七十二話
更新遅れてすみません。
別に何かを狙った事じゃなくて、この作品をこのまま終わりにしようか?
それとも、もうちょっと続きを書こうか悩んでいただけです。
まあ、いまだに悩んでいるので、こんな最終話です。
「もうすぐだ……」
俺はエターナに向かう馬車の中で一人呟く。
処刑騒ぎから半年後、新生エターナは帝国と同盟。
俺は帝国外交官として、エターナに赴任する事になった。
当初の予定では、彼女と対等の立場でここに立ちたかったのだが。
ここまでたどり着いたのだから、贅沢は言うまい……。
そういえば、エターナの元宰相ローマンは全財産没収の上、国外追放になったとシェリーの手紙に書いてあった。
俺が仕組んだことだが、隣国、国民の前であれだけの罪を暴露されたのだ、国外追放ぐらいで済んでよかったな。
っと思わないで欲しい。
あの時受けた屈辱は、今でも鮮明に覚えている。
ちゃんと行く先々でも、色々仕組んであるから安心して追放されて欲しい。
「テイル様。私たちがいる事忘れて、窓から遠くを見てますけど……どうしましょう?」
隣に座るリュカが、何か囁いている。
「私の信じる神も、『きもっ!』と言ってますが……どうしましょう?」
向かいの席でドン引きしているイリーナ。
「シッ! そう言ってやるな。今ぬし様は、『なんか、哀愁漂う俺って、カッコ良くない?』と思っておるのじゃ。生暖かい目で見てやるのが、優しさじゃ」
何かを悟ったように語るシオン。
「うるせーな! 周りでごちゃごちゃ言うな! せっかくの気分が台無しだろ!」
馬車の中で吠えるが、姉妹たちはツンッと横を向いて俺を無視した。
そう。
俺たちは今、特別外交官としてエターナに向かっている馬車の中なのだ。
もちろん、第十二兵団全てを連れて来れるわけは無く、護衛として副官のイリーナとシオン。
補佐役のリュカと護衛一〇〇名だけだ。
それに、イリーナとシオンは挨拶が済んだら交互に魔都に戻り、第十二兵団の面倒を見なければならない。
なかなか、家族と言っても一緒に居られないものだ。
でも、
もうすぐ……。
「あ! 城門が見えてきました!」
リュカの声の先を見れば、エターナの城門。
そして、そこに人影が一つ。
言うまでもない。
城門の前に立っているのは…………。
「シェリー!」
俺は我慢できず、馬車が止まる前に扉を蹴破って飛び出した!
もちろん、転がりまくった。
せっかくの一張羅が台無しだ。
だが、よろよろと立ち上がろうとする俺に駆け寄り、白磁のような手が差し伸べられる。
そして、
「おかえり、テイル!」
お日様のような笑顔の彼女がいた。
「あ……ああ。ただいま!」
俺はギュッと差し出された手を握り立ち上がり、その勢いで彼女に抱きついた。
「それと、これからも……ぎゅはっ!」
「きっ! きゃぁぁぁああああ! テ、テイルと、手つないじゃった!」
俺の体を突き放し、器用に後退していくシェリー。
当然の如く、再び地面に転がされる俺。
「ああ。婚約者に戻っても、まだまだ先は長いか……」
道を外れた草原で大の字にの転がり、俺は頬を撫でる風にそう呟いた。
<了>
『俺と彼女の世界を巻き込む痴話喧嘩』いかかだったでしょうか?
その後の話しや続編も考えていますが、どうしようか考えがまとまっていません。
続きが見たい! なんて少しでも考えている奇特な方がいれば、ブックマークや評価はなしでも、感想頂けるとありがたいです。
最後に、この駄文を最後まで見て下さった方々、本当にありがとうございました。




