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大日本リーグ-大連戦記-  作者: 沼田政信
シーズン150試合
70/188

交流戦折り返し 燃える横浜の夜

[ホーム]横浜

6市川

8朴哲稀

3ハイパー

5室田

7スレッド

9金龍神

4渡部

2武慎剛

1クレイトン


[ビジター]大連

8星渡(4-2) 

3柳中平(5-1)

6棚橋(4-1)

9林(4-1)

5パウロ(4-1)-本郷

7アンジェロ(3-0)-水内(1-0)

4近堂(5-2)

2清水(5-1)

1赤坂(2-1)-森茂(0-0)-伊東-古池(0-0)-大上-平野-比山


大 100 030 030 7 赤坂(5-4)-○伊東(2-1)-平野(1)-S比山(1)

横 011 021 000 5 クレイトン-江島-加谷-●下原-沢田


 前日は大連の一方的な勝利という情けない姿を晒してしまった横浜。今日は先発に新外国人のクレイトンを繰り出したがはっきり言ってそこまで期待できる選手ではない。大連は新人赤坂が登板。また、近堂もスタメンに復帰している。


 初回、星渡がクレイトンのストレートをライトスタンドに叩き込む先頭打者ホームランで幸先よく先制点を挙げる。しかしクレイトンはその後それなりに立ち直る。その間に赤坂が横浜打線に打たれる。2回、ツーアウトまで取りながら金龍神にセンター前ヒット、渡部に死球を与えてランナーをためると、キャッチャー武慎剛にレフト前タイムリーを浴びて同点。3回、ハイパーに逆転のソロホームランを打たれたのもツーアウトになってからだった。あと一人というところで打たれるのはもったいない。


 5回表、クレイトンの球威が落ちてきたところで大連が反撃を開始した。先頭打者はピッチャーの赤坂だが、レフト線へ引っ張り二塁打となった。星渡のセカンドゴロで三塁まで進むと、柳中平がショートの頭上を越すタイムリーヒットを打って赤坂生還。さらに棚橋四球で一二塁から林による走者一掃のツーベースで一気に逆転した。


 昨日のデジャブか。いや、今日の横浜は昨日とは違っていた。一死後、クレイトンの代打で登場した稲葉直仁が3ベースヒットでチャンスを作ると、トップに戻って市川が三遊間を破るタイムリーヒットで得点。朴哲稀が送り、3番ハイパーが右中間にタイムリーヒットで同点。さらに室田がライトオーバーでフェンス直撃の二塁打を放ち、ハイパーが一気に逆転のホームを狙ったが林の返球に阻まれて憤死。惜しくも逆転ならず。赤坂は直後の打席で代打を送られて5回4失点で降板。先発はともに5回までで降板し、リリーフ勝負が始まる。


 先に動いたのは横浜。6回、大連の2番手として登板した伊東からスレッドがホームランで逆転。しかしそれからの横浜は淡白だった。伊東は最初のホームラン以降は安定したピッチングを見せて2回を1失点とそこそこ整えてきた。横浜のリリーフは6回の江島、7回の加谷はともに3人で抑えたが8回にムードが変化する。


 8回から登板したのは左腕の下原。先頭の清水は粘られたもののライトフライに打ち取ったが、伊東の代打古池に対しては四球。続く星渡にはスライダーを引っ張られてライト前ヒット。柳は三振に仕留めたが棚橋に逆転の3ランホームランを打たれてしまった。ここまで無安打だった棚橋に対して下原は慎重でありすぎた。2球連続でボール球とカウントを苦しくしたところで投じた甘いスライダーをジャストミートされ、打球は大連ファンの集うレフトスタンドに吸い込まれた。


 8回は平野、9回は比山が横浜の打者を抑えてシーソーゲームに終止符を打った。大連の通算成績はこれで26勝15敗6分となった。前半戦12試合を終えて7勝3敗2分と好ペースで勝利を挙げている。ベテラン伊東は今季初勝利。リリーフとしてなかなかの仕事を続けており頼もしい。野球人生は怪我が多くなかなか実力をフルに発揮できなかったが、精神的に安定しているクレバーな投手である。

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