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女神様はスピード狂  作者: 赤坂秀一
第六章 SFシーズン2年目
139/153

139 スーパーフォーミュラVSフォーミュラ2

鈴鹿での今年初のテスト走行です。午後から通常のテスト走行をしていますけど、杏香も結菜も良い感じでタイムが出ています。これって、午前の訓練の成果?

 今ピットに、杏香(きょうか)のF2マシーンが運び込まれました。


 あっ、そうか…… 鈴鹿(ここ)にあるんだった…… という事は、今日も乗せる事が出来る? のかな……


岩崎(いわさき)さん、それ杏香に乗せるんですか?」


「うーん、間に合えば良いんだけど、今から整備するからね。たぶん今日は無理かな」


 そうか、でも、杏香は乗りたいよね、だけど今から整備なら今日は無理だよね……


美郷(みさと)さん、小山内(おさない)さん1分35秒876です」


 うん、杏香もタイムを上げて来ました。これって訓練をしたから……


 いや、そうじゃないよね、35秒台は前にも出していたような…… それに、SFで鈴鹿じゃこれくらいのタイムが上限なのかも……


 中森(なかもり)松島(まつしま)もそれ以上のタイムを出したところを見たこと無いから……


「美郷さん、姫が1分36秒973です」


 菜穂子(なほこ)さんも嬉しそうに言います。


「えっ、結菜(ゆいな)!」


「はい」


「うーん、午前中に訓練をしただけですぐに結果が出るとは思えないけど……」


「えっ、でも、ちゃんとタイムは出てますから」


 まあ、そうだよね…… そんなに簡単に出るとは思えないけど、結果が出てるんだよね…… その時!


「美郷さん、もう20LAPですよ」


 小林(こばやし)さんにそう言われました。もう、そんなに走ったんだ……


「うん、そうだね…… ボックスして!」


 私の指示で、杏香達はピットへ戻って来ました。


「美郷さん、タイヤ交換良い?」


「えっ、午前終わった時にやってないの?」


 私はメカニックにそう訊きますけど……


「いや、美郷さんが指示しないと、勝手には……」


 みんな言い難かったのか、(げん)さんが私に言いました。


 あっ、そうか、私がディレクターだもんね……


「すみません、杏香と結菜のマシーンのタイヤ交換をお願いします」


「美郷さん、みんな忘れる事もあるから…… ただ、締めるところはきちっとね」


「はい……」


 岩崎さんに言われてしまいました。


 はあ、反省しないと……


「あっ、私のF2 2024!」


 杏香もF2マシーンに気付きましたね。


「小山内さん、今整備をしてるから、今日は乗れないと思うけど……」


「あっ、明日は乗れますか?」


「うん、明日は大丈夫だよ!」


 そう岩崎さんが言ってます。山口(やまぐち)君も笑顔を見せてF2の整備をしています。


「おい、おまえらボーッとしてタイヤ交換したのか?」


 結菜のマシーンの周りでは源さんが白石(しらいし)君やデニーロに指示をしています。


「源さん、今やろうとしてたんだよ」


「口は動かさんで良いから身体を動かせ!」


 ハハ、ちょっと厳しくないかな……


 この後、杏香はファステストを出しました。結菜も36秒台に定着出来たみたいです。ただ、訓練の成果が出たのかは解りません。


 まだ時間はあるから訓練を続けないとね、とその時!


「よし、整備終わり!」


 えっ、終わったの?


「美郷さん、F2の整備が終わったので小山内さんに」


 うーん、みんな気を遣いすぎだって、杏香は嬉しいだろうけど……


「杏香、F2の整備が終わったんだって! どうする? まだ時間あるけど」


 私が無線でそう言ったら……


『乗る! すぐにピットに戻るから』


 やっぱり、すぐにでも乗りたいよね…… 杏香はすぐにピットへ戻って来ました。


「小山内さん、エンジンはもう掛かっているから」


「はい」


 そう返事をして杏香は、F2マシーンに乗り込みピットアウトして行きました。


 何だか杏香は水を得た魚のようにコースを回っています。杏香がデグナーカーブを回ってヘアピンコーナーへ向かっている時……


「美郷さん、タイムを測りますか?」


 小林さんにそう言われたので、計測してもらうことにしました。杏香には何も言ってないけどデータを取るのは問題ないでしょう。


 杏香は西ストレートを通過してシケインから最終コーナーを回ってメインストレートへ戻って来ました。


 今からタイムを計測します。その時、結菜はダンロップコーナーを通過したところでした。


「このまま行けば結菜をオーバーテイクしますよね」


 小林さんがそう言います。


「そうね、ヘアピンコーナー付近かな」


 私もそう言いましたけど……


「今の姫はちょっとは速くなりましたから西ストレートくらいまで粘れると思いますよ」


 菜穂子(なほこ)さんは自分の事のように自慢気です。


 しかし、その割には、なかなか杏香が結菜に追いつきません。杏香はゆっくり目に走っているのかな……?


 そう思ったとき、結菜がメインストレートを通過して行きました。


「1分36秒748です」


 えっ、どういう事? その後、杏香がメインストレートを通過しました。


「1分40秒357です」


 あれ、どういう事? 杏香は本気じゃないの?


「美郷さん、これって……」


 小林さんも菜穂子さんも女性陣三人でそう言ってる時、源さんが来ました。


「杏香のタイムは?」


 源さんにそう訊かれましたけど…… 言って良いのかな……


「1分40秒357ですけど……」


 私がそう答えると源さんは……


「うん、まずまずかな!」


 意外とご満悦のようですけど……


「あの、SFよりも遅いんですけど……」


 私がそう言うと……


「そりゃ、そうだろうね」


 源さんは笑顔でそう答えましたけど、どういう事?

F2マシーンの整備が何とか間に合って、杏香は嬉しそうに走りますけど、タイムが思わしくありません。結菜よりも遅いです…… 源さんはまずまずだと言うけど…… 訳わかんなーい!

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