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113C 私は、修学旅行で、神の聖地跡にやって来ていた。周りには私達の様な学生や観光客やガイド、土産物の露店の店員等で人が溢れるばかりに存在していた。

「ボロっちぃ建物だねぇ、レミ。こんな物、どこが有難いのかしら」


私の級友が、率直な感想を述べた。


「もう、数万年も前の建物だよ?存在しているだけで奇跡だよ」


神の聖地跡は、神代に存在していた唯一の建物となっている。


「聖書には、ここから最初の人間が、生まれ育って、今の私達の始祖・・・って言ってるけど、んな訳ないと思うんだけどなあ・・・」


そう、この神の聖地跡から我々人間は誕生し、今日まで繁栄したのだ。


この世界は無人の荒野で何も無かった所に、1人の神と3人の僕の女性の精霊がこの世界に堕ち、そして、この聖地跡の建物を居住し、神と精霊達が子を成し、人間の元を作った。


神は、大地を割ったり、海を作ったり、全知全能の能力を持っていたという。


その能力を使って、人の住めない荒野を開拓し、神の子達が移住し、人間は住む場所を増やし、そして、増えていった。


人間達が自分達でこの大地で生きれる事を確認した後に、神と3人の精霊は、どこかへと旅立ったという。


それが私達の世界の創世の神話だ。


まあ、作り話だろう、大体、神はどこから私達の世界にやって来たのかわからない、話のご都合でぽっと無から現れた神はご都合主義の塊だ。


ただ、この太古から存在し、いまだ朽ちかけていても、建っているこの建物が、そのご都合主義に説得力を付与させる。


この頑丈な建物の材質は、未だに私達は解明出来ず、これ以上に質の良い材質はこの世に存在出来ていないからだ。


「気楽なもんよね、神様は、気ままに妻達と生活して、ハーレムじゃん・・・。神話ってさ、まるで男が書いた妄想物語みたいな感じよね」


建物内に設置されている銅像を見た。


それは、建物とは別に後世に作られた銅像だが、その銅像は、神とされる男とそれに付き従う女の精霊達とその子らの人間達の銅像だ。


精悍そうな顔つきの神。


何となくだけど、神はこんなに厳つい顔じゃなくて、もっと柔和で情けない感じの顔だったんじゃないかと思った。


だって、創世神には、ほとんど・・・いや、まったく、カリスマ性を感じられるエピソードが無い。


ただ、周囲に愛される人物だったという記載が多い。超人的な能力は持っていたけど。


「ねー、レミ、そろそろ集合時間だよ、行こっか?」


級友が私の袖を引っ張った。


腕時計を見ると、級友の言ったとおり集合時間まで時間が無かった。


私は、精悍そうな顔の神の銅像をもう一度見た後、集合場所へと足を向けた。

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