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92 七不思議、恐るべし

俺はその古い扉に触ろうとした。

だがドアノブに触った瞬間、なにか結界のようなものに阻まれる。

「おい、どうするんだよ」

「こうすればいい」

俺は鎌を使って『結界破り』を発動し結界をかき消す。

「さ、行こうぜ。そこの口裂け女さんも…」

「あ。私のことはシズカと呼んでください」

シズカさんか…

日本人のような名前なのは気のせいだろうか?

「ではシズカさんも行きましょう」

「はい」

俺はドアノブを捻った。そしてドアを開ける。

するとなかから黒い人影が現れた。

四人も。

俺はバタンと扉を閉める。

・・・

四人を静寂が包んだ。

「…ヘンリー」

「なんだ?」

「あれは…前回もいたよな?」

その時、ドアがギィーと音を鳴らして開いた。

それを俺たちは全力で閉める。

「うぉおおおおおお!!!もう少し、耐えろ!」

そして扉が閉まったのと同時に俺は『完全掌握』で絶対に開かないようにした。

「…帰ろう」

みんなは同時に頷いた。



俺はその日の夜、夢を見た。

俺の影に「偽善者」と言われ続け最終的には殺される。

それが永遠に続くのだ。

俺が起きると時間はもう次の日の夕方だった。

シャルによると俺はついさっきまでうなされていたらしい。

「…あんな悪夢もう二度とごめんだな」

その日はみんなで一緒に出掛けて散歩をすることにした。

シャルが外に出て気分転換しましょう!とか言ってたから来たのだが…

「混んでるな」

「ですね」

「そこのお店でゆっくりするか?」

「そうしようよ!」

ソフィアちゃんが元気に意見を述べた。

「…見つけた」

唐突に変な声が聞こえた。

よく見ると人混みのなかに俺とそっくりな黒い人影が見える。

それはやがてあのゴミくず教師の姿に変わった。

「お前のせいで、お前のせいで私はぁあああああ!!!」

その元教師がこちらに走ってくる。

その手元にはナイフがあった。

やつの目にはソフィアちゃんしか映ってない。

ソフィアちゃんがやつの存在に気付き叫び声をあげる。

「危ないっ…!」

俺はソフィアちゃんの前に躍り出た。

そしてそのナイフが俺に突き刺さる。

「がはっ…!」

やつが逃げようとするが俺が最後の最後で『永遠の苦』を発動し足を止める。


《血液の大量出血を確認しました。『神器・死神の王』を自動起動します。称号『血に飢える者』を獲得しました。続けて『治癒魔法』を自動発動します》


俺はその場で倒れる。

シャルがなにか言っているが聞き取ることができない。


《魔力の低下を確認しました。スキル『魔力低下抑制』を自動発動します》


色々とやりたいことがあるのにここでまた死ぬのか?

いや、死は免れるだろう。

『神器・死神の王』があるからな。

だが良くて記憶喪失だろう。

そうしたらほぼ俺個人としては死と同定義である。

でもさすがに七不思議だからってこれはないだろう。

七不思議、恐る…べし…。

そこで俺の意識は途絶えた。





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