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コゲの物語~悪役令嬢からのラブレター

 御門 コゲ様へ


 理科室第一準備室にて、放課後あなたを待っています。

 あなたに告白しておきたいことがあるんです。

 

                悪役令嬢より

 

 俺の下駄箱に入っていた、薄ピンクの下地のレターに書かれていたその文章は別に何の変哲もないラブレターだった。それは名前も書かれていないどころか、悪役令嬢とかいう、いたずらだとしても意味の分からない奴からのラブレターだった。


 普段の俺ならばそんなもの絶対に無視をしてしまうところだろうが、俺は先日()()と別れたばかりだ。いろいろとたまっている。それに告白場所が気になった。


 「理科第一準備室って、どんだけ人に見られたくねえんだよ。」


 誰もいない廊下で、自身のポニーテールをいじりながら、独り言ちる。


 数分歩けば理科室へとたどり着いた。理科室の扉を開けても、理科室には誰もいない。しかしその奥にある理科室第一準備室から中性的な、今にも溶けゆく薄氷のような喘ぎ声が漏れ出ていた。聞き覚えのある声だった。だってその声は、、、俺は焦って理科準備室の扉を開ける。


 「真白?大丈夫か!」 

 俺は告白のことなどどうでもよくなり、ものすごく強い勢いで理科準備室の扉を開ける。するとそこにいたのは、、


 「コゲ?」

 そこにいたのは一人の少年と一人の少女。少女が少年を押し倒すような形で倒れこんでおり、二人の右の手がまるで一つの貝殻のように結ばれている。

 

 つまりその少年は金髪のロングヘアーを秋の夕焼けの小麦畑のように煌めかせる、セーラー服を着た一人の少女に抱かれている。


 今、その少女にその少年は舌を入れられている。


 その少年の見た目が中性的でその少女の見た目が学生としては大人びており背が高いため、傍目から見れば、ショートケーキのイチゴの部分食べられているようにも見える。舌を入れられているためか、俺の名前の発音が覚えたての英単語のようにあやふやだ。


 その少年は俺の元カレであり幼馴染でもある雪兎真白だった。自分の大好きだった人の唇が奪われている。


 真白は美しい自然由来のアルビノであり、その触れたら溶けてしまいそうな雪のような白髪と白い肌を少しだけ紅潮させ、紅一点のルビーのような赤い目を驚いたように、ぱちくりさせながら、こちらに向けている。



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