大胸筋が見えていた。
(なんでここの女の人達皆ムキムキなんだよ…)
頑馬が心の中でそう呟きながらも、マッセが女王の前で片膝をつく。
頑馬もそれに倣って片膝をついた。
「よくぞ参られました、勇者様。私はフィレン王国女王、フィメル・フィレンです」
「あ、ど、どうも。河野頑馬と申します…」
頑馬は会社員時代から染みついた礼儀作法として初めて名乗りを上げた。
自然と背筋が伸びる。
「コーノガンマ、それが貴方様の名前なのですね。
勇者ガンマ様、まずは此度の王国の危機を救っていただきありがとうございます。
全国民と、兵達を代表し、私からも礼を…」
そう言って女王が腰を上げて玉座から立ち上がろうとする。
その瞬間にドレスの袖が割れ、凶悪な上腕二頭筋が露わになった。
さっきみたいに抱き着こうとしてる事を察した頑馬は慌てて止めた。
全身の毛が逆立ち、両手を激しく振る。
「いやいやいや!お、お礼の方はもうマッセさん達から散々言われましたので結構ですので!!それより、えっと…さっきから仰ってる勇者ってなんですか?
俺、信じられないかもしれませんけど別の世界からやって来たんで何も知らないんです!!」
頑馬は冷や汗をかきながら強引に話題を変えた。
「別の世界…そうですか、やはりあなたが……わかりました。
そう言う事なら、全てをお話しましょう」
そう言って女王が玉座に座り直したのをみて頑馬は内心ほっとした。
女王が真剣な顔になり、語り始めた。 その瞳に、深い憂いの色が差す。
「我がフィレン国は現在、魔王が率いる魔王軍による大規模な攻撃を受け続け、滅亡の危機に瀕しています」
(わぁ、ベッタベタな古き良きファンタジーって感じだなぁ)
頑馬が内心でそう呟くが神妙な面持ちを作り、女王の言葉に耳を傾けた。
「しかし、我が国には古くからの言い伝えがありました。
『天より舞い降りし異界より来る者、聖なる光を以て悪しき闇を打ち払わん。
その者こそ五つの光を伴い、救国の勇者である』と……
マッセから話は聞きました。まさに貴方様の事です」
女王の熱い視線が、真っ直ぐに突き刺さる。
(舞い降りたっていうか、落とされたというか…)
頑馬は内心で突っ込んだ。
頭の中には、面倒臭そうな顔つきの女神が思い浮かぶ。
「どうかお願いします、勇者ガンマ様!魔王を倒し、この国をお救い下さい!」
(うわぁ、やっぱりそういう展開かぁ~)
悲壮な女王の懇願に頑馬は内心ゲンナリした。
トリアルとの戦いで散々怖い目にも痛い目にもあった為正直もう戦うのはごめんだった。
皮膚に走ったあの激痛は、今も記憶に新しい。
(こんな事なら無双チートとか望まないでベタに貴族の子供に転生とかスローライフにしときゃよかった……うーん、でもここでハイさよならってのもなんか人としてダメな気が…)
内心葛藤しつつもなんとかうまい事戦いを回避する言い訳を考えていた中で頑馬の横にいたマッセが言った。
「六死天の一人であるトリアルがやられた事も既に魔王は気付いている筈です、女王。恐らく、今後はガンマ様を狙い残りの六死天を差し向けてくるでしょう」
(逃亡ルート潰されたぁぁ!!)
マッセの言葉に絶望する頑馬。
がっくりと肩を落とし、白目を剥きそうになる。
「ならば、一刻も早く五聖女と会わなければなりません、ガンマ様」
「ご、五聖女?」
聞き慣れない言葉に首を傾げた頑馬。
「この国にいる五聖女と呼ばれる勇者様と共に戦う戦士達の事です。
言い伝えには、魔王は勇者様にしか倒せないとも記されており、魔王にたどり着くまでに身を呈して勇者様を守る事が五聖女の務めなのです。
そこにいるマッセも、五聖女の中の一人です」
横のマッセを見やる頑馬。
マッセは覚悟を決めた様な顔をしていた。
それを見て頑馬は気付く。 五聖女の一人マッセ。 ムキムキではあるけど顔だけ見れば美人な女だ。 切れ長の瞳も通った鼻筋も、驚くほど整っている。
だとしたら他の女性も美人な可能性もある。
(これがもしかして、ハーレムって奴なのでは?!)
