第83話:圧倒的な神の威光
一、 炉の爆発と黄金の防壁
「……僕は、空箱じゃないッ!!」
絶望の奈落の底で、少年料理人アルの叫びが轟いた。
その声は、第二使徒エノクが放った絶対静止の冷気を、第三使徒バアルが展開した概念封殺の無音空間を、そして第一使徒補佐メリエルがもたらした世界の法則を書き換える不吉な神聖音波を、真っ向から突き破る力強さを持っていた。
アルの胸の奥底。
魔力を持たない彼の体内で、ただ一つ、生命の根源的な熱を生み出し続ける奇跡の器官『炉』。
これまでは、料理を作るため、あるいは仲間たちを温めるために静かに燃えていたその炉が、今、かつてないほどの狂暴な勢いで炎を噴き上げていた。
ゴォォォォォォォォォォォォォォォッ!!!!
アルの小さな身体から、目も眩むような【黄金のオーラ】が爆発的に吹き上がる。
それは、カルムの放つ群青と緋色の極光炎のように、物理的なものを焼き尽くす破壊の炎ではない。
凍え切った世界に春を告げ、生命の息吹を呼び覚ます、純粋無垢な『体温』の塊。人が誰かを思いやり、共に食卓を囲んで笑い合う時に放たれる、人間という種の根源的なエネルギーであった。
「……バカな。何ですか、あの光は」
空中に浮遊する新・聖女セラフィナが、白磁の仮面の下で信じられないものを見るように声を震わせた。
「魔力ではない……。神聖マナでも、精霊の力でもない……。ただの泥にまみれた人間の子供が、どうしてこれほどまでに圧倒的な『熱』を放出できるというのです!?」
セラフィナの背後で回転する神聖光環が、アルから放たれる黄金の波形に干渉され、不規則なノイズを上げ始める。
「下がれ、セラフィナ。……あの特異点の力は、お前の理解の範疇を超えている」
第二使徒エノクが、冷酷な瞳を細めてセラフィナを制した。
エノクの指先からアルの額へと向けて放たれていた、空間を絶対零度で凍結させる神威の光線。
それが今、アルの身体から溢れ出す黄金の熱の壁に衝突し、ジュワァァァァァァッ! という凄まじい水蒸気を上げて蒸発させられていたのだ。
「……私の『絶対静止』を、ただ立っているだけで中和しているだと……?」
エノクの顔に、明確な屈辱と焦燥が浮かぶ。
「ただの熱エネルギーではない。……あの黄金の光は、私の『静止』という概念そのものを、『生命の躍動』という対極の概念で相殺しているのだ。……なるほど、主神アルファ様がこの特異点を最優先排除対象に指定した理由が、よく分かりました」
エノクは、法衣の袖を翻し、両手をアルへ向けた。
「だが、所詮は一人。……神の代行者である我々三人を前に、その程度の熱で抗えるなどと錯覚しないことですッ!」
エノクの両手から、先ほどの数十倍もの質量を持った【絶対零度の氷槍】が無数に生成され、アルへ向かって豪雨のように降り注いだ。
一本一本が、触れた瞬間に肉体を氷の彫像へと変える死の槍。
「……見切れるッ!」
アルは、逃げなかった。
彼の漆黒の瞳には、世界のあらゆる因果と事象の繋がりを視覚化する【真理の目】が、黄金の光を帯びて完全覚醒していた。
迫り来る無数の氷槍。その軌道、速度、そしてそれを構成するマナの『結び目』が、アルの目にはっきりと白と黒の糸として視認できている。
「【真理解体・千切り】ッ!!」
アルが、手にした黒鉄の包丁を、神速の領域で振るう。
カキィィィィィィィィィィィンッ!!!!
