第二章6~10 要点まとめ
墨然の家に招かれた際允は、転生やタイムリープなど第一の世界のことを告白。
際允の信頼を裏切られず、墨然は驚くどころか、特別な能力で際允が「時の元霊」であることを見抜く。さらに彼自身が「契約の族」だと明かす。
そして、際允が明日殺される運命を変えようとしていることを知った墨然は――。
「今夜は、うちに泊まってください」
と、際允を誘う。
その真意は、日付が変わる瞬間――際允が成人したら、墨然と同居している「契約の族」の大人に能力を使ってもらうためだ。
そうすれば、際允を殺そうとしている犯人かつ契約相手の正体を、なるべく早く突き止めることができる。際允も承諾するしかない。
少年墨然と交流しつつ、際允はいくつかの違和感を覚える。
まず、第一の世界の大人墨然警察官になっていたが、現在の墨然は「協会」勤務を目指している
次に、この墨然は血の繋がりのない「家族」と温かい生活を送っているが、あの彼はなぜか家を出て、一人暮らしをしていた。
第一の世界では何か重大な「転換点」があったことに気づいた墨然だが、それを際允に打ち明けるつもりはない。
際允が「未来の君は僕を呼び捨てにしていた」と伝えると、現在の墨然はフリーズするほどのショックを受け、激しく動揺する。
際允にとっては、この初心な反応を観察するのが少し楽しくなっている。
成人した「契約の族」には元霊と一般人を見分ける「契約の眼」という能力を持つ。けれど、そんな能力をまだ使えないにもかかわらず、墨然はほとんど「直感」だけで際允を信じている。際允は自分への信頼の深さに戸惑いを感じる。
同居人の中に先に帰ってきたのは、思考を読める「思の元霊」・由心と、成人した契約の族・妲依娜。
血の繋がりがなくとも、まるで墨然の本当のきょうだいみないな二人。共に食事をし生活を共にする彼らの姿に、際允は第一の世界で止湮との生活を思い出す。「一般的な家族」のあり方を考え、その違いを実感する。
そこで、妲依娜の指摘により、際允の身にある不明な契約は「前世から持ち越されたもの」であることを判明。
成人当日に輝絡に殺されたのは、あの男が契約を通じて転生先を特定したからではないか。際允はそう推測し、前世からの深い因縁を受け入れるしかない。
今の温かい墨然が、なぜ未来では「死の静寂」を纏う冷淡な男になったのか。
たとえ永遠にその答えを知らなくとも、この世界ではいい未来になれれば、それでいい。
そう思った際允だが、夜の十一半、最悪の展開を迎える――。
最後に帰宅した同居人こそが、第一の世界で自分を殺した輝絡だった。
際允を見た瞬間、輝絡は、
「なんだ。お前だったんだ」
と不敵に微笑む。




