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Sound of Magic ~カエルが鳴くから歌いましょっ!~  作者: ブルー・タン
第2章 3歳児お披露目珍道中編
72/124

71 幸せな歌声

6/29 あとがきの誤字を直しました。

9/8 「かえるのうた」及び「きらきら星」の歌詞の著作権が切れていませんでしたので、歌詞の部分について改稿しました。

Sound of Magic





まずは楽器を持ちかえずに“きらきら星”から。


“キン キン キン キン キン キン キン”


※ きらきら星のを子供が歌ってるところを想像してください。


どうも魔力の精密な操作は精神状態に影響されやすいようだ。

演奏直前までの緊張状態だと上手く操作できなかったのに、心が高揚してテンションが高い状態だと、出てくる音も自分が思ってる以上に楽しそうな音だ。

あ、そうだ。

もしまた歌うことがあったら、子ども達にカスタネットとか鈴とか持ってもらいたいな。

幼稚園のお遊戯会みたいで、ただ歌うよりもっと楽しいに違いない。

同じ曲を3回演奏し、きらきら星は終了した。

王様をはじめとして、またしても割れんばかりの拍手だ。


「お父様~、次が最後の曲よ~」


そう言っている間に、俺の前のサジックスが金属音から蛙の声に置き換えられた。

始める前はあんなに緊張してたのに、今はあと1曲で終わっちゃうのがちょっと残念な気分だな。


「さ~みんな~、最後まで楽しく歌いましょうね~」

「「「「は~い」」」」


“キュロキュロキュロキュロ キュッキュッキュッ”


※ 蛙の歌の前半部分を子供が歌ってるところを想像してください。

「「「「「くろっ くろっ くろっ くろっ」」」」」

「「「「「くろくろくろくろ くっくっくっ」」」」」


あれ?

なんか、子どもの声が増えてる?

横を見るとコーナ家のお嬢ちゃんがいつの間にか横に立って楽しそうに一緒に歌ってる。

横を見るとお袋が後ろに向かって手招きしながら、俺の耳元で話しかけてきた。


「ロック~、後ろにも一緒に歌いたい子がいるみたい~。みんな集まったら3回演奏してあげて~」


俺は演奏しながらうなずき返した。


「歌いたい子は~、こっちにいらっしゃ~い」


演奏しながら後ろを振り返ると、お袋の手招きを合図に最初に物怖じしない子たちがこっちに向かってきた。

ほかにも、友達の手を引っ張って走ってくる子や、もじもじしながらもこっちに向かって歩いてくる子、歌いながらこっちに向かってくる子、男の子も女の子も関係なくみんな笑いながらこっちにくる。

うわ!?正面からアイナ姫様を筆頭に何人かこっちに向かってくるぞ!?


そして、俺の周りは子ども達で埋め尽くされた。

みんな、俺かお袋を見ている。

親父殿は見た目が怖いからか、その周りには子どもが行かずに空間が開いてる。


「さぁ~。せっかくだからみんなで歌いましょうね~、わかんない子は“キュッキュッキュッ”って歌えばいいわ~。じゃぁロック、お願いよ~。せ~のっ!」


『くっくっくっくっくっくっ』

『くっくっくっくっくっくっ』

『くろっ くろっ くろっ くろっ』

『くろくろくろくろ くっくっくっ』


子ども達の大合唱が響き渡り謁見の間を埋め尽くした。


去年、甥っ子のお遊戯会を見に行ったとき、妹たちが全員、涙を流して感動しているのを見てチョット引きました。

あの感覚は女性じゃないと共感しづらいのかもしれません。


次回の更新は6月30日(月)10:00を予定しています。

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