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Sound of Magic ~カエルが鳴くから歌いましょっ!~  作者: ブルー・タン
第2章 3歳児お披露目珍道中編
70/124

69 祝福の歌声が響いた日

6/29 誤字等修文しました。

“キュロロロロ キュロロロロ キュロロロロ”


「お父様~、妹たちはみんな喜んでくれたみたい~」

「そ、そうだな」


“キュロロロロ キュロロロロ キュロロロロ”


「おい、お前たち。お披露目の式典中だ、もう献上品の台に置きなさい」


お姫様達、全員不満顔ですか。

王子様方も不満顔止めないし、壇上はほぼ不満顔で埋め尽くされてる。

確かに長いお披露目の間中、座ってるだけなのはさぞかし暇だろうけどさ。

お袋よりちょい下くらいの人まで一緒に不満顔はどうかと思うのですが。


「ミアス、こうなると解ってて渡したな?」

「そんなことないわ~。でも、私もあそこに座ってた時は毎年とっても暇だったの~。ヌイグルミくらい手に持ってても良いと思わない?」

「今回だけにしてくれんか?」


“キュロロロロ キュロロロロ キュロロロロ”


「お前たちも持ってて良いから音は出さんように」


この世界の父親は自分の子供に弱いのがデフォルトなのかしらん?


「次はね~、ロックにとってもここにいらしてる子ども達にとっても、素晴らしいこの日を祝して~、みんなに歌を歌ってあげたいの~。いいかしら~?」

「ほう。ミアスの歌か。そう言えばお前は子どもの頃からよく歌を歌っておったな。庭で歌ったときなどは城の使用人が皆聞き惚れて仕事にならない日もあったのが今では良い思い出よな。ではミアスよ、子どもたちの、そしてお前の息子のロックの祝福のため、この良き日にそなたの歌声を披露するが良い。楽師を呼べ」

「いいえ、お父様~。旦那様とロックに演奏してもらうから楽師は必要ありませんわ~。旦那様の腕前は御存じでしょ~?」

「ほう。ディーンが演奏するか。確かにディーンの演奏とミアスの歌声が合わされば素晴らしいものになろうな。だが、ロックはまだ3歳だが大丈夫なのか?」

「ええ、もちろんよ~。さぁロック、始めるわよ~。フー、椅子と楽器をお願いね~」


つ、ついに来た!

やべぇ、心臓がバクバク言っちゃってて、全然考えがまとまらねぇ!

えっと、フーが椅子を用意してくれたらそこに座って楽器をセットしてもらったら弾き始めれば良いんだ。

大丈夫だぞ俺~、おちつけ~、おちつけ~、ヒッヒッフー、ヒッヒッフー、椅子が来たから座ろう。

・・・・えっと、もう初めても良いのか!?どっから始めればいいんだ!?えっと・・・・


“ギィィィィィィィィギギィィィィン”


うわっ!間違った!って言うか緊張しすぎて魔力が上手く制御できねぇ!

いきなりの大音量と金属音で壇上の上でみんな耳押さえちゃってるよ!?


「ロック~!大丈夫よ~」


大丈夫じゃねぇよ!

王様まで耳を押さえてるじゃねぇか!


「ロック、聞いて~。ここに居るのと、ものすごく怒った旦那様と、どっちが怖い~?」


いや、そんな話してる場合じゃないし!

だが、あえて答えるなら激怒した親父殿の方が怖い!


「ものすごく怒った旦那様は簡単に人を殺せるくらい強いけど~、ここに居る人たちは誰一人としてロックに指一本触れることが出来ないのよ~?何が怖いのかしらね~ぇ?」


確かに俺が誘拐された後の親父殿は、普通に話してても逃げ出したくなるほど怖かった。

確かにここに居る人たちの前で演奏するより、激怒した親父殿と会話する方が緊張するな。

・・・あれ?なんか緊張感が抜けて呼吸が少し楽になってきた。


「ほら~。もう大丈夫でしょ~?」


緊張感で気が付いてなかったが、俺の前でお袋がしゃがみ込んでいつもの優しい笑顔でこっちを覗き込んでる。

親父殿の方を見ると、どうも説得の仕方が気にくわないながらも納得の行く内容だったのか、苦虫を潰したような表情をしてる。

あくまで家族にしかわからない表情の変化だが。

2人の顔を見たとたんにスッっと気が楽になって、何だか練習通りに演奏できるような気がしてきた。


「父上、母上、もう大丈夫です。演奏を始めても良いですか?」

「うむ。いつでも構わない」

「良いわよ~。素敵な演奏をよろしくね~」


さぁ、演奏を始めるか。


“キンッ キンッ キーーン キンッ キーーーン”


俺の出だしを合図に、親父殿が蛙の声で流れるような素晴らしい演奏を奏で始める。


そしてお披露目の会場に天使の歌声が響き始めた。


お披露目が開始した時の最大の懸念は文章が楽器の音だらけになることでした。

まさに懸念通りになってしまったわけです。

どういう書き方すればいいのかいまだにわかりません。


次回の更新は6月27日(金)10:00を予定しています。

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