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天地日種ノものがたり  作者: 天邇 笑満史
花入りノ篇
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15/55

出番だ

「出番だ、ぼくは行くよ」


 本当ならここで皆に立ち上がってほしかったけれど、ぼく以外は動いてくれなかった。それでいい、強さは力の源ではない、弱さこそが力の源であり、いつでも柔軟なものに変わってくれる。今はまだぼくを見ていてほしい、そしてもしぼくが枯れれば、君たちが動いてほしい。


 一歩、二歩と、ぼくは十番隊の隊員から遠ざかり、けものの元へ急いだ。


 九番隊長が退くと同時にぼくは到着した。


<十番隊長、他の者は……>と総隊長殿は訊いてくる。


「――十番隊の隊員はけものの行動を知りません、なので最初はぼくひとりが手本となります。三十分ならひとりで立ち回れますが、できることなら三十分手前で応援を送っていただきたい」


 さて、けもの殿。名乗りたいところではありますが、ぼくの名乗る時間であなたは回復してしまうでしょう。なので一族相伝の体術を披露いたしましょう。


「演武――蓮華(れんげ)之組手」


 けものから一発でも攻撃を受ければ今後動けなくなる。ひとりでは限界があるけれど、大丈夫だレンカ、ぼくならひとりでもうまくやれる。


「蓮華之組手・百式」


 あぁ、どうしてぼくは体術で戦っているんだ。刀を使えばもう少し楽なのに……ダメだ、刀はまだ使えない、力を否定する刀を力のみで振ってしまう。


 昔からそうだ、ぼくはけものに向かって刀を引き抜けない。


 刀を引き抜けないからこそ――原罪(シード)贖罪(ソイル)の力で武器を生成する。


 原罪は力を司る、故に武器を生み出す、対して贖罪は原罪という<力の原種子>を贖罪という<心の畑>へ蒔く。原罪と贖罪、二つは一つのモノなり。


「神託――十束剣(とつかのつるぎ)・千戦一式」


pixivにキャラクターデザインを載せる予定です。気になったらpixivにも訪れてください→https://www.pixiv.net/users/81746438


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