金属が弾け飛ぶような甲高い音が連続して鳴り響く。
アルの小さな身体が、黄金の残像を残しながら氷槍の雨の中を舞った。
包丁の刃が氷の槍そのものを物理的に斬り砕いているのではない。氷槍を形作っている『絶対零度のマナの結合糸』を、極限の精度でピンポイントに断ち切っているのだ。
糸を断たれた氷槍は、アルに到達する直前で次々と形を失い、ただの冷たい水しぶきとなって床に降り注いでいく。
「……バカな! 私の氷槍を、ただの包丁で……解体しているだと!?」
エノクが驚愕に目を見開く。
「料理人にとって……冷たい氷を砕くのなんて、下ごしらえの基本だッ!」
アルは、無数の氷槍をすべて切り伏せながら、エノクへ向かって一気に距離を詰めた。
「カルムたちを……よくもこんな冷たい目に遭わせてくれたなッ!」
二、 概念封殺者バアルの壁
「エノクよ。感情に流されて出力の計算を誤るとは、お前らしくもない」
アルの刃がエノクに届こうとしたその瞬間。
地響きのような重低音の合成音声とともに、巨人のごとき第三使徒バアルが、アルとエノクの間に立ち塞がった。
「目標の接近を検知。……これより、物理的および概念的脅威の完全封殺を実行する」
バアルが、その巨大な右手に握る刃なき『無の聖杖』を、アルの顔面へ向けて無造作に振り下ろした。
風切り音すらない、不気味なほど静かな一撃。
しかし、アルの【真理の目】は、その杖が帯びているおぞましい性質を瞬時に読み取っていた。
(あの杖……触れたもののエネルギーを、強制的にゼロにしちゃうんだ……!)
先ほど、アルが『炉』の熱を放とうとした際、燃え上がる前に掻き消されたのと同じ原理。
あの杖に包丁が触れれば、包丁に込められたアルの命の熱も、さらにはアルの運動エネルギーそのものも吸い取られ、その場に縫い付けられてしまう。
「なら……触れる前に、切るッ!」
アルは、空中へ飛び上がり、バアルの『無の聖杖』の軌道をギリギリで躱しながら、その杖を持つバアルの巨大な右腕の【関節部分のマナの糸】へと狙いを定めた。
「【真理解体・関節断ち】ッ!」
アルの黒鉄の包丁が、黄金の極光を引いてバアルの右腕へ迫る。
だが——。
ブゥゥゥゥゥゥゥゥン……ッ!!
アルの刃がバアルの装甲に触れる直前。バアルの背中に背負われた巨大な『白銀の概念鏡』が、不気味な脈動を始めた。
「……概念干渉、確認。……対抗処理、起動」
その瞬間、アルの包丁に込められていた黄金の熱が、まるで掃除機に吸い込まれるように、バアルの背中の概念鏡へと急速に吸収されてしまったのだ。
「なっ……!?」
アルの目が見開かれる。
熱を奪われ、ただの黒い鉄の塊に戻ってしまった包丁。
それがバアルの絶対装甲にカンッ!と弾かれ、アルの手が強烈な痺れに襲われる。
「理解しなさい、特異点」
バアルの合成音が響く。
「我が背の『概念鏡』は、自身に向けられたあらゆる敵対エネルギーを鏡のように吸収し、自らの動力へと変換する無現の機関。……あなたが熱を放てば放つほど、我は強大になり、あなたは干からびていく。……それが、主神アルファ様が定めた『無力化の理』だ」
バアルは、弾き返されて空中で体勢を崩したアルへ向かって、巨大な左拳を容赦なく振り抜いた。
ドゴォォォォォォォォォォンッ!!!!
