↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
50/92

第50話 しゃべるキャベツ畑

~おしゃべりは止まらない~

七海が道を歩いていると、丘一面に広がるキャベツ畑が目に入った。

近づいてみると――


「おや、新しい人だ!」

「こんにちはー!」

「今日はいい風ですねぇ!」


……キャベツが、しゃべっている。


七海は思わず足を止めて目をこすった。

「……私、疲れて幻聴でも……?」



畑の真ん中に腰を下ろすと、キャベツたちは一斉に話しかけてくる。

「ねぇねぇ、この葉っぱ、今日ちょっとつやつやじゃない?」

「私の丸み、どうですか?」

「最近カタツムリが来なくて寂しいんですよ」


七海は「いや、知らないけど……」と苦笑しながらも、相槌を打つ。



近くに住む農夫がやってきて、肩をすくめた。

「すまんな、ここは“おしゃべりキャベツ”が採れる畑なんだ」

「……普通に受け入れてるんですか」

「まぁ害はないしな。ただ、あんまり話を聞いてると日が暮れるぞ」




案の定、七海はキャベツたちのおしゃべりにつき合いすぎて、気がつけば夕暮れ。

キャベツたちは口々に「また来てね!」「次はもっと面白い話あるよ!」と見送ってくれる。


七海は苦笑しながら畑をあとにした。

「……あれ絶対、世間話に一日費やすやつだわ」



丘を下りる途中、七海はぽつりとつぶやいた。

「でも……あんなに楽しそうなら、また来てもいいかも」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。