やく・・・十年後の・・あさひ・くん?
「お礼が言いたくて 」
「…はい?」
何か した?
記憶にない…
…わからない…
「あの…何かの間違いじゃ…」
光陽くんは大きく首を左右に振った。
「君に 会いたかった そして・・
ありがとう!って…
それだけ・・それだけ言いたくてさ」
その言葉を聞いて、今迄うつむいて話していた私は、ブルーの瞳を初めて正面から見ることになった。
すると、光陽くんは、私に微笑んだ後、
「あっ」
「この人差し指の…イチゴ」
わたしの左手をとり、人差し指を立たせて、私の指をじっと、キラキラ光る瞳で見つめる光陽くん
「恥ずかしい…包丁でこの前…」
私は光陽くんの手を振りほどこうとした、けど、すごい力でにぎりしめられて、まったく逃れられなくて
「あの…はなして…」
すると、光陽くんは、静かに私の指の絆創膏を撫でながら
「これ…あーちゃんのと同じ」
「あーちゃん?」
「その前は、水玉模様だった…」
水玉模様…
「あいつ…君との約束守ってたよ…ポンポンもしてたみたいだな」
ポンポン…!?
『貼り替えないとだめなんだよ、それでね、貼る時は綺麗にしてね、消毒液でポンポンするの・・そうしないとね、バイキンくんが、入っちゃうぞ~!』
『 …ぼくが守ってあげるから… 』
あさひ…
まさかと思ったけれど、なぜか微笑んでいる光陽くんを見たら、あさひくんと重なって…
また、胸のドキドキが激しくなった!
「もしかしたら、あさひくん?」
「君が…朝陽の、初めてのお友達…
…つきみ姉ちゃんだよね!」
なんで?
なんで!なんで、なんで!?
「なんで、光陽くんが、そんなの知ってるの!?」
「そりゃ、貼り替えてんの、目の前でみてたから、あ、そう、ポンポンもな!」
「え〜!?えーッ!?じ、じゃあ・・も、
もしかして、光陽くんは、あさひくんの?」
「ああ、朝陽はオレの弟 」
「あさひくんの…
お兄ちゃん…
そうか、金髪に
ブルーアイ…
…あの…つきみだんごって教えたのも?」
「そう!だんごみたいな名前だなぁって、
ははは…
そうだ
マロンすけは?…元気?」
私、それを聞いたら、急に笑いが止まらなくなって
はははッははッ・・
一緒に涙まで…
ちゃんと貼り替えて、消毒までして、えらいよ、あさひ!
「マロンすけは?」
「マロンすけじゃありません
ま・る・す・けです」
でも、光陽くんも カッコいいから、
どっちでもいい…ふふふ