先ほどまでの逃げられない絶望感も吹き飛ぶ。 一気に欲望が沸き上がってきた。
「あ、あの、女王様。ちなみに、他の五聖女の方ってどんな方ですか?」
内心ワクワクしながらもそれを必死に顔に出さない様に頑馬は聞いた。 にやけそうになる頬を強引に引き締める。 女王は神妙な顔つきで答えた。
「皆それぞれ、 大きな力を持った者達です。
まず、火の精サラマンダーと契約し鉄をも溶かす炎を纏う者『煉獄』のバニア。
川をも凍てつかせる冷気を纏った雪女『凍魔』のブリザ。
全身が強酸のスライムヒューマン『溶解』のアシュー。
触れる者全てを腐らせ死に至らしめる毒手の使い手『絶殺』のイズ。
既にそれぞれの者達に知らせは届けました。
きっと皆ガンマ様に手を貸してくれるでしょう」
「……………」
絶句。 頑馬の思考が完全に停止する。
(魔王の手下みたいな二つ名の奴しかいねーじゃねーか!!!
しかもなんか全員接触ダメージありそうなのばかりなんだけどぉ!?)
頭を抑えながら内心激しいツッコミをする頑馬。
こめかみのあたりが、ストレスでキリキリと痛み出す。
「……あの、すいません女王様。ちょっとだけ向こう行っていいですか?
すぐ終わりますんで」
「? はぁ、どうぞ」
頑馬は女王様の許可を得て、女王とマッセの疑問の視線を背中に受けながら玉座から離れた壁際に行き、小声で話し始めた。
「女神様!!ちょっと!!」
「なんですかぁ?今服の毛玉取るのに忙しいんですけど」
鏡が出現し、あからさまにやる気の無さそうなアメニタが顔を覗かせた。
手元で小さなハサミをせわしなく動かしている。
「確かにハーレムかもしれませんけどぉ!!もうちょっと、こう…普通の女の子とかいないんですか!?もうこの際町娘とかそんな感じのモブっぽい子でも全然いいんですけど!!」
「普通の女の子なんていませんよ、この世界には」
「…え?」
アメニタの言葉に固まる頑馬。 差し出しかけた手が、空中でピタリと止まる。
「この世界、あなたが居た世界みたいな普通の人間は魔王によって殺されてるんです。特に大人の男性は軒並み殺されてて、残ったのは子供かお年寄りの様な戦えない男ばかり。基本的にこの世界の女性は魔法とか訓練によってなんらかの強化を施した強い女性ばかりなんですよ」
アメニタの言葉に頑馬は青ざめた。 じわりと嫌な汗が全身から噴き出してくる。
(な、なんか思った以上にガチにハードでシリアスな世界観だった…!)
思い描いていたハーレムが崩れ去る実感が沸いてきた。
目眩を覚え、壁にそっと手を突く。
「そういうわけで頑馬さんみたいに若い年頃の男性ってこの世界じゃ貴重なんですよ。良かったですねー、この世界の女性皆顔だけはあなたの世界でいう美女ばかりですよ。じゃ、チート無双とハーレム頑張ってくださいねー」
シュンッ
鏡は消えた。 容赦なく通信が遮断される。 頑馬は白目を剥いてしばらく立ち尽くしていた。
こうして、勇者ガンマとマッセは女王達に見送られ旅立った。 残りの五聖女と出会う為に。 迫りくる六死天を迎え撃ち、魔王を倒し王国の平和を取り戻す勇者ガンマの旅が今始まったのである。
俺達の冒険はここからだ!!
終わり
ご愛読ありがとうございました。 次回作をご期待ください!
「打ち切り漫画の終わり方じゃねーか!!」
終わりです。
異世界転生というのはこういうのでいいのかわかりませんが書いてみました。
本格的な六死天や魔王との戦いやオチはある程度考えているので
もし思い付いたら本格的にやり直しもあるかもです。




