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最弱異端児は夢を見る  作者: 時雨
第二章 駆け出し旅人は……
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第三十四話 服屋

「ここはどうじゃろうか。」

「なかなか大きいお店だね。普通の服から、防具までいろんなものを扱っているようだね。」



最終的にたどり着いたのは、町の中心にあった一つの大きな店。

人もいっぱいいて賑わっているようだ。

心なしか、女の人が多い気がする。

やはり、ファッションは女の人の方が積極的なのだろうか。

個人的には男の人が女の人にプレゼントするものという認識が大きかったのだが……



「それでシュナ、どんな服がいいんだ?」

「いろいろ見てみたいのじゃ!」

「そっか、じゃあ適当に回るか。」



簡単に店の中を練り回る。

試着室への持ち込みはいくつでも可能らしいから、好きなだけ調べられるだろう。



「これもいいのう……これも可愛いのじゃ。」



シュナも嬉しそうに洋服を探している。

子供っぽいから気が付かないが、これでも女の子なのだ。

ファッションに興味があっても当然だろう。



「これぐらいの露出があるやつを着れば……イツキを落とす事も出来るじゃろうか……」

「ちょっとまて、それを静かに元の場所に戻して他の物を探せ。」



一瞬気を抜いたら、少々危ない物をシュナが手に持っていた。

性的知識は全くと言って知らないが、あの服がとてつもなく危険な事は分かった。

す、透けてるし……

なんでこんなものが普通の服掛けに混じっているのだろうか。

シュナを汚すわけにはいかない。



「これも良いのう……」



シュナの手には既に何着の服がつるされている。

うん、女の子らしいワンピースやスカートなどだ。

危ないものは一切ないだろう。



「お、これはいいな。」



一つ、個人的に気に言った見た目の物があった。

黒い色の膝ぐらいまで来るマントだ。

簡単なポケットなどの便利な機能や、簡単な装飾が付いている。

さらには軽い装飾までついていて、なんだか興奮してくる。

これ……そうとうかっこいいじゃないか!



小さな翼の装飾。

だいぶ大き目の布で出来ているから、着ながら回転とかしたらふわりと広がりそうだ。

これは……買おう。



手に取って一応持つ。

後で……試着してみるか。

謎の黒衣と同時に着ても、合いそうだ。



「お主、だいたい着てみたいのは揃ったのじゃ。」

「そっか、試着室へ行こうか。」



店の端の方にいくつか設置してある、試着室へむかう。

なかなか荘厳な見た目だ。



「一つしかあいていないようじゃのう。」

「そうだな……とりあえずシュナが先に着てきたら?外で待ってるよ。」



シュナを先に試着室に入れ、扉を閉める。

確か、女子の着替えって長かったよな……

とりあえず、魔法袋の中身を整理して待つ。



「なかなか可愛い彼女を持っているわねぇ。」

「えっと……どなたでしょうか。」

「あらあら、私はただの通りすがりのオバさんよぉ。」



突然おばさんに話しかけられ、戸惑ってしまう。

確かに……井戸端で噂話をしてそうなおばさんだ。



「見ない顔だわねぇ。どっから来たんだい?」

「ヘルス町です。」

「あら、意外と近いのねぇ。この町は初めてかい?」

「ええ、そうですが。」



これは……話が長くなりそうだ。

うん……面倒くさそう。



「それにしても小さな彼女ねえ。たぶらかされたのかい?」

「いやいや、そういう関係じゃないですから……」

「この町で作った彼女かい?」

「前の町から一緒に来たパートナーです。」

「それなら安心だわね。」

「何がですか?」



おばさんの顔が一気に深刻そうになる。

こんな顔をされたらとてつもなく気になる。



「最近ねぇ、きれいな女の人が若い男の子に対して色仕掛けで迫った後にいろいろ盗んでいなくなるという事件があるのよねぇ。まぁ前の町から来たなら安心だわね。」

「そうですか……」



色仕掛けで騙された結果、いろいろ失う……

自業自得っぽいが、犯罪だろう。



「まぁ、あなたも騙されないように気をつけなさいね。」

「大丈夫です。色仕掛けにやられる気はないので。」

「最近の子は若い衝動が大きいらしいからねぇ。まぁ、あの子とお幸せに。」



そういっておばさんはどこかへ立ち去って行った。

うん、たいした情報は手に入らなかったな。



「着替え終わったぞい。変なところがないか見てくれないじゃろうか」

「いいよ。ちょっと見てみたいし。」



扉が少しずつあいていく。

その瞬間……まぶしいほどの白い肌が目に飛び込んできた。

次回、試着。

第二章の完結が50話で終わるかどうか心配です……

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