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天地日種ノものがたり  作者: 天邇 笑満史
花入りノ篇
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 けものへ痛手を与えながら、連絡をしながらと、ぼくは五感全てを使ってけものと戦う。


 我ながらけものとの戦いに慣れてしまうとは恐ろしい。


 そう思っていると、ずっこけそうになるわけだ。そして短い人生だったなと、今までの己を考える。あぁ、これまでの人生で女子に名乗りもしなかったな、何より女子に名前を教えてもらうこともなかったな……いや、あのアイリスという女子には名乗ってもらったのか。


 どうでもいいか、結構頑張ったし、今日でぼくは夜禅引退だ。


 と、けものの攻撃を、身をもって受け止める覚悟をした時、


「まだお若いですね、十番隊長」「二十歳でしょ、諦めるのは早いよ」総隊長殿と一番隊長殿はぼくを援護してくれた。


「ぼくが若造と言えど、次代のために出来ることをするまでです」


「では、共に戦いましょう」「共に抗いましょう」


「はい! ――皆で夜明けを迎えましょうぞ!」あぁ、まただ。ぼくはいつもそう言ってみんなを逃げられないようにする。そうやって誰かを犠牲にするんだ。</to date>


『もちろんです!』ぼくに応えてくれたのは各隊の隊長たちだった。


 不思議と各隊の隊長は戦場へ帰ってきた。皆疲れているというのに、完全な果実(フォルス)をまだ諦めきれないのだろう。完全な、完璧な、偽りの果実。それがどれほど甘い果実なのか……禁断の味は中毒の原因なのだろう。


 ぼく以外みんな女子の隊長たち、戦場のハーレムとなれば安らかに死ねるのだろう。


 と、ぼくがバカげた考えをしながら立ち回っていたら、けものは動きを止めた。


「フォルスの生成が始まりました!」


 こんなにも早くけものが疲労するなんて……この夜禅部隊なら悲願成就なるかもしれない――現世界の復興を成し遂げられるかもしれない。


 フォルスの生成は五分、<その間けものを攻撃してはならない>、夜禅書にはそう記されている。もし攻撃を加え続けた場合フォルスは奇形果で生成されてしまい、キズ物フォルスの百分の一の効果になる……つまり生成が終わった後、傷物になった方が得をする。


 その間にぼくたちは最後の休憩という形で呼吸を整えつつ話し合う。


pixivにキャラクターデザインを載せる予定です。気になったらpixivにも訪れてください→https://www.pixiv.net/users/81746438


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