第73話 図書館レイヴで、知識の暴走
~知識とビートの融合(※やめて)~
森の奥にある静寂の図書館。
七海は、宿屋をポンと建てて、読書の午後を楽しむつもりだった。
「……本の香りって、なんでこんなに落ち着くんだろ。今日は静かに過ごせそう」
館内は、木造の棚に囲まれ、風の音すら聞こえないほど静か。
司書の猫耳さんが、ふわりと微笑む。
「ようこそ。ここでは、心の声だけが響きます」
七海は、マグを手に、ページをめくる。
その瞬間――
パァァァァン!!
天井が光り、ズンドコリズムが図書館を揺らす。
「ナナミちゃーーーん!!知識フェス、開・催・だよぉぉぉ!!」
パリピ女神、爆誕。
肩にはDJ百科事典、背中にはスピーカー型書棚、そして手には光るしおりマイク。
「ちょっ……図書館だよ!?静かにしてよぉぉぉ!!」
「静か?NO!!知識は踊る!!本はビートに乗る!!ズン!ズン!ズン!ズン!」
女神が“しおりマイク”を振ると、棚から本が飛び出し、空中で回転しながら光り始める。
猫耳司書は、目を見開いて絶句。
「……これは、知識の暴走……!」
七海は、道具箱をポン。
静音フィールドとページ固定クリップを展開し、自分の周囲だけを読書空間に。
「……私は読む。世界は救えないけど、読書の静けさくらいは守りたい……」
女神は、図書館中央で“知識ビート”を炸裂させながら叫ぶ。
「この本、めっちゃバイブス!!哲学とパッションの融合ッ!!」
夜。フェスは無事(?)終了。
女神は「次は“鍾乳洞テクノ祭”だよぉぉぉ!!」と叫びながら地下へ消えていった。
図書館には、なぜか“光るしおり”が大量に残されていた。
七海は、マグを傾けてぽつり。
「……知識って、静かに染みるものだと思ってたけど……踊ることもあるんだね……いや、やっぱり静かがいい」




