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第二話

 とか何とか言ってたら、寝ている時に神託が降りた。


 厠の神様が、空間歪曲させ、いわゆるストレージ(外部装置)を取り付けてくれたのだ、しかも無制限!

 魅了については管轄外で、どうしようもないが、せめていつでも出せるように、とのご高配だった。


 思わず厠の神様を拝んでしまった。

 ありがとう、神様!

 これでいつでも我慢せずに、出して良いんですね!


 やはり厠の神様とは、徳が高いものなのだなぁ(感嘆)。

 うんこの神様とか目じゃない。

 あ、嘘です、すみません、生意気言いました。

 だから、魅了の効果増し増しだけはご勘弁を!


 そもそもうんこの神様と厠の神様は、セットみたいな扱いだろうって?

 いや、それはそうなんですが、ハニヤスヒコやハニヤスヒメはともかく、オオゲツヒメはそうでもないような。

 あ、そっちはどっちかと言うと多面的だからですか、なるほど。


 みたいな事が夢の中で行われ、目が覚めた。


 起きて一番に向かうのは、当然トイレ。

 貰った機能を早速試し、順調に動作している事を確認する。


 わたしはうまれかわったぞ!


 新生ウェーレ、爆誕である。

 (うんこを爆誕するほどしたわけではないので、念のため)


 すっきりして、トイレを出る。

 爽やかな気分だ、新しいパンツをはいたばかりの、正月元旦の朝のように。


「おはようー、今日はやけに機嫌が良いのね」

「あ、お母さんおはよう、分かる? 分かっちゃう?

 すっごい今日はお通じが良くてね」

「あらあら、良かったわねー」

「今ならドラゴンも倒せるんじゃないかな」

「ドラゴンは流石に無理だろうけど、ウェーレが元気で良かったわ」


 お母さんと朝ご飯の支度をしていると、お父さんも起きて来る。


「おはよう」

「おはよーお父さん」

「今日はいつもより元気だな」

「分かる? いつもよりお通じが良かったからね、通常の3倍くらい」

「お、おう、良かったな……?」

「うん!」


 思わず、こ、まで言いそうになるが、自重しておいた。




 そんなこんなで、ストレージを貰ってから6か月。


 人1人が1日に出すうんこの量は150~200グラム程らしい。

 植物(と言うより消化出来ない食物繊維等)を多く食べる程、多くなる傾向があるそうなので、200と見積もる。

 大体月産で6キログラムの計算になるので、総量は6か月で36キログラムと言った所か。


 さて、ここでハイヌウェレのうんこを宝物として出す能力だが、物質を金などにも変えられる。

 つまり錬金術とも言える筈。

 言える筈だよね?

 そして錬金術と言えば、出来るだろう、生命ホムンクルスが……!


 はい、と言うわけで、今日は町外れの森に来ています。

 今日はここでですね、ホムンクルスを作る実験をしたいと思います。

 用意するものは、私のうんこ、大体子供1人分くらいしかないですが、実験としては十分でしょう。


 早速ストレージから取り出します。

 おおう、何と言うか全面ピンク色。

 まぁ能力のせいか、全く臭くないのが救いですね、寧ろ良い匂いまでする始末。


 これをですね、人体をイメージして、えい!

 ね、簡単でしょ。

 簡単に出来ましたね。


 出来ちゃった……どうしよう……。


「マスター、と呼べば良い?」


 うわ、いきなり話し掛けて来た。


「え、ええと、そうなるのかな、一応」

「じゃあよろしくね」

「よ、よろしく、って言うか、声が私と同じ?」

「そりゃそうだよ、ホムンクルスは作成者の特性を、色濃く反映するんだから。

 あと特に何も考えてないなら、イメージするのも参照するのも、最も身近な自分になるでしょ」

「それは御尤も」


 確かに、声や容姿は、こうと言うイメージはなかった。

 よく見れば、容姿も私だ。


「それで、何か命令オーダーはある?」

「うーんと、えーと」

「何も考えてなかったね?」

「仕方ないじゃない、取り敢えず作ってみたかっただけだし」

「普通は、作成者の手伝いをさせるか、実験体として観察するか、だと思うよ」


 観察は面倒だから、手伝いだろうか。

 手伝いか、何があるかな。


「あ、そうだ、私この山に棲んでるって言われてる、ドラゴンを倒してみたいんだよね。

 敵を倒しつつ、レベルとか装備とか整えて、ドラゴンスレイヤーを目指そう! とか」

「とんでもない願望を、ぶっこんで来たね」

「あー、やっぱり無理だよね?」


 頬を掻く。

 駄目で元々で言ってみたが、本当に出来るとは思っていない。


「誰に物を言っているのさ?

 神の宝物であり、神の力を受け継ぐ私に、その程度の事が出来ないとでも?」

「え、出来るの!?」

「神の力を侮らない方が良いよ」

「え、やだ格好良い、このホムンクルス」

「さてそれじゃ、オーダー:『ドラゴンスレイヤー』承ったよ。

 まずは、レベル上げと装備の充実だったね、そこから始めるよ」


 そう言って、右手を私に差し出して来た。


「え、何?」

「だから、装備の充実のために、初期投資で武器なり資金なり出して」

「えぇ……」


 何かやり方が、急にしょぼくなった。


「そもそも武器なんて持ってないし、資金って言ってもお金ないし」

「宝物を作れるんだから、それで作れば良いでしょ」

「あ、そっか」


 とは言え、ホムンクルスに全部突っ込んだので、すっからかんの状態だ。

 仕方ない。


「ちょっと待ってて、作って来るから。

 決して、覗かないで下さいね……」

「覗かないよ」


 鶴の恩返し風に警告して、木陰に移動する。

 森の木陰で何じゃらほいと、宝物を出す。

 唸れ私の錬金炉!


「ふう、お待たせ」

「小型のナイフ?」

「武器として使えた方が良いと思って」


 受け取って、ビュンビュンと振っている。


「ふむ、初期投資としては合格かな、じゃあこれでやってみるよ」

「頑張ってー」


 そう言うとホムンクルスは踵を返し、山の方へ消えて行った。

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