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気付いたら、朝食の乗った皿は空っぽになっていた。


「でよ、話は変わるがヴェロ。俺の部隊に来ねーか?こういう情報も部隊にいりゃ自ずと知るもんだぜ」


「その話なら前も断っただろ。独りのが楽だからな、これでいいんだよ」


「でもなぁ、捕虜になった時はどうすんだよ?身代金は誰が届けるんだよ」


「捕まらきゃいいさ、話はそれだけなら俺は行くぞ」


そう言って自分のプレートを持ち、混雑している人混みの中に紛れる。

そのヴェロの後ろ姿をラングはただ見ることしかできなかった。

食堂をでると、その足で自分のテントに戻る。

酒を一口呑もうと瓶を探すが少年兵に渡したことを思い出し舌打ちをする。


(やらなきゃよかった)


そう思いながら、支度を始める。

鎖帷子をつけその上に胸当てなどの最低限の急所を守る格好に着替える。

端からみれば軽装であり危なさそうに見えるが、ヴェロからしたらガチガチに固めた鎧の方が危ない。

走り回れないからだ、動きにくく鈍重な分、体力を減らし倒れたら立ち上がることも難しくなることもある。下手したら絶好の的だ。

軽装であればその分動き回ることができる、そして一番重要な点として逃げることができるからだ。

傭兵である以上、戦争にでて生き残ればお金が貰える。

ならば、逃げてでも生き残る方が重要だ。

死んだら何も残らないのだから。


(一番の問題は捕虜になれないってのもあるがな)


そう自嘲しながら着替えを済ませる。

武器はメイスと剣、この二つ以外は持っていかない。

念のため不備がないか自分の格好を鏡で確認して、終了だ。

テントから出て同じような格好の連中と同じ方向に歩きだす。


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