19話 あること
遅くなりました&少し文字数少ないですが、理由があって上下に分けたのでそこのところお願いします
「2番機、反応LOST、無電は解読中」
レーダー員が艦橋へ報告する。艦橋では楓、緂、涼太、隼、紅葉が絶句していた。実は吹雪に無線で伝えようとしたが、無線が通じず、あれこれしている間に自分達の帰投分の燃料まで無くなりかけたので、しょうがなしに帰投したのである。大和の格納庫はまだひどい状態だったがなんとか着艦できた。吹雪の反応のLOST。無線も通じず、さらに緊急用の無電。どうしても悪い方向に考えてしまう。
「暗号解読完了しました 。」
通信員の一人がそうつげる。その電文はとても短かった。
『我コレヨリ敵艦二攻撃ヲ敢行セリ』
しかし、それには続きがあった。
『貴艦ノ武運ヲ祈リ続ケル』
と。
「バカが、、、そんな文打つ間にどうにかできなかったのかよ、、、」
思わず口から本心がこぼれでる。
「おい涼太!!緂!!なんで吹雪を置いてきた!?」
不意に隼が叫ぶ。
「ッ!?しょうがなかったんだよ..出来ることはすべてやった」
涼太は驚きをかくせない様子だったがそれでも言葉を捻り出すように答えた。
しかし隼は涙を流しながらも追い討ちをかける。
「お前達残るべきじゃなかったのか!?」
「じゃあ、どうすればよかったんだよ!!俺達は吹雪と死んで来いと、皆に死ねと、お前はそういうのか!?」
涼太が遂に怒りをあらわにし、今にも殴りかからんばかりの怒気を放ちながらも淡々と言う。
その瞬間艦に物凄い衝撃を受ける。砲撃した時の衝撃ではない、とするならば答えはーーーーーーーそう、直撃弾だ。しかし、艦橋から見ても大和に大きなダメージは見られない。あるとしても、誘爆した格納庫だけである。だけといっても、かなりの痛手であることに代わりはないが。
「なんのつもりだ?」
楓が疑問の表情を浮かべる。敵の戦艦の5基中4基の砲がこちらに向いた。こちらに向いていない一基は砲身がなく、使用不可能であるため、実質使用可能な全基の砲がこちらに向いたことになる。しかし、おかしいのは砲の角度が少し後方に向いたことだ。楓がざっともし弾があの状態で撃たれたらと目測してみる。
「……そういうことか」
楓はなにかを察した様に目を瞑り、更にため息をつく。そして息を大きく吸い込むと
「航海長に伝令、取り舵いっぱい急げ!!敵艦に艦首を向けろ!!」
そう叫んだ。その言葉に皆ぎょっとする。それはそうだろう、回頭してしまえば、砲撃での命中率は一気に下がってしまうし、更には、艦首を向けるとなると発射できる砲門数も少なくなってしまう。弾を弾きやすくなるかもしれないが、明らかにデメリットの方が多い。
しかし、楓は気づいたのだ、ある事実に、、、




