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月と太陽  作者: 月美
3/18

ふたつの太陽


まだ数人しか来ていない、朝の教室へ飛び込んだ。



一瞬、クラスメイトは私のほうを振り向いたけれど、すぐ自分達の話に戻ってしまう、よほど関心がないのだろう。




私はいつものように席に着いて、手提げから本を取り出したが、その間もまだ 胸がドキドキとうったえている。



何もない日々を過ごしてきた私にとって、普通の人から見れば大したことのないようなことも、大事件なのだから…



周りの人から見れば、いつもと変わりない私、ただの存在感のない空気みたいな




でも、私の胸の鼓動はなかなかおさまらない





授業中も今朝の事ばかり考えてしまって、


『 おまえ、団子だろ?…』










よく考えてみたら私…


学校でこんなにも、人とお話ししたことがあっただろうか?、しかも男子と…


それも、学年一派手な有名人と絡んだ自分が

今でも信じられない。



誰かに相談したくても、相談相手すらいない

こんな時、どうしたらいいのだろう。





5組––––




あの団子みたいな名前に、人差し指に巻いてあったテープ・・・





間違いないよな・・・あ~ちゃん…





10年前––––



ガキの頃・・




『 おい!あいつ宇宙人だから近寄るな!』

『 みんなが言ってた、さわったらエイリアンになっちゃうんだって~!・』




この髪と目の色のせいで、仲間はずれにされてたんだ。



いつも帰って、母親に…



なんで、ママは黒い目なのに僕のは青いの?

髪の毛も、なんで黄色いの?

もう、ヤダーッ!・・なんで?・・



でも


あ~ちゃんは帰えっても母親がいない、

働いているから帰るのが遅くて、俺もバイトしてるし



ひとりぼっちなんだ。




この前・・


あ~ちゃんが泥だらけになり、ノートも破かれて帰って来たことがあった。



ひじやひざに擦り傷をいっぱい作って、泣きながら・・



まるで、あの時の俺と一緒だ



見た目で偏見しやがって!


『 バケモノ! 』?


同じ人間なのに・・・




つい最近、急にあ~ちゃんが明るくなって、笑顔が!



お友達が出来たって聞いて、すっげー喜んじゃって


だから俺も一緒に、あ~ちゃん!

良かったな!って言ってあげて、自分のことのようにすげー嬉しかった。



どんな友達?って聞いたら



‘まろんすけとつきみだよ‘



マロン…

つきみ?



お菓子に団子?




『 あと、これ 、はってもらったの 』



ひざに絆創膏がはってあった




綺麗な水玉模様の・・・・




そのテープがやけに気に入ったらしく

家にあるテープじゃ嫌だって、クシャクシャになっても剥がさないし・・



そしたら昨日・・


一緒に風呂に入った時、あ~ちゃん、お風呂場でそのテープを剥がしてた。



『あれ?それ剥がしていいのか?・・だんごのやつ・・ 』


て聞いたら



『 ふふふッいいんだよ』



風呂から上がったら、真っ先にひざのキズを自分で消毒して


『 ポンポンしないとダメなんだよ! 』


『 ふ~ん、あ~ちゃんえらいじゃん! 』


『 つきみに教えてもらった・・ 』



『ふ~ん 』




だんごにもらった新しいテープを嬉しそうに貼ってた…




今度はイチゴの模様のやつを・・




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