ゴモリ
二人目です。おっきいです。
屋根なしの場所で朝になったかどうかを判断するには、日の光が瞼を刺すように輝いていたこと、体が朝露で幾分湿ってきたことでわかる。
だが僕は柔らかい感触で目を覚ました。寝る前にこんな柔らかいものを持っていた覚えはないし、蛇が体温を求めて寝ている間に這ってきたかと思ったけど、蛇のあの乾いた鱗の感触とも違う。
柔らかくて、すべすべして、いつまでも触っていたくなるほどに心地いい。
周りはまだ薄暗いうえ寝起きなのではっきりとは見えないが、横向きに寝ている僕の目の前に白いものが映っている。
目が慣れてくると、なにがあるのかがはっきりとわかった。
黒い髪をした美幼女が僕の目の前で寝ていたのだ。
鴉の羽が濡れた時のような艶のある黒髪は肩まであって、それが外見の割には非常に大きい胸を覆っている。ロリ巨乳と言うやつだろうか。
花の蕾のような可憐な唇、整った鼻梁、大きい目を彩る髪と同じ色の長いまつげ。魅力にあふれるあどけない顔立ちは、将来まちがいなく美少女になることを確信させてくれた。
というか、この子誰?
僕は昨日確かに一人で寝たはずだ。ましてやここは山の中で、この子がうっかり迷い込んできたとも思えない。
ヒアが思い余って追いかけてきたということも考えたけどどう見てもヒアじゃない。
僕が柔らかさを堪能しながらも混乱していると、混乱の火種がゆっくりと目を開けて僕をその大きい瞳の中に捉えた。
つまり目が合った。まずい。悲鳴でもあげられるかも。
「むふふー」
だがその子はあろうことか、僕をぎゅっとハグして、頬ずりしてきた!
大きな二つのふくらみが僕の顔に押しつけられている。
柔らかくて、いい匂いがして、気持ちいい。女の子ってなんでこんなに甘い匂いがするんだろう?
じゃなくて! 息が、息ができない!
この子見た目幼女なのにかなり力が強い。僕が全力でもがいても振りほどけない。
やがてその子はハグしていた腕を緩めると、僕の目を真っ直ぐに見て、真剣な声で言った。
「おはよーございますー、ご主人様。私はあなたの精霊、ゴモリと言います。以後よろしくお願いします、ご主人様っ!」




