表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/3

異世界の危機とただひとつの選択

(ここに人間はよく来るの?)


「この頂上まで登って来た人間は400年振りだよ

 だけど私はいつも夜の世界を照らしているからな」


(現実の夜の世界もあなたが照らしているんですね?)


「そう、私は夜を照らし、見守るのが仕事だからね」


(私はこの後どうすればいい?)


「世界の秘密が知りたいんだろう?ここを出てまっすぐ進むといい」


月はその光で僕を包む。

蒼い光に包まれた僕は塔を離れ、森の中に戻された。

光のゆりかごから出た僕は月に言われた通りまっすぐまっすぐ

歩き始めた。


すると急に目の前が開けピラミッドが現れた。

そのピラミッドはエジプトのピラミッドではなくインカのピラミッドに

似ていた。


そして森の中にぽっかりと開いたその空間の上では太陽が優しく

輝いていた。


僕は導かれる様にピラミッドを登って行く。

あの塔を登った僕にとってこのピラミッドの階段を登るのはとても

簡単な事だった。


ピラミッドの中にはこの世のありとあらゆる事を書いた本が所狭しと

飾られていた。


(ここにはすべての情報がある!)


僕はそう確信すると、この賢者のピラミッドの中の沢山の本の一つに

手をかけた。


と、その時、さっきの妖精が飛び込んで来た。

とても焦っていて、急いで何か伝えたい風だ。


「大変だ!黒い炎が迫って来た!」


「黒い炎?」


「あれにやられるとこの世界から消されてしまう!早く逃げるんだ!」


彼は必死で危険を伝える。

この世から消えると言う事は死んでしまうと言う事なのだろうか?


「嘘だろ!?」


僕はピラミッドの書庫から外に飛び出す。

外の景色は一変していた。


周りを包む黒い炎はこの森全体を包囲していた。

もうどこにも逃げ場がない程に。


僕はこの不思議な炎をじっと見つめていた。

炎が黒いのも不思議なら燃えた後に綺麗さっぱり世界が消えてしまう

のも不思議だった。


「ああ、ここで終わってしまうのかな?折角ずっと楽しかったのに!」


彼の言葉に僕はハッとした。


(ここは想いが形になる世界だ!)


これは僕の疑いの心なんだ。

きっとこの世界を否定すればこの世界は消えてしまうんだ。


この世界を救えるのは僕しかいない!


僕はそう思うと黒い炎に向かって走り出した。

炎を作り出した本人が炎を浴びればきっとこの騒ぎは治まると信じて。


「お~い、駄目だよ~っ!戻って来るんだ~っ!」


彼の制止の声を聞きながら、でも僕は歩みを止めずに炎を止める為に

走り続けた。

この素敵な世界を守る為に。


世界を消していく黒い炎が目の前に見えてくる。

やはり全然暑くない、これは偽りの炎だ。

僕は少しもためらう事なく炎の中に見を投じた。


この自分の存在と、自分が生み出した否定する心を共にぶつけ

融合する事でこの幻想世界を守る為に。


黒い炎に包まれた僕は虚無の海に投げ出された。

深い闇の海の中、胎児の様に深い眠りに融けていく。



そして気が付くと優しい小鳥の声。

あれは夢だったのだろうか?

すっかり霧は晴れていて僕は難なく山を降りる事が出来た。


あれから何度も山に登ったけど、あの世界に辿りつく事はもうなかった。

遺跡だってまだ見つかってない。


でも僕はあの世界での出来事を信じているよ。

そしていつかきっとまた遊びに行くんだ。

その時はもっともっと冒険しようと思う。


夜に微笑む月を眺めながらまた僕は深い森を彷徨っている。


(おしまい)

この話も特にテーマはないんですけどね(汗)。

思いつくイメージのままに書いていたらこうなりましたw

幻想的なイメージを思い描けてくれたらそれで満足ですv


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