ふたりの関係
私が家に帰った時、すでに時計の針は8時を回っていた。
当然のことながらその夜は、厳しく怒られて…
すべてをお母さんに報告して…
あさひくんのことや、光陽くんのこと、
あさひくんのママや家の近くだっていう事も…
でも、月灯りの下のことは…
内緒・・・
まるすけとふたりだけの秘密です…
ふふッ!
その夜ーー
まるすけとベッドに寝転がって、ファッション雑誌を読んでいると
『ピポッ 』
メールの着信音が!
ん?…
ほとんどメールとか来ない私のスマホに
何だろう?
「まるすけ、ごめんね…」
寝ていたまるすけを覆うように、ベッド台の上のスマホを手にとり着信を確認すると、メッセージのところに1のマークが…
開けてみると…
大地光陽!
光陽くんからSMSが来ていた
?
『 あさひのこと、うれしかった
まじに』
うん…
私は返信した
『 メガネ ありがとう 』
って…
すると
光陽くんからまた、メッセージが
『 届けない方が良かったかもな! 』
?・・・
あ〜あ、昨日は眠れなかったな…
『 届けない方が良かったかも… 』
光陽くんのメッセージ
私のメガネのこと言ってたけれど、来ない方が良かったッてこと?
…
でも、『 ダチだろ?』ッて言ってた…
光陽くんと私が!?
いろんなことがありすぎて、寝不足だし…
「つきみ?もう7時過ぎたよ、だいじょうぶ?」
「あ〜ッ!もうそんな時間かぁ、早く作らなくちゃ!」
「珍しいわね、あなたがお友達の分も作るなんて」
「うん、へへ…」
そう、昨日相原さん達と約束したので、今日は多目にサンドイッチを作っていたのでした、そのおかげで
「あ〜ッ!時間が!、お母さん?ごめん!あとよろしく!」
「なに言ってんの?つきみ!」
「私、着替えてくるから」
「あの子ったら…ふふふ…」
なにもかもが初めてで…
昨日の夜のことも…
あッ…
そうだ、メガネ
いつものように髪を後ろでひとつに結び、メガネをかけた…
光陽くんの届けてくれたメガネ
届けない方が良かった…・・・
?
まぁいっか、早くしなくちゃ遅刻しちゃうよ
「いってきま〜す!」
準備を終えた私はいつものように家を出た
ホームには、いつもの時間に乗る電車が既に発車していた。
次のが来るまで待とう…
ベンチに腰掛けて待っていると、3にんの女子高校生が私の前に立ち止まった。
当然、私は恥ずかしくて下を見たまま
ソックスとスカートを見る限り、他校の生徒だった。
…
その中の一人の子が話しだしたのですが…
「城東の制服、ふ〜ん…」
一緒にいたもう一人の子も
「あの進学校の?」
「あれ?ちょっとお…」
その生徒は私の周りをグルグル回り始めた。
…
「どこかで見たことあるよね〜・・・
ふ〜ん・・影の月じゃん!」
「あ〜ッ!ほんと!影の月ッ!」
私は一瞬冷や汗がたらりと、そんな雰囲気に包まれていた…
この3人の声は今でも覚えている
あれは中学一年生の時・・・
引っ込み思案な私、影山月美…
小学校の頃までは標的にされる事はなかった。
単なるおとなしい子、そんな感じで見られていただけで、孤独の中でも自分でも孤独という意味、そう思うこと自体がよくわからなかったし、たいした害ではなかったのだろうか?
中学になるとそれまでとは違い、各人が自己主張を言い合うようになって、その中でも同じクラスになった3人組・・・
発端は…
3人組と同じ班になった事から始まる。
始めのうちは普通にクラスメイトとして扱われていた私だった。
しかし
中学になって初めての運動会の係になった、同じ班の二階堂さんと放課後、各班代表者と進行打ち合わせをしていた時のこと…
「二人三脚のメンバーの選考で、男女ペアがいいと思う人いますか?」
私はもちろん、何も言えず黙ったままずっと聞いていただけだった、すると二階堂さんが手を挙げて起立をしながら
「私は男女ペアがいいと思います!」
進行の岩田くんに発言すると、男子からこんな声が
「俺も賛成!でもさぁ…相手にもよるけど」
「相手?」
二階堂さんが聞き返したら
「あぁ、せっかくのペアになるチャンス、やっぱタイプの子と組みたいよな!」
その言葉が出たとたん、あちこちでヒソヒソ話が始まりました。
「ねぇねぇやっぱ…委員長かな!」
「うんうん!やっぱいわっちでしょ!」
女子達からの声は断然、実行委員長の岩田くん
「オレは…二階堂とかかな?」
「二階堂かわいいしな…」
女子人気は二階堂さんがあがっていた。
ふと、二階堂さんを見るとニコニコの笑顔で前を見ている。
すると男子グループのほうから、気になる声が聞こえて来た!
「なあ、いわっちは?
ペア、組むとしたら誰?、やっぱ二階堂?」
誰もが二階堂さん…の名前をイメージしていた。
「違う…」
「じゃあ 誰?…」
「とくにいないけれど…
誰か選ぶってなったら・・・・
影山?…かな」
「影山?・・・・まじ?」
「ああ…」
岩田くんは微笑みながら答えていた。
『えーーーー!?ま、まじか?!! 』