「がはぁぁぁぁぁぁっ!!」
アルの小さな身体が、まるで巨大なトラックに撥ねられたかのように宙を舞い、奈落の石壁へと深々と激突した。
「ゴホッ……ゲホッ……っ!」
アルの口から、鮮血が大量に吐き出される。
背中の骨がミシミシと悲鳴を上げ、視界が真っ赤に染まる。
「アル様ッ!!」
意識を失いかけていたセリアが、悲痛な叫びを上げた。
「……エネルギー残量、著しく低下。トドメを刺す」
バアルが、無慈悲な足音を立てながら、壁にめり込んでいるアルへと歩み寄る。
「まだだ……ッ!」
アルは、血塗れの顔を上げ、震える両足で壁を蹴って再び立ち上がった。
「僕の熱が……吸収されるなら……吸収しきれないくらいの、デカい火を燃やすだけだッ!」
アルの胸の『炉』が、さらに限界を超えて駆動する。
心臓の鼓動が早鐘のように鳴り、全身の血管が破裂しそうなほどの圧力で黄金のマナが巡る。
「カルムが……命を懸けて俺に教えてくれたんだ!……火ってのはな、出し惜しみするもんじゃない。全部燃やし尽くして、初めて本物の『火力』になるんだよッ!!」
アルの全身から、先ほどとは比にならない、奈落の空間全体を真昼のように照らし出す【超絶たる黄金の極光】が爆発した。
バアルの背中の概念鏡が、その異常な熱量を感知し、ピピピピピ……!と激しい警告音を鳴らし始める。
「……警告。吸収許容量、限界値へ接近。……熱量の上昇速度が、予測モデルを逸脱しています」
バアルの合成音声に、初めて「処理落ち」のようなノイズが混ざった。
「食らえェェェェッ! 【真理創生・太陽のフルコース】ッ!!!!」
アルが、極限まで高めた熱を黒鉄の包丁に収束させ、バアルの巨体へ向かって真っ向から突進した!
その一撃は、吸収される前に概念鏡の許容量を完全にパンクさせるほどの、純粋で圧倒的な命の輝きであった。
三、 真理改変、覆される物理法則
だが。
アルの包丁がバアルの概念鏡を捉え、その無敵の盾を砕き割ろうとした、まさにその一瞬。
「……嘆かわしい。無駄なことにエネルギーを浪費する、愚かなバグよ」
冷たく、透き通った、そして世界で最も残酷な声が、アルの脳内に直接響いた。
第一使徒補佐、メリエル。
彼女は、空中から降りることもなく、ただ片手に持った『創世の法典』のページを、人差し指でツッと撫でただけだった。
その瞬間。
フッ……。
アルの全身を包み込んでいた、あの圧倒的な黄金の熱。
バアルの概念鏡すらもパンクさせるほどの太陽の如き火力が。
まるで、最初から存在しなかったかのように、音もなく、煙すら上げずに【完全に消滅】したのだ。
「……えっ?」
アルは、自分の身に何が起きたのか理解できなかった。
バアルに吸収されたのではない。エノクに凍らされたのでもない。
ただ、熱という現象そのものが、世界から「消去」されたのだ。
「な……僕の……火が……」
熱を失い、ただの鉄の塊に戻った包丁が、バアルの装甲に空しくコツンと当たる。
次の瞬間、バアルの無慈悲な裏拳がアルの腹部を深くえぐった。
「がはッ……!!」
アルは血反吐を吐きながら床を転がり、エプロンはボロボロに引き裂かれた。
「アル殿ッ!!」
氷漬けになったエレナの意識の奥底で、悲鳴が上がる。
「何が……どうなったのです……? あの少年の熱が、一瞬にして……」
セラフィナですら、メリエルの行った事象の異常さに息を呑んだ。
メリエルは、十二枚の光の羽を静かに羽ばたかせながら、冷ややかに告げた。
「私の持つ『創世の法典』は、この世界を構成する物理法則そのものを書き換える権限を持っています。……私は今、この奈落の空間における【熱力学の法則】を、一時的に『無効』に書き換えました」
「法則を……書き換えた……!?」
「ええ。この領域内では、どれほどあなたがマナを燃やそうと、分子を運動させようと、『熱が発生する』という結果には結びつかない。……あなたが必死に燃やそうとしているのは、水の中で火打石を叩いているのと同じ、無意味な行動なのです」
それが、第一使徒補佐・真理改変者メリエルの神威。
相手の攻撃を防ぐのではなく、相手の力そのものを「世界のルール」として禁止してしまう、神の如き絶対権能。
「熱が……出ない……?」
アルは、血を流しながら、必死に胸の『炉』を動かそうとした。
