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Sound of Magic ~カエルが鳴くから歌いましょっ!~  作者: ブルー・タン
第2章 3歳児お披露目珍道中編
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63 甘いものはカロリーが高い

フーに全体の流れを教えてもらったけど、母親って一緒にいるだけなんだな。

貴族社会自体が男性社会だからなんだろうけど。

何にせよまずは朝食。

と言っても、今は胃が受け付けない状態だからオートミールの薄いのを用意してもらって流し込むだけなんだけど。

あぁ、血糖値上げるためにも、砂糖を入れて甘くしてもらおう。


「フー、朝食はまた薄めたオートミールで良いんだけど、砂糖かハチミツをたっぷり入れてもらってくれない?」

「わかりました。では厨房にそのように伝えておきます。朝食の後に衣装を着ますから、今日はそのまま食堂に行ってください」

「あ、そうなの?」


正直、一人じゃ着られない服を着させられると首も胴回りもぴったりしてるから食事しづらいんだよ。

今後も朝食は寝巻のままでOKにしてくれないかな?


食堂に行ったら全員寝巻だった。

お袋と俺の寝巻にフワフワのボンボンがついてるのは、女性用や子ども用だからだと思ってた。

親父殿の寝巻にもフワフワボンボンついてた。

誰がこの寝巻を選びやがった。

泣くぞオラ~ッ!?


「親父殿、その寝巻は親父殿が着用するにはちょっとばかりファンシーすぎやしませんか?」

「うむ?着心地も良いし以前より愛用しているのだが。ミアス、どう思う?」

「とっても似合ってるわ~。ロックも3人お揃いで嬉しいでしょ?」


くっ!わざわざ両親の惚気を誘いだしちまった。

しかも、答えづらい質問をしないでくれ。

お揃いは嬉しいが親父殿のその寝間着姿は全く持って嬉しくない。


「うむ。今日は忙しいのだからさっさと朝食を済ませてしまおう。ロック、体調はどうだ?」

「変わらないですね。正直言えば今すぐ領地に戻ってベッドに飛び込んで掛布を頭からかぶって歯の根も合わずにガタガタしてたい心境ですよ。まぁ、折角できた友達をガッカリさせるわけにもいきませんから、震える足を引きずって王城へ向かいますけどね」

「ロック、大丈夫よ~父上と私がついてるわ~」

「うむ。あまり緊張しすぎるのも良くないぞ」


憑いてるとか、後ろから逃げ道を塞いでるとか、なんかそんな表現しか出てこないな。

あと、緊張してる奴に向かって緊張するなって、すごい無理難題だと思うね。

この世界にヘリコバクターピロリが居るかどうか知らないけど、胃に穴が開きそう。

今朝のメニューはお願いした通り、ハチミツたっぷりのオートミールとホットミルク。

糖分補給だ!ホットミルクにもハチミツ入れてやれっ!


「!?甘っ!・・・み、水ぅ・・・」


そうつぶやいた瞬間に給仕の人が水を注いだコップを手渡してくれた。

甘すぎて喉が焼けるようだったが、給仕の人はこうなることを予見してたんじゃなかろうか。


「そんなにハチミツを入れたらそうなるの当たり前よ~。でも、ハチミツは喉に良いって聞くし、今日は歌うから私もちょっとハチミツ舐めておこうかしら?」

「うむ。それがよかろう」


くはぁ~!

ハチミツより甘い雰囲気をその鬼顔で醸し出せるのか!ある意味、親父殿の最強のスキルだな!

オートミールもホットミルクも両親も甘すぎてゲ○プが出るわ!


「お館様、そろそろお着替えを始めませんと、時間通りに待機室に入れなくなります。お急ぎを」


ホー、ナイスタイミング。


何年か前まで仕事のストレス発散のためフィットネスクラブに通っていました。

一番本気度の高かった頃、もしくは頭がおかしかった頃はランニングマシンで10km走り、フリーウェイト100kg位上げ、スクワットマシーンのウェイトを160kgにし、それらをこなした後に1.5km泳ぐと言うメニューを週3でこなし、毎日片道10kmを自転車で通勤し、金曜の夜は空手の道場に通うと言うメニューをこなしてました。

その頃は摂取すべきはタンパク質とビタミン類とか本気で考えており、トレーニング後に焼肉屋に直行し、大量の肉とサラダだけ食して帰宅して寝るという狂いっぷり。

運動量と筋肉量によりどれだけ食っても太らない状態が数年続きました。

今では運動と言えば通勤の徒歩と帰宅後のストレッチだけになり、すっかりプヨプヨになってしまいました。

せめて自転車通勤だけでも復活させたいと思い、タイミングを計りつつ日だけが過ぎていきます。


次回の更新は6月19日(木)10:00を予定しています。

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