四十話
すみません。昨日更新したつもりなのですが、してませんでした!
夢でも見てたのでしょうか?
「テイルさん!」
「ぬし様!」
その声に聴き覚えがあった。
ああ、確かテイルと一緒いた娘らだ。
彼女らは馬から飛び降りると同時に私の前に立つ。
「テイルさんを放して下さい! テイルさんは私たちが助けます!」
「リュカが今、最高の治療チームを集めちょる。だから早く! ぬし様を助けるためじゃ!」
二人の言葉に、希望の光がさした。
「助かる? テイル……助けてくれるの?」
無言だが力強く頷く二人。
『こいつらは敵で、テイルを渡しから奪おうとする恋敵(敵)だ!』
心が警告を鳴らす一方で、
『この娘たちは、私と同じくらいテイルを大事に思ってくれている』
そう信じてしまう自分がいた。
「お願い……テイル……助けて! お願い……お願いします! 彼を、テイルを助けて下さい!」
結局私は、テイルには見せられないだろう、クシャクシャな顔で彼女らに懇願し、彼を手放す。
「お願いします。テイルを助けて下さい!」
いつの間にか私は地面に額をこすり付け、頭を下げていた。
「姫様! 何を……」
もぞりと動いた黒い影を、私はその格好のまま容赦なく手を振り吹き飛ばす。
彼を助ける為なら、私はなんだってする。
こんな軽い頭なんて、地面が陥没する位こすり付けてみせる!
「シェリー姫、御顔を上げて下さい。我々は最善を尽くします」
そんな私の決意を汲んでくれたのか、彼を抱きかかえた薄い金髪の少女が優しい言葉を掛けてくれた。
「ぬし様はわっちらの家族じゃからな、悪いようにはせん」
微笑む黒髪の少女に、私はうまく微笑み返せたのだろうか?
「一刻を争うので、追撃は無しにして下さい! では!」
馬上の金髪少女がテイルを大事そうに抱え、そう告げた。
ついて行きたい気持ちを必死で押さえ、私は私の仕事をすることにした。
彼女らを見送るのもそこそこ、私はその場で立ち上がると、
「作戦終了! 全軍帰還する! 敵の敗走を追撃する者は私が粛清する」
有無を言わせないほどの威圧感を出し、そう告げた。
そして、
私はテイルのいない、白黒になりつつある世界で覇気のない勝ち鬨を上げた。
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