心臓は激しく動いている。マナも体内で暴れ回っている。しかし、それが身体の外へ出た瞬間、世界がその熱の存在を許可せず、虚無へと還元してしまうのだ。
「反則だろ……そんなの……ッ!」
アルが、歯を食いしばりながら叫んだ。
「ルールを勝手に変えるなんて……そんなの、料理でもなんでもない! ただのズルじゃないかッ!」
「ズル、ですか。人間の使う貧弱な語彙ですね」
メリエルが、嘲笑うように目を伏せた。
「ルールを定めるのは神です。我々使徒は、そのルールを執行するシステムに過ぎない。……システムに逆らい、己の熱を押し付けようとするあなたこそが、この世界における最大の『反則者』なのです」
四、 絶望の神罰連撃
「メリエル様の手を煩わせるまでもない。……このバグは、私が処理します」
エノクが、音もなくアルの背後へと回り込んでいた。
その手には、アルの熱が封じられた今、何一つ妨げるもののない『絶対零度の氷剣』が握り締められている。
「料理人と名乗るのなら……自らが切り刻まれる冷たさを味わうがいいッ!」
ズバァァァァァァァァァァンッ!!!!
エノクの氷剣が、アルの背中を袈裟懸けに深く切り裂いた。
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
アルの口から、絶叫が迸る。
肉を斬られる激痛以上に、傷口から侵入してくる絶対零度の冷気が、アルの全身の神経を刃で削り取るような凄まじい苦痛をもたらす。
「どうしました? 先ほどの勢いは。熱が出せないのなら、ただの無力な子供ではないですか」
エノクが冷酷に笑い、さらに二撃、三撃と、アルの小さな身体に氷の刃を叩き込む。
「がはっ……ぐうぅ……っ!」
アルは、必死に包丁で受け止めようとするが、熱を失った黒鉄の包丁では、使徒の神聖武装を受け切ることはできない。
刃がボロボロに欠け、アルの両腕の筋肉が断裂の悲鳴を上げる。
「……抵抗は無意味だ。概念封殺、実行」
エノクの連撃で体勢を崩したアルへ向けて、今度はバアルが『無の聖杖』の末端から、重力波の如き「圧壊の波動」を放った。
ドゴォォォォォォォォォォォォンッ!!!!
「ぐあっ……あぁぁぁ……ッ!」
アルの身体が、見えない巨大なプレス機で上から押し潰されたかのように、奈落の石畳にめり込んだ。
全身の骨が軋み、内臓が破裂しそうなほどの重圧。
呼吸すらまともにできない。
エノクの絶対零度。
バアルの概念封殺。
そして、それらの前提として、メリエルによってアルの『熱』そのものが世界から禁止されている。
完全なる詰み。
これまでの旅で、どんな強敵が相手でも、決して折れることなく知恵と熱で乗り越えてきたアルだったが、今回ばかりは次元が違いすぎた。
相手は、アルの存在そのものを概念レベルで否定してくる「神の理不尽」そのものだったのだ。
「……ハァ……ハァ……っ」
アルは、石畳に這いつくばり、己の血で水溜まりを作っていた。
指一本動かす力も残っていない。
視界は真っ赤に染まり、次第に暗闇へと沈みかけている。
「……哀れな。それが、神に逆らった者の末路です」
上空から見下ろすセラフィナが、満足げに溜息をついた。
メリエルが、空中で『創世の法典』を静かに閉じた。
「終わりですね。……エノク、バアル。その特異点を、チリ一つ残さず空間から消去なさい。……その後、この奈落の不適合者たちもすべて氷結処理し、大氷期を次のフェーズへ移行させます」
「御意」
エノクとバアルが同時に頷き、アルの頭上へと、それぞれ最大出力の「絶対零度の氷槍」と「無の圧壊球」を生成した。
「さようなら、特異点。……あなたの温かな食卓の幻影は、ここで永遠に凍りつくのです」
五、 絶望の淵で繋がる誓い
(ダメだ……)
アルの意識が、深い、深い泥の底へと沈んでいく。
(身体が……動かない。包丁が……握れない……)
カルムを助けられなかった。
エレナさんを、オルタを、セリアさんを、奈落のみんなを……護れなかった。
僕は結局、ただの無力な子供だったんだ。
世界を温める太陽になんて、なれやしなかったんだ。
アルの漆黒の瞳から、最後の光が消えかけようとした、その時。
『アル殿……』
アルの耳に。
いや、アルの魂の奥底に。
凛とした、そしてどこまでも深く、優しさに満ちた【騎士の声】が響いた。
(エレナ……さん……?)
