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ラブコメのモブキャラがこんなにも辛いとは  作者: 佐和田
モブの気炎万丈日記(2編)

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20/26

モブと王子様


「んー来てくれてありがとうね、日野くん」

「何ですか」

「三鷹様からの伝言さ、徳唯」

「いますぐ襲撃したいが、こちらも準備というものがある、2週間だ、それ以内に2人を助けるんだな、もっとも、俺は世界線変動したことがわかる体のようだから、そう簡単にはいかないぞ、面白いショーを期待しているよ、日野颯」

「果たし状、か」

「多分違う」

「まぁいい、三鷹様の言っていることは大体わからないから、まぁ、頑張れ」

「頑張れって、日野颯をやっつけるぞーとかないんですか」

「まぁ、そういう命令がきたら、全力で潰そう、か」


なんなんだよ……


「それじゃあな」

「……」


2週間、どういう意味だろうか


ー教室ー

ったく、災難続きで困ったものだ……


「ねぇ、明日帰ってくるらしいよ」

「本当?!やっと会えるのね!」

「どうしよ、何あげようかな」

「ちょっと、抜け駆けはなしよ!」

「そーよそーよ!」


"ざわざわ"


「なんだー?」

「あいつが帰ってくるんだとよ」

「荻窪、誰のことだ」

「1年の途中で留学にいった、あのイケメン」

「あぁ……あいつか」


スポーツ万能、成績優秀、その容姿、名前さえも彼を輝かせるほどの強キャラ…


ー9月3日ー

「ねぇ見た?」

「見た見た、体育倉庫にいたおっさん」

「何それ?それじゃなくて、あのお方よ」

「あのお方…あぁー!」

「HRを始めましょー」

「噂をすれば…」

「はい、この前留学から帰ってきて、これからみんなのクラスメイトにな」

「「「「「八王子様ーー!!」」」」」

「る……」

「帰ってきた、帰ってきたぞ、この日本に!優満高校に!この八王子はちおうじ(あかつき)が!」

「きゃー!!かっこいいーー!!」


だが、女だ。だが、彼と言いたくなるほどの見た目だ。こいつ…自分のスペックの高さを理解し、いい感じに人を利用する性格なとこがある。それでも男女共に人気が高いが……


「「こういうタイプ苦手なんだよな〜」」


………


「真似すんなよ」

「そっちこそ…」

「久しぶり、荻窪くん、日野くん!」

「おぉ、久しぶり」

「久しぶり」

「中野さんに…君は?」

「転校してきた立川進だ、よろしく、八王子"さん"」

「あっ」

「やっちまったな、立川」

「えっ、どういうこと?」

「「「「「はぁ〜〜〜??」」」」」


あーあ、かわいそうに


「あんた、何でさん付けなの?」

「いや、初対面だし…」

「八王子"様"よ?'さん'でも'くん'でも'殿'でもなく"様"!」

「なんて失礼な人なの」

「かっこいいと思っていたのに」

「信じられない!」

「呆れた」

「な、何でーー?!?!」



ー昼休みー

「そういうことは早く言ってくれよ日野ー!」

「悪い悪い」

「思ってないだろ…」

「それより、そろそろ作戦を実行しようと思うんだ」

「作戦?」

「あぁ、実はな、四ツ谷鋼さんっていう人を見つけたんだ」

「それって、前に日野が言ってた、秘密基地メンバーの1人か?」

「あぁ、本当奇跡だったよ」



ー9月2日秋葉原万世橋付近ー

東さんの面会に行ったけど、結局何もわからずじまいだったな…これ以上質問してもしょうがないのかな……


"ドカッ"

「あっ、すいま……」

「すんません!」


嘘…まさか……


「鋼さっ」

「お待たー!」

「やっとかよ」

「タクシー呼んどいたから、行こ?」

「あぁ」


なっ、誰だよ……あの女…………



ー現在ー

「ていう感じ」

「ちょっと待て、お前先生の面会行ってたのかよ!」

「ちょっ、しー!」

「あっ、すまん」

「何が聞き出せるかなーって、でもまぁそんな甘くなかったね」

「あとさ、最後のなんだよ」

「最後って?」

「"誰だよ……あの女………"って、お前前世メンヘラ女かよ」

「な、いや普通に誰なのかなって」

「うるせーメンヘラ男!」

「ちょっ、そんなあだ名つけるなー!」


"キッ"


今のは、上履きの音!!


「誰だ、盗み聞きとはいい度胸じゃねえか」

「……」

「…ちょっと待ってくれ、そんなつもりはなかったんだ」

「八王子様」

「やぁ日野くんに……立山くん?」

「立川だ!ちゃんと覚えてくれ」

「あぁ、すまないね」


八王子、相変わらずだな


「まぁいい、それより日野くん、小金井先生に面会しているそうじゃないか」

「最初から聞いてたのか」

「悪気はないんだ、ただね、僕も会いたいんだ、1年の時にお世話になったから」

「……ニュースでも出てくる秋葉原の警察署にいる、行きたいなら1人でいったら」

「そんな寂しいことを言わないでくれよ、僕はか弱い女の子だよ?そんな子を1人で行かせるのかい?」


……昔の俺だったらすっごく喜んでたんだろうな


「わかった」

「よかった!なんか日野くん反応ないし、諦めの境地だったから…それじゃあ明日の放課後校門の前で待っている」

「わかった……」


こんなのんびりしている暇はないのに……


「それじゃあ!日野くん!立原くん!」

「立川だ!何なんだあいつは」

「さぁ、な」


八王子暁、気をつけたほうがよさそうだな



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