第08話 洞窟の戦闘~決着 レオン&ムスアside
sideレオン & ムスア
「行ってくれたか…ミドリ。」
レオンは洞窟の出口を見て呟いた。
悲しかったが清清しい気持ちで見送れた。
「レオーン!余所見してて良いのかなぁー?」
私は直ぐにでも2人を追いたかったが、勿論ムスアが許してくれるはずがない。隙を見て逃げ出したいが…。
「【傀儡魔法 操り人形・剣士】」
レオンとムスアの間に生気がない人間が割り込んできた。
「人形!そいつを殺せ!」
人形は私と剣を合わせた。なんとも重い一撃。
「ぐっ…。人形と思って油断しておったわ。だが、私には遠く及ばぬわぁ!」
「【光魔法 光剣の裁断】」
人形を真っ二つにした…はずだったのだが、人形はギリギリで耐え凌ぎレオンに抱きついてきた。耐えられるとは思ってなかった。
「!?どういうことだ?!離せ!」
レオンは抱きついてきた人形を引き離そうとするが、剣士として生まれてきたせいなのか、力が強い。引き剥がそうとしても剥がせない。
「死ね。レオン。【剣士王】よ。」
ムスアは抱きついている人形もろともレオンに深々と剣を突き刺した。レオンはもちろん逃げられなかった。
「ムスア…。卑怯だぞ…。」
振り絞るように声を出した。
「【剣士王】の、お前に私が剣で勝てるわけがないでしょう?戦略ですよ戦略。武力で勝ろうとも知力では勝れませんでしたね。さらばです、レオン。じゃーねー。」
そうして、ムスアは剣を抜いた。人形は消え、レオンの死体だけが横たわっている。
「はぁ…。姫は逃げちゃったな。後はミドリ…。面白そうなやつだったな。次会うときが楽しみだなぁー。」
洞窟の出口を見ながら呟いた。
「楽しそうだな?ムスア。姫はどうしたんだ?まさか、居ないわけではないな?」
威厳のある声で問いかける。
「大丈夫ですよ。計画は随時進行中です。姫を拐えなかったのは残念ですが、私はレオンを殺すことがメインターゲットなので計画に狂いはないはずです。護衛が1人、しかもあの【剣士王】を打ち取ったとなれば十二分に私は役割を果たしましたね。」
「私としては姫も拐ってくれたら万々歳だったんだがな…。まぁいい。お前にはまだ働いて貰うぞ?」
「御命令とあらば。」
謎の人物とムスアは笑っていた。誰も居ない洞窟に笑い声が響いていた。
「では、私は帰るとしよう。ムスア、お前も帰って合図が来たらいつでも出れるように準備しておくように」
謎の人物は数人の護衛と一緒に帰っていった。ムスアも帰っていった。
レオンの死体が見つかったのは少し経ってからだった。




