とっておきの…バイト
放課後
「ねぇ、影山さん?…ぁ…」
相原さん…?…!
いつもの、掃除当番のかな?…
「掃除当番なら、わたしが・・」
「は?、え?・ハ、ハハハ、掃除?」
「凛子がいつも影山さんに頼んでるからでしょ?、」
隣にいた永田さんが嫌味っぽい言い方で、相原さんに言うと
「え?いや、あの、それは…
今まで、ごめんなさい、」
相原さんは両手を合わせながら、私に謝ってきた。
「なんで私に?」
私が不思議に思って聞くと、本人ではなく、永田さんが説明してくれた。
「光陽くんだよ・・・チャイムが鳴ると同時に、凛子5組に行ってたの、それで、当番の日はつきみちゃんにお願いしてたってわけ…」
相原さんはまだ私に両手を合わせている。
「光陽くんね、チャイムと同時くらいに帰ってしまうから…それであたし、影山さんに…
ゴメンなさい!」
「なんだ、言ってもらえれば…いいよ、私やっておくから…」
相原さんは顔を上げ、私を見ながらニッコリほほ笑むと
「なんていい人なんだ、つきみちゃんて、でも、もういいの、見に行かなくても…」
「え!なんで?」
私と永田さんは同時に聞き返した。
「だってさ、行かなくてもつきみちゃんがいるじゃん、少なくとも私よりコーヨー情報が入るかなぁ?ってわけです」
「そ、そんな、情報なんて…今日初めて会って、お話もほとんどしてないし…また会えるかどうかも…」
「違う!だってさ、つきみちゃんには、あーちゃんていう強い味方がいるじゃん、だ・か・ら!」
「だから?…」
「光陽くんのこと、よろしく〜、詳細な情報をお待ちしております」
「期待されても…私、緊張しちゃって、話せなくなるから…無理だよ、きっと…」
「いいからいいから、それよかさ、一緒に帰らない?ねッ、とっておきの情報教えてあげるから、みんなには秘密ね」
「う、うん…」
痛いッ!…
相原さん、私の耳を引っ張って無理やりなんだから…
「コーヨーくんの、バイト先だけれど……・・・わかった?」
「うん…」
「なに?凛子?とっておきって!」
「だ〜メ!カレシいる人はいいの!」
「な、なによ!二言目にはカレシカレシーッって!、あたしだって光陽くんがいいに決まってんじゃん!ケチ!」
「二股かける気!」
「…できるものなら…
なわけないっしょ!」
ふふッ…面白いふたり…
そっか
バイトしてるんだ、光陽くん…