『君は……一人ではない』
ズズッ……。
アルの背後で。
エノクの放った絶対零度の冷気を浴び、セラフィナの概念消去光によって全身の甲冑を砕かれ、死の淵を彷徨っていたはずの【不滅の盾】。
エレナ・ルミナスが。
己の流した血溜まりの中に、震える両手をつき、ゆっくりと、だが絶対に引かない意志を持って、身を起こし始めていたのだ。
『アル殿……。君が作ってくれたスープの熱は……メリエルの法則書き換え如きで、消え去るようなチャチなものではないッ!』
「な……ッ!?」
エノクが、信じられないというように目を見開いた。
エレナの身体。
メリエルによって「熱力学の法則」が書き換えられ、熱が発生しなくなったはずのこの空間において。
エレナの砕けた白磁の甲冑の隙間から、チリチリと、微かな、しかし確かな【青白銀の極光の熱】が、再び灯り始めていたのだ。
「バカな……! 私の書き換えた法則領域内で、なぜマナが熱を帯びるのですかッ!」
常に無表情だったメリエルの顔に、初めて明確な「動揺」が走った。
エレナは、折れた聖剣『星霜』を杖にして、血塗れの身体を引きずりながら、アルの前へと立ち塞がった。
「法則だと……? 笑わせるな、使徒どもよ」
エレナの青い瞳が、極限の死地にあって、かつてなく美しく、気高く輝きを放つ。
「アル殿が私にくれたのは……空間の分子運動などではない。魂と魂が触れ合い、命を繋ぎ合わせようとする、人間の『体温』だッ!」
エレナの心臓の奥底。
そこには、アルが自身の血を流しながら飲ませてくれた『氷解のポタージュ』の熱が、アルの想いと共に、物理法則などという次元を超えた「概念の核」として燃え続けていたのだ。
「魂の熱は……神の定めたルールなどでは、絶対に縛れはしないッ!!」
エレナが絶叫とともに、折れた聖剣を天へと掲げる。
その瞬間。
エレナの魂に宿っていたアルの熱と、エレナ自身の『アルを護る』という騎士の誓いが完全に融合し、奈落の暗闇を切り裂く、規格外の【不滅の創世極光】が爆発的に吹き上がった!
「エレナ……さん……!」
アルの瞳に、再び光が戻る。
「アル殿……休んでいろ。君が私を護ってくれたように……今度は私が、君の『太陽』を護り抜く番だ」
エレナは、血に染まったマントを翻し、三体の使徒が放つ圧倒的な神威のプレッシャーの前に、ただ一人、気高き不滅の盾として完全なる復活を遂げた。
空を覆う神の威光。絶望の理不尽。
その前にあって、決して折れることのない人間の誇りと絆。
次なる戦いの舞台は、己の過去と罪を完全に乗り越え、アルの体温を宿した最強の聖騎士——エレナ・ルミナスの、命を懸けた真の反撃へと引き継がれていく。




