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ワープした先はどこかの港町だった。
なるほど、こういう事か。
街中を適当に散策してみたが、ここの施設の店員とかスタッフはみんな、水兵服を着た女の子達だった。
「水兵の町…か」
女しかおらず、水兵を制服とし、独自の社会を形成して暮らしている異人の一種、水兵。
そして、その水兵しか住んでいない町。
噂には聞いてたが、本当にあったとはな。
店員やスタッフの中にはまだ慣れてないのか、物を運んでる途中で転んだりオーダーを間違えたりする子が結構いた。
ま、新人なら仕方ないよな。
…と、普通なら思う所だ。
でも、何故かそれは違うような気がした。
案内所の子にそれとなく聞いてみたら、町で働いてる子達のリーダーは町で一番大きい灯台にいるとの事だったので、見えた限りで一番でかい灯台にやってきた。
「あら、人間の方?どうかしました?」
服と帽子に緑の帯が入った子が出迎えてくれた。
「あーいや、大した事じゃない。
最近この町にきた奴が行方不明になってるそうだが…
犯人はあんただろ?」
「…なんでそんな事を?
それに、もしそうだったとして、どうするつもり?」
「あんたを倒す。
俺は、今回の事件の元凶を倒しに来たんだ」
するとその子は、嘲笑うような顔をした。
「はあ?…って、なるほど。魔力を持ってるのね。
でも、そんな事で思い上がらないで欲しいものね。
ただの人間が、私達相手に何ができるって言うの?」
「出来るさ、殺す事もな」
「へぇ…言ってくれるわね」
水兵は言葉を切った。
「…ならやってみなさいよ!
奥義 [滅びの日の流星]」
俺は奥義とかいうものは使えやしない。
けど…
「[皇の一声]」
「えっ!?
…そんな!まさか!